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この小説はオリ主やオリ主と関係を持っているオリキャラが登場します。苦手な方はお気をつけください!

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二次創作
ギャンブラー、あなたに賭けます。

#40

#40 果報

__彼からメールが来たのは、おおよそ20分ぐらい経った時だった。
仕事をしていたのだと思うが、返信が来るまで、私は心臓の鼓動が二倍以上になるくらい、ドキドキしていた。
「うぅ……、大丈夫かなー…」
スマホをいじって、緊張を紛らわそうとするも、どうにも落ち着かない。
緊張した時特有の、全身に鼓動が巡る感覚がした。
「はぁ…」
『恋愛 ドキドキ 抑える』なんて検索しても、この鼓動が静まることはなかった。
そしてそんな時。通知がした。いつもいつもの物だった。
「来た…!」
途端に嬉しくなって、メールに返信をしようとする。
だがしかし。
「あ…待ってよ…?」
メールを見ようと動いた人差し指を、とっさに止める。そして考える。
これ、今すぐ見たらキモいんじゃない…?
いや、キモいとかではなく、昔に聞いたことがあるのだ。勉強勉強でつまらない日々で、唯一知っていた謎の知識。
「返信早いと、気持ち悪い…」
テレビか何かで見た知識が、途端に脳裏をよぎった。
返信が早すぎると、ストーカーみたいで気持ち悪い、なんて話を、昔に見たことがある。それを思い出してしまって、もう何がなんだか、訳が分からなくなった。なんだ、私はメールを見てはいけないのか?なんて思う。
「うー…、あぁ、いいやもう。いいや!」
人間というものは、とことん欲求に弱い生き物だ。そして今も。
メールを開いてしまうと、彼からは
『うん、こっちこそありがとう』
なんて返事が来ていた。なんだか素っ気ない…様な気もするが、彼の口調みたいなものだと思っておこう。文体の問題だ。
「…」
だが、問題はあるものだ。
「返事、どうしようかな」
メールを見たはいいものの、返事をどうしようか迷う。
こんな質素なメールだと、何を送るべきか分からないのだ。彼は一体、私にどんな言葉を求めている?
「うーん…」
考えてみるが、言葉が浮かばない。ふわふわと浮かんではいる言葉や話はあるものの、雲みたいに掴めないものばかりだった。
「どうしよう…、とりあえず送っちゃうか?」
数秒迷ったが、ぶっつけ本番のような気持ちで、話を考えた。
迷って結局やるということを繰り返しているだけだが、私は幸せだった。
彼の言葉を当たり前に聞けて、当たり前に答えられて。そんな日々があるなんて、私は知らなかった。昔の自分に聞かせてやりたいと思うほどだ。
「…幸せだなぁ」

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

結構ドキドキする話ですね。私自身が書いててドキドキしました。まぁ私恋愛したことないから、気持ち分からないけど。


40話突破&閲覧数700突破ですね。すごいなぁ。
これからも頑張りますので、よろしくお願いします。


登場人物
アベンチュリン
アレヴァーナ

2024/06/03 23:35

夢野 シオン@水野志恩SS ID:≫7tLEh4qnMjetA
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