ギャンブラー、あなたに賭けます。
「……」
「………」
「…………?」
私たち二人は、特に話すこともなかった。空気が硬くなったような、そんな雰囲気が流れている。
__難しいことを言ったが、要するに「気まずい」という事である。
「…あぁ、そういえば」
「なんですか?」
「ある女性って、誰のことなんだい?」
「あぁえっと、銀狼っていう人です。ゲームで知り合って…」
「なるほど」
「……」
「………」
あぁ、せっかく話せたと思ったのに。また沈黙が続く。
この後も私達は、少し話してまた黙ってを、数回繰り返す。
「アベンチュリンさんはどうしてここに?」
「ゲームって、どういった物をプレイしているんだい?」
「ギャンブルで大金かけてましたけど、良かったんですか?」
「花火って人、知っているよ」
ここらへんの会話をした後、互いに黙りこくる。これを繰り返した。もはや、そういうお決まりでもあるんじゃないか、と思うぐらいには、毎度同じ結果に終わっていた。
「…………あぁ、あのえっと」
「なんだい?」
「え、あっと……」
…しまった。とにかく話したくて、アベンチュリンさんに話しかけてしまったのだ。話題が全く思いつかない。
「どう、したんだい…?」
彼も若干困惑気味で、私に聞いてくる。まずい、何か言わないと!
「えっと……。その!
[太字]好きな人とか…います?[/太字]」
まずい、これはかなりまずい。私がそれに気付くのに、そう時間はかからなかった。
「え?」
アベンチュリンさんが、さっきの問いかけてきたときよりも、さらに困惑している。だが言おう、私の方がもっと困惑している。
どうして急にこんなこと聞いてしまったんだろう、これじゃただの変人じゃないか。
「あー…いや、えっと!そういう意味じゃなくてー!」
私はただ、必死にごまかすことしかできなかった。
…いや違う、ごまかしたかったのだ。
「うーん…。好きな人か…。そっちは特にいないかな」
彼は、私の変な質問をさらっと流した。流石ギャンブラー、なんて申し訳ないことを思う。
「__あぁでも、好きな人のタイプならあるよ」
「え?」
「好きな人のタイプ」
冗談かと思った。だが彼の顔を見る限り、多分本当にあるんだろう。
私はただ悩んだ。ここでタイプを聞くべきか、いやちょっと〜で誤魔化すか。
ここは流石に聞かなくても…、と思う。だがしかし、今聞かなくていつ聞くんだろう、とも思う。
このチャンス、逃さないわけにはいかない…!
「好きなタイプあるんですか?えー、なんだろう…?」
聞いてみたが、私は彼の顔を見ることができなくて、ただうつむき、コーヒーに映る自分を見ていた。それぐらいしかできなかった。だって、今彼の顔を見てしまったら、自分がどうにかなりそうだったから。
「知りたいのかい?」
「いやー別に、言われたら聞くべきかなと思って…」
「あぁ、そういう」
「それでえっと、好きなタイプって…?」
「うん、そうだね。好きなタイプはやっぱり__」
「………」
「…………?」
私たち二人は、特に話すこともなかった。空気が硬くなったような、そんな雰囲気が流れている。
__難しいことを言ったが、要するに「気まずい」という事である。
「…あぁ、そういえば」
「なんですか?」
「ある女性って、誰のことなんだい?」
「あぁえっと、銀狼っていう人です。ゲームで知り合って…」
「なるほど」
「……」
「………」
あぁ、せっかく話せたと思ったのに。また沈黙が続く。
この後も私達は、少し話してまた黙ってを、数回繰り返す。
「アベンチュリンさんはどうしてここに?」
「ゲームって、どういった物をプレイしているんだい?」
「ギャンブルで大金かけてましたけど、良かったんですか?」
「花火って人、知っているよ」
ここらへんの会話をした後、互いに黙りこくる。これを繰り返した。もはや、そういうお決まりでもあるんじゃないか、と思うぐらいには、毎度同じ結果に終わっていた。
「…………あぁ、あのえっと」
「なんだい?」
「え、あっと……」
…しまった。とにかく話したくて、アベンチュリンさんに話しかけてしまったのだ。話題が全く思いつかない。
「どう、したんだい…?」
彼も若干困惑気味で、私に聞いてくる。まずい、何か言わないと!
「えっと……。その!
[太字]好きな人とか…います?[/太字]」
まずい、これはかなりまずい。私がそれに気付くのに、そう時間はかからなかった。
「え?」
アベンチュリンさんが、さっきの問いかけてきたときよりも、さらに困惑している。だが言おう、私の方がもっと困惑している。
どうして急にこんなこと聞いてしまったんだろう、これじゃただの変人じゃないか。
「あー…いや、えっと!そういう意味じゃなくてー!」
私はただ、必死にごまかすことしかできなかった。
…いや違う、ごまかしたかったのだ。
「うーん…。好きな人か…。そっちは特にいないかな」
彼は、私の変な質問をさらっと流した。流石ギャンブラー、なんて申し訳ないことを思う。
「__あぁでも、好きな人のタイプならあるよ」
「え?」
「好きな人のタイプ」
冗談かと思った。だが彼の顔を見る限り、多分本当にあるんだろう。
私はただ悩んだ。ここでタイプを聞くべきか、いやちょっと〜で誤魔化すか。
ここは流石に聞かなくても…、と思う。だがしかし、今聞かなくていつ聞くんだろう、とも思う。
このチャンス、逃さないわけにはいかない…!
「好きなタイプあるんですか?えー、なんだろう…?」
聞いてみたが、私は彼の顔を見ることができなくて、ただうつむき、コーヒーに映る自分を見ていた。それぐらいしかできなかった。だって、今彼の顔を見てしまったら、自分がどうにかなりそうだったから。
「知りたいのかい?」
「いやー別に、言われたら聞くべきかなと思って…」
「あぁ、そういう」
「それでえっと、好きなタイプって…?」
「うん、そうだね。好きなタイプはやっぱり__」
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