二次創作
ギャンブラー、あなたに賭けます。
__彼からメールが来たのは、おおよそ20分ぐらい経った時だった。
仕事をしていたのだと思うが、返信が来るまで、私は心臓の鼓動が二倍以上になるくらい、ドキドキしていた。
「うぅ……、大丈夫かなー…」
スマホをいじって、緊張を紛らわそうとするも、どうにも落ち着かない。
緊張した時特有の、全身に鼓動が巡る感覚がした。
「はぁ…」
『恋愛 ドキドキ 抑える』なんて検索しても、この鼓動が静まることはなかった。
そしてそんな時。通知がした。いつもいつもの物だった。
「来た…!」
途端に嬉しくなって、メールに返信をしようとする。
だがしかし。
「あ…待ってよ…?」
メールを見ようと動いた人差し指を、とっさに止める。そして考える。
これ、今すぐ見たらキモいんじゃない…?
いや、キモいとかではなく、昔に聞いたことがあるのだ。勉強勉強でつまらない日々で、唯一知っていた謎の知識。
「返信早いと、気持ち悪い…」
テレビか何かで見た知識が、途端に脳裏をよぎった。
返信が早すぎると、ストーカーみたいで気持ち悪い、なんて話を、昔に見たことがある。それを思い出してしまって、もう何がなんだか、訳が分からなくなった。なんだ、私はメールを見てはいけないのか?なんて思う。
「うー…、あぁ、いいやもう。いいや!」
人間というものは、とことん欲求に弱い生き物だ。そして今も。
メールを開いてしまうと、彼からは
『うん、こっちこそありがとう』
なんて返事が来ていた。なんだか素っ気ない…様な気もするが、彼の口調みたいなものだと思っておこう。文体の問題だ。
「…」
だが、問題はあるものだ。
「返事、どうしようかな」
メールを見たはいいものの、返事をどうしようか迷う。
こんな質素なメールだと、何を送るべきか分からないのだ。彼は一体、私にどんな言葉を求めている?
「うーん…」
考えてみるが、言葉が浮かばない。ふわふわと浮かんではいる言葉や話はあるものの、雲みたいに掴めないものばかりだった。
「どうしよう…、とりあえず送っちゃうか?」
数秒迷ったが、ぶっつけ本番のような気持ちで、話を考えた。
迷って結局やるということを繰り返しているだけだが、私は幸せだった。
彼の言葉を当たり前に聞けて、当たり前に答えられて。そんな日々があるなんて、私は知らなかった。昔の自分に聞かせてやりたいと思うほどだ。
「…幸せだなぁ」
仕事をしていたのだと思うが、返信が来るまで、私は心臓の鼓動が二倍以上になるくらい、ドキドキしていた。
「うぅ……、大丈夫かなー…」
スマホをいじって、緊張を紛らわそうとするも、どうにも落ち着かない。
緊張した時特有の、全身に鼓動が巡る感覚がした。
「はぁ…」
『恋愛 ドキドキ 抑える』なんて検索しても、この鼓動が静まることはなかった。
そしてそんな時。通知がした。いつもいつもの物だった。
「来た…!」
途端に嬉しくなって、メールに返信をしようとする。
だがしかし。
「あ…待ってよ…?」
メールを見ようと動いた人差し指を、とっさに止める。そして考える。
これ、今すぐ見たらキモいんじゃない…?
いや、キモいとかではなく、昔に聞いたことがあるのだ。勉強勉強でつまらない日々で、唯一知っていた謎の知識。
「返信早いと、気持ち悪い…」
テレビか何かで見た知識が、途端に脳裏をよぎった。
返信が早すぎると、ストーカーみたいで気持ち悪い、なんて話を、昔に見たことがある。それを思い出してしまって、もう何がなんだか、訳が分からなくなった。なんだ、私はメールを見てはいけないのか?なんて思う。
「うー…、あぁ、いいやもう。いいや!」
人間というものは、とことん欲求に弱い生き物だ。そして今も。
メールを開いてしまうと、彼からは
『うん、こっちこそありがとう』
なんて返事が来ていた。なんだか素っ気ない…様な気もするが、彼の口調みたいなものだと思っておこう。文体の問題だ。
「…」
だが、問題はあるものだ。
「返事、どうしようかな」
メールを見たはいいものの、返事をどうしようか迷う。
こんな質素なメールだと、何を送るべきか分からないのだ。彼は一体、私にどんな言葉を求めている?
「うーん…」
考えてみるが、言葉が浮かばない。ふわふわと浮かんではいる言葉や話はあるものの、雲みたいに掴めないものばかりだった。
「どうしよう…、とりあえず送っちゃうか?」
数秒迷ったが、ぶっつけ本番のような気持ちで、話を考えた。
迷って結局やるということを繰り返しているだけだが、私は幸せだった。
彼の言葉を当たり前に聞けて、当たり前に答えられて。そんな日々があるなんて、私は知らなかった。昔の自分に聞かせてやりたいと思うほどだ。
「…幸せだなぁ」
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