ギャンブラー、あなたに賭けます。
『アベンチュリンさんこんにちは。さっきはありがとうございました!』
「うーん……なんか?」
文を書いては、消す。今私は、ただそれを繰り返している。
メールを送る寸前まで行くはいいものの、果たしてこれでいいのか?と感じる。
いや、これでいいのかというか、送れる文章になっている気がしないのだ。
文章作りは得意な方だし、この文が間違っているとも思わない。
ただ、なんか素っ気なく見えるとか、こんなんじゃ伝わらないんじゃないかとか、そんな事を考えてしまう。
これが恋愛、と呼ばれるものなんだろうか、こういうのが、乙女のする事なのだろうか、と考えてしまうと、もうメールを送る事なんてできなかった。
「あぁー!送れない…」
謎の声を出して、ソファに思いっきりうずくまった。
「うぅ……、なんか恥ずかしい…。なんて事ないのに…」
そう、なんて事ないっていうのは、普通に理解していることだ。別に、ただ感謝を伝えるだけじゃないか、と。
ただ、好きな人へのイメージは、できるだけ良いものにしたいでしょう?
「はぁ…。よし、次考えた文で送ろう…!絶対に!」
私は、とにかくそう決めて、文を考えた。
「……」
考えた。
「………」
考えた。
「…………あぁー!!」
嘘だ、やっぱり考えられない。
何送ろう、と迷ってしまえば、もうメールなんて送れたものじゃない。
「はぁ…。もういいや、このまま送っちゃえ」
結局、私はさっきの
『アベンチュリンさんこんにちは。さっきはありがとうございました!』
の文章を、そのまま送ることにした。これ以外に、言葉が思いつく事はなかった。
[水平線]
「……アレヴァーナちゃん…」
__アレヴァーナがメールを送る時、仮面の少女は考えていた。
銀狼と戦闘した時、彼女は負けたように見えた。実際、銀狼が彼女の懐から、シャーレとアレヴァーナのスマートフォンを取れるぐらいには、無防備な状態になっていた。
だが、彼女は「演技」をしていただけに過ぎない。本当は、実力を出せば勝てるぐらいには、力は残っていたのだ。
ならば、なぜ彼女は負けたふりをしていたのか。
それは、そちらの方が「都合が良かった」というだけだ。
一旦負けて、その後取り返せば、誰にも邪魔されない。
彼女__花火は、諦めたわけではない。むしろ、炎を燃やしていたのだ。
「くくく……アレヴァーナちゃん…。
あの子は、絶対__」
「うーん……なんか?」
文を書いては、消す。今私は、ただそれを繰り返している。
メールを送る寸前まで行くはいいものの、果たしてこれでいいのか?と感じる。
いや、これでいいのかというか、送れる文章になっている気がしないのだ。
文章作りは得意な方だし、この文が間違っているとも思わない。
ただ、なんか素っ気なく見えるとか、こんなんじゃ伝わらないんじゃないかとか、そんな事を考えてしまう。
これが恋愛、と呼ばれるものなんだろうか、こういうのが、乙女のする事なのだろうか、と考えてしまうと、もうメールを送る事なんてできなかった。
「あぁー!送れない…」
謎の声を出して、ソファに思いっきりうずくまった。
「うぅ……、なんか恥ずかしい…。なんて事ないのに…」
そう、なんて事ないっていうのは、普通に理解していることだ。別に、ただ感謝を伝えるだけじゃないか、と。
ただ、好きな人へのイメージは、できるだけ良いものにしたいでしょう?
「はぁ…。よし、次考えた文で送ろう…!絶対に!」
私は、とにかくそう決めて、文を考えた。
「……」
考えた。
「………」
考えた。
「…………あぁー!!」
嘘だ、やっぱり考えられない。
何送ろう、と迷ってしまえば、もうメールなんて送れたものじゃない。
「はぁ…。もういいや、このまま送っちゃえ」
結局、私はさっきの
『アベンチュリンさんこんにちは。さっきはありがとうございました!』
の文章を、そのまま送ることにした。これ以外に、言葉が思いつく事はなかった。
[水平線]
「……アレヴァーナちゃん…」
__アレヴァーナがメールを送る時、仮面の少女は考えていた。
銀狼と戦闘した時、彼女は負けたように見えた。実際、銀狼が彼女の懐から、シャーレとアレヴァーナのスマートフォンを取れるぐらいには、無防備な状態になっていた。
だが、彼女は「演技」をしていただけに過ぎない。本当は、実力を出せば勝てるぐらいには、力は残っていたのだ。
ならば、なぜ彼女は負けたふりをしていたのか。
それは、そちらの方が「都合が良かった」というだけだ。
一旦負けて、その後取り返せば、誰にも邪魔されない。
彼女__花火は、諦めたわけではない。むしろ、炎を燃やしていたのだ。
「くくく……アレヴァーナちゃん…。
あの子は、絶対__」
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