ギャンブラー、あなたに賭けます。
「わ、私がリベルタでないと…?そんな訳がありません。私はリベルタです…!」
うずくまりながら、カンタレラの問いに対しそう答える。
彼は私達の方に近づいてくる。
「本当かぁ?じゃあ…これはなんだ?」
カンタレラが右手に持っていたのは、私のスマホだった。多分、気絶したときに奪われたのだろう。
スマホの画面に写されていたのは、いつものメールアプリ画面だった。
「……!どうしてそれが!」
私はただ焦る。だってそうだ。花火さんの時のことを踏まえ、スマホをもらった時に、すぐにパスワードを設定したのだから。
「アレヴァーナ、って書いてあるが…。これ、お前の名前じゃねぇのかぁ?」
そこには、カンタレラが持つ赤紫の目が、残酷に光っていた。
「…どうして、スマホを見ることが?パスワードをかけてあるはずです」
「あぁ、それは…。ま、なんでもいいじゃねぇか」
よくないでしょ、と思いつつ、これ以上追求してしまえば、あの世行きになりそうなので、とりあえず言及はやめておこう。自分とシャーレの身のために。
「で、なんだ?この名前は」
「…ネットで使っている名前が、それなんです」
「ふーん、なるほどなぁ…」
自分は今半信半疑だ、と言わんばかりの声が響く。たしかに、これは苦しい嘘だ。まぁ、苦しい嘘でもついてやるが。言わないよりは言った方がいいだろう。
「…ま、別にいいか。そういう事にしといてやるさ」
何やら含みがあるような言い方をして、カンタレラはまたどこかに行った。
「……ねぇ」
「どうしたの……?」
シャーレに対して、ずっと、聞きたかったことを言ってみる。聞く勇気が出なかったが、まぁ大丈夫だろう、と思う。おかしくなり始めているのだろうか。
「そのさ……、どうしてこんな所に?」
頑張って普通を装ってみたものの、シャーレは真顔で固まった。そんなに聞かれたくないものだったか…。
「あぁ、えっとね……。それは…ほら、色々」
「色々じゃわかんないよ」
「うーん…。説明すると長いというか、結構複雑なの…」
「あ、え。そうなの?」
やっぱり、聞いてはいけなかった。今更、自分の問いを後悔する。
「うん…今度話すから」
「そっか」
__二人で話すこともなくなって、しばらく沈黙が続いた。
「……ねぇ、アレヴァー」
「なに?」
「ずっと聞きたかった事があるんだけどさ、いい?」
「うん、いいよ」
「良かった。その…アレヴァーってさ__」
うずくまりながら、カンタレラの問いに対しそう答える。
彼は私達の方に近づいてくる。
「本当かぁ?じゃあ…これはなんだ?」
カンタレラが右手に持っていたのは、私のスマホだった。多分、気絶したときに奪われたのだろう。
スマホの画面に写されていたのは、いつものメールアプリ画面だった。
「……!どうしてそれが!」
私はただ焦る。だってそうだ。花火さんの時のことを踏まえ、スマホをもらった時に、すぐにパスワードを設定したのだから。
「アレヴァーナ、って書いてあるが…。これ、お前の名前じゃねぇのかぁ?」
そこには、カンタレラが持つ赤紫の目が、残酷に光っていた。
「…どうして、スマホを見ることが?パスワードをかけてあるはずです」
「あぁ、それは…。ま、なんでもいいじゃねぇか」
よくないでしょ、と思いつつ、これ以上追求してしまえば、あの世行きになりそうなので、とりあえず言及はやめておこう。自分とシャーレの身のために。
「で、なんだ?この名前は」
「…ネットで使っている名前が、それなんです」
「ふーん、なるほどなぁ…」
自分は今半信半疑だ、と言わんばかりの声が響く。たしかに、これは苦しい嘘だ。まぁ、苦しい嘘でもついてやるが。言わないよりは言った方がいいだろう。
「…ま、別にいいか。そういう事にしといてやるさ」
何やら含みがあるような言い方をして、カンタレラはまたどこかに行った。
「……ねぇ」
「どうしたの……?」
シャーレに対して、ずっと、聞きたかったことを言ってみる。聞く勇気が出なかったが、まぁ大丈夫だろう、と思う。おかしくなり始めているのだろうか。
「そのさ……、どうしてこんな所に?」
頑張って普通を装ってみたものの、シャーレは真顔で固まった。そんなに聞かれたくないものだったか…。
「あぁ、えっとね……。それは…ほら、色々」
「色々じゃわかんないよ」
「うーん…。説明すると長いというか、結構複雑なの…」
「あ、え。そうなの?」
やっぱり、聞いてはいけなかった。今更、自分の問いを後悔する。
「うん…今度話すから」
「そっか」
__二人で話すこともなくなって、しばらく沈黙が続いた。
「……ねぇ、アレヴァー」
「なに?」
「ずっと聞きたかった事があるんだけどさ、いい?」
「うん、いいよ」
「良かった。その…アレヴァーってさ__」
※ダブルクリック(2回タップ)してください
この小説はコメントオフに設定されています