数分後。私のメロンソーダとナポリタンが早めに来て、その少しあとに、シャーレが頼んだパンケーキが来た。
「すっごく美味しそう！」
「そうだね。ここに来れて良かった！」
「いただきまーす！」
シャーレは、いつもよく食べる子だ。今もそう、チョコレートソースがかかった甘いパンケーキを、口いっぱいに頬張っている。この様子を見たら、あまりの食べっぷりにお腹が空いてくる人もいるだろう。
「おいしー！アレヴァーのナポリタンはどう？」
「こっちも美味しいよ、ソーセージがあんまり好きじゃないんだけど…」
昔、親の教えで肉が禁止されていたことがある。そのせいで、一部の肉は好きではないのだ。
「そうなんだー、なんか大変だねん…」
シャーレが、パンケーキを頬張りながら、何も思うこともなく同情してくる。
何考えてるのかよく分からないなぁと思いながら、メロンソーダを飲んだ。炭酸が強くて、刺激的な味がした。

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「ごちそうさまー！美味しかったねー」
「ごちそうさまでした。そうだね、すごく美味しかった！」
二人で微笑みながら、ケーキの箱を持って喫茶店を出る。時刻は2時、観光を満喫するには、十分すぎる時間だった。
「よし、今日こそは！観光とか、色々楽しもうね！」
「うん！」
そう言うと、シャーレは私の手を引っ張って、私はどこかに連れて行かれる。こんな純粋な友達みたいなこと、私にもできたんだ、と、ひどく感動してしまった。
だけど、今の私にはたやすいことだろう。
自由はもう、すぐそこにあった。