ギャンブラー、あなたに賭けます。
「お風呂さっぱりしたね!ねぇ?」
「……」
「返事は?」
「はい」
「うんうん、いい子だねー!」
そう言うと花火さんは、私の頭をワシャワシャと撫でる。風呂上がりの髪が乱れた。
「じゃあアレヴァーナちゃん、お部屋に戻ってね?」
「はい」
黙って部屋まで戻ると、花火さんは「いい子だねー」と笑っていた。また暗闇へと戻る。
「……」
「あ、おかえり。帰るよ」
「え?」
ドアを閉めて、一人に戻る__と、私は思っていた。だが、どうやら違ったようだ。
暗闇すぎて顔が見えないが、そこには一人、声が低めの女性がいた。この声には聞き覚えがあるが、誰か思い出すことができない…。誰だっけ。
「誰です…?」
「え、忘れたの?まさかの薬盛られてる?声でわかると思ってたんだけど…、わからない?」
「いや、聞き覚えあるんですが…、思い出せない」
頭を抱えて誰か思い出していると、彼女は自ら名乗った。
「わたしは[漢字]銀狼[/漢字][ふりがな]ぎんろう[/ふりがな]だよ。あんたのゲーム仲間。ちゃんと覚えてね」
銀狼。
彼女は、私とシャーレのゲームの師匠だ。ゲームでたまたまマッチしてから、ゲームのフレンドになって、訓練的なものをしてもらっている。声を知っていたのは、ボイスチャットだったからか。
「…あー!あー!銀狼さんかぁー!……え?なんで銀狼さんがここに?」
つい疑問を話すと、彼女はどこかを指さした。暗いせいで見えないが、多分右側を指してると思う。
「こいつに頼まれた」
「…」
「え、なんで?」
そこには紛れもない、私の親友__シャーレがいた。
シャーレは黙って立ち、どこでもない所を見ていた。一言ぐらいなにか言え、こっちを見ろと思う。
「なんでシャーレがいるの?え?ストーカー?」
「いや、ここまでは来られないでしょ」
「あ、確かに…、というか話さないね。もしかしてもう死んでる?」
「死んでない」
ムッと口を膨らませながらか、シャーレが反論をした。なんだ、喋れたじゃないか。
「え__じゃあ、なんでシャーレは頼んだの?いや、まず二人ってそんなに仲良かった?なんでここが分かった?」
「あーもう、質問たくさんしないで。あとで一から説明する!まずは逃げること優先でしょ」
銀狼さんがそう言うと、シャーレは「その通りよ」と頷いた。
「えぇ、でも逃げたら花火さんが…」
「ちょっと、私を誰だと思ってるの」
自信満々な様子で、銀狼さんが明るめな声で言ってくる。
「え…やばいゲーマー」
「まぁそれも間違いじゃないけど!もっと他に言うことあるでしょ」
「天才ハッカー!最強!すごい人!こんな人が実在してるなんて信じられなーい!」
「その通り!」
シャーレと銀狼さんが、なにやらよく分からないやりとりを繰り広げている。私は、どういう気持ちで、この二人の会話を聞けというのか。
「__まぁ、とりあえず安心してよ。あんたは絶対守る」
そういって銀狼さんは、急に部屋のドアを、大きい音を立てて開けた。
「いくぞ!」
「アレヴァー、私も絶対に守るからね!!シャルロット・オリヴァンスと銀狼を舐めないでおいて!」
そう言って、シャーレが私の手を引いた。
「ちょ、ちょっと__!」
「……」
「返事は?」
「はい」
「うんうん、いい子だねー!」
そう言うと花火さんは、私の頭をワシャワシャと撫でる。風呂上がりの髪が乱れた。
「じゃあアレヴァーナちゃん、お部屋に戻ってね?」
「はい」
黙って部屋まで戻ると、花火さんは「いい子だねー」と笑っていた。また暗闇へと戻る。
「……」
「あ、おかえり。帰るよ」
「え?」
ドアを閉めて、一人に戻る__と、私は思っていた。だが、どうやら違ったようだ。
暗闇すぎて顔が見えないが、そこには一人、声が低めの女性がいた。この声には聞き覚えがあるが、誰か思い出すことができない…。誰だっけ。
「誰です…?」
「え、忘れたの?まさかの薬盛られてる?声でわかると思ってたんだけど…、わからない?」
「いや、聞き覚えあるんですが…、思い出せない」
頭を抱えて誰か思い出していると、彼女は自ら名乗った。
「わたしは[漢字]銀狼[/漢字][ふりがな]ぎんろう[/ふりがな]だよ。あんたのゲーム仲間。ちゃんと覚えてね」
銀狼。
彼女は、私とシャーレのゲームの師匠だ。ゲームでたまたまマッチしてから、ゲームのフレンドになって、訓練的なものをしてもらっている。声を知っていたのは、ボイスチャットだったからか。
「…あー!あー!銀狼さんかぁー!……え?なんで銀狼さんがここに?」
つい疑問を話すと、彼女はどこかを指さした。暗いせいで見えないが、多分右側を指してると思う。
「こいつに頼まれた」
「…」
「え、なんで?」
そこには紛れもない、私の親友__シャーレがいた。
シャーレは黙って立ち、どこでもない所を見ていた。一言ぐらいなにか言え、こっちを見ろと思う。
「なんでシャーレがいるの?え?ストーカー?」
「いや、ここまでは来られないでしょ」
「あ、確かに…、というか話さないね。もしかしてもう死んでる?」
「死んでない」
ムッと口を膨らませながらか、シャーレが反論をした。なんだ、喋れたじゃないか。
「え__じゃあ、なんでシャーレは頼んだの?いや、まず二人ってそんなに仲良かった?なんでここが分かった?」
「あーもう、質問たくさんしないで。あとで一から説明する!まずは逃げること優先でしょ」
銀狼さんがそう言うと、シャーレは「その通りよ」と頷いた。
「えぇ、でも逃げたら花火さんが…」
「ちょっと、私を誰だと思ってるの」
自信満々な様子で、銀狼さんが明るめな声で言ってくる。
「え…やばいゲーマー」
「まぁそれも間違いじゃないけど!もっと他に言うことあるでしょ」
「天才ハッカー!最強!すごい人!こんな人が実在してるなんて信じられなーい!」
「その通り!」
シャーレと銀狼さんが、なにやらよく分からないやりとりを繰り広げている。私は、どういう気持ちで、この二人の会話を聞けというのか。
「__まぁ、とりあえず安心してよ。あんたは絶対守る」
そういって銀狼さんは、急に部屋のドアを、大きい音を立てて開けた。
「いくぞ!」
「アレヴァー、私も絶対に守るからね!!シャルロット・オリヴァンスと銀狼を舐めないでおいて!」
そう言って、シャーレが私の手を引いた。
「ちょ、ちょっと__!」
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