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この小説はオリ主やオリ主と関係を持っているオリキャラが登場します。苦手な方はお気をつけください!

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ギャンブラー、あなたに賭けます。

#21

#21 敗北

ルーレットのルール説明も程々に、私と彼のゲームは始まった。
「それでは、プレイスユアベット」
ギャンブルに関しては、昔に遠い親戚から聞いた知識しかないが、とりあえず始めないことには何も起こらない。
「えーっと、チップをこっちに?」
「はい」
よく分からないままに、とりあえず見様見真似で、チップをテーブルに置いた。
「スピニングアップ」
ディーラーがそう言って、回転盤にボールを投入した。こんな感じなのか、と若干困惑を覚えながら、次のステップに進むことを待つ。
「レイズ」
彼がベット金額を上乗せした。
「はい…それでは、ノーモアベット!」

[水平線]
そして、彼とのゲームは進んだ。
結論から言うが、私は彼に負けた。それも大負け、大敗北だ。
「ま、負けました…」
賭け金が少なかったから良かったものの、実際はそういう問題ではなく、負けたことに対しての屈辱と、悔しさがあった。
「ゲームは終了です、このままお二人で続けましょうか?」
「い、いえ。遠慮します」
「えぇ?終わりなのかい?」
「あの、信用ポイントが…戻らないと、無くて」
信用ポイントがないのは、本当に真っ赤な嘘だ。
本当の事を言うと、このまま彼に負け続けたら、私の人生が悪い方向にいきそうな予感がしたからだ。予感というか、そんな雰囲気が。
「そうかい」
彼はそっけなくそう言ったあと、またこう話した。
「じゃあ僕もやめる。アレヴァーナ、この後二人にならないかい?夜中だし、家まで送るさ」
彼の風貌的に、それはとてつもなく嘘くさい言葉であった。
ディーラーの方も「ちょ、ちょっと」といった表情と態度を見せていた。
私も彼の誘いには困惑したが、誘いを受けないわけではない。
「えー…うーん……何もしない、なら?」

[水平線]
「君の家はどこだい?」
「あー、えっと…ホテル・レバリーに滞在してて…」
「おや、旅行で来ていたのかい?」
「うーん…まぁはい」
家出なんて言えるわけもなかったので、とりあえず同意してしまった。
私は彼の誘いに乗り、今はホテル・レバリーまで送ってもらっている。
「そうだ、アレヴァーナ。せっかくの縁だ、連絡先を交換しないかい?」
「え?」
「別に強制ではないよ。嫌ならば断ってくれ」
どうしてだろう、この人のことをよく知らないが、なんだか…積極的な感じがする。いや、人との付き合いって、案外こんな感じなのだろうか?
「れ、連絡先ですか?」
「ダメかい?」
「いや、ダメじゃないんですけど…急で、ちょっと困っちゃって」
素直に言ったら、彼は「ごめんね」と、笑顔で言った。
「でも、いいですよ。連絡先交換しましょうか」
スマホを取り出して、私は今日、彼と連絡先を交換した。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

投稿またまた遅くなってすみません…。


登場人物
アベンチュリン
ディーラーの男
アレヴァーナ

2024/05/18 23:55

夢野 シオン@水野志恩SS ID:≫7tLEh4qnMjetA
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