さて、昔話もここまでに１話の続きに戻りましょう｡

お爺様に真剣な顔で呼び出されて数分経過｡
この間お互いに無言。なんで呼び出したんですかっ！と叫びたいがお爺様にも考えていることがるのだ。弟も私も気にしない｡

かくいう私も今日の晩御飯の汁物の具は何にしようか悩んでいます｡
御近所の諏訪さんから[漢字]茄子[/漢字][ふりがな]なす[/ふりがな]をいただいたので茄子の味噌汁にしようか、特売で買った里芋とにしようか｡

うーん、里芋と鱈のお味噌汁にしたら茄子は……麻婆茄子？それじゃあお爺様の胃が重たいか｡
じゃあ具材な茄子のお味噌汁に決定、里芋は明日に回してそうだな鱈はホイル焼きにしようか、ムニヱル？いやいや煮付けも捨てがたい……

鱈をどうしようか悩んでいたらお爺様の口が動いた。何か言うつもりなんでしょう｡
今度こそ真剣に前を向く｡いや別に晩御飯と明日の朝御飯の献立につてなんて考えてないんだからねっ！！！


「お前たちに隠していた事が沢山ある」


真剣な面持ちでじっと見つめてくるーこの感じは多分結構真面目な話だ｡
もう直ぐ死ぬとかだったらどうしよう………
もしそうだったら遺産相続とか諸々の手続きがめんどくさいし、私が成人するまで頑張って欲しい｡


「実はな儂、転生者なんじゃよ」

「すいませんお爺様、一回待って」

「いやだよぉ〜ん！それでな、御主らは気づいておらぬと思うが実はここ文ストの世界なんだ。それに気づいちゃった若き頃の儂はそれはもうチート異能力と剣術で無双した！若い頃の福地桜痴や福沢諭吉の師匠になったし森鴎外の人生アドバイスとかやったらそりゃもう尊敬されまくりでな？更には夏目漱石とは歴戦の戦友だしもう儂無敵では？？？ってなったときにお主らと出会った。見た目は
三日月宗近ショタとロリVer.だし、言動人間離れしてるしでこの子絶対転生者じゃ〜〜んって思って養子にしたんだけど、ここまで大丈夫そ？」

「無理っす」


あまりの出来事過ぎて今まで考えてた献立が全部吹っ飛んだ｡
この人が転生者ってのは薄々勘付いたけど………えっ、ちょっと待ってこの世界文ストなの？？？

えっ、顔面に引き寄せられて沼ったら最後。あらゆる性癖に対応したイケメンが出てくるあの一般人巻き込んだ無差別テロが多過ぎるあの世界なの？？？