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この小説はオリ主やオリ主と関係を持っているオリキャラが登場します。苦手な方はお気をつけください!

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ギャンブラー、あなたに賭けます。

#47

#47 偽名

突如、知らない男の低い声がした。
「だ、だれ…?」
「おぉ…お前か。ったく」
姿こそ見えないが、口調は荒く、大体の姿が想像できる…気がする。
「おいお前、名前はなんだ」
突然名前を問われた。お前から言えよ、先に自分の自己紹介をするのがルールだろ、と思ったが、そんな事言えば私の短い人生も終わりだ。言わない。
…だけど、ここで言ったらまずいな。本名を言う訳にはいかないかも。
私は一瞬偽名を考えて、その後シャーレにアイコンタクトを送った。シャーレは分かってくれたようで、男にバレないよう、控えめに顎を引いた。
「………"リベルタ"、リベルタといいます」
「ふーん、そうかい」
興味がないと言わんばかりの、男の反応。かなりイライラする。ああもう。
「…あなたは」
「俺は"カンタレラ"だ」
意外と素直に言ってくれたので、少し拍子抜けだ。
「なぁ…お前、どうしてここまで来た」
カンタレラの声が、空虚な室内に反響する。理由でシャーレの名前出したら、多分シャーレが被害を被るんだろうな。
「……肝試しで来ました。友人から聞いて、ここまでやってきたのです。ここには幽霊が出ると聞いて」
嘘も方便とは、こういう状況の事を言うのだろう。今は嘘をついて、ついて、どんな偽りでも演じてやる、そう思う。
「ちっ…面倒なやつめ。おいお前、その女とずいぶんすぐに仲良くなったみたいだな?嘘でもついてんのか…?」
これは、嘘を見破られそうになり、かなり焦った。だが、シャーレが「私が話しかけました。人とすぐに仲良くなれるんです」と言って、なんとか切り抜けられた。ただそのかわり、私が殴られた。頬が腫れて本当に痛い。カンタレラこいつ、いつか絶対やり返してやる。
「はぁ…。まぁいいか。俺は外に出る。お前ら絶対、逃げ出したりすんじゃねぇぞ。したら…どうなるか分かってんな?」
カンタレラはそれだけいって、どこかへと去っていった。
今一度、少し周りをじっくり見てみる。時間が分からないが、どこからか光がある。今は朝か昼だろう。
あれ、でも来たのは午前の6時だ、夕方だった。なるほど、私は一晩中ずっと眠っていたのか。なんという事だろう…。
「…ねぇ、アレヴァー…」
「シャーレ…、どうしたの?」
「その…………、本当にごめんね」
「……大丈夫!」

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作者メッセージ

カンタレラは普通にオリジナルのキャラクターです。既存キャラではありません。


登場人物
カンタレラ
シャーレ
アレヴァーナ

2024/06/10 23:41

夢野 シオン@水野志恩SS ID:≫7tLEh4qnMjetA
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