己が転生者であると自覚したのは五つの時にふと、鏡を見て「私、転生者じゃね？」と思ったのが契きっかけです｡
なんで鏡を見て気づいたのかは単純明快｡

私の容姿が、かの有名な刀剣乱舞の三日月宗近(ロリ Ver.)であったから｡

何を言ってるか分からない？大丈夫、私も最初は理解できませでした｡
三日月宗近を知らない人は「刀剣乱舞　三日月宗近」と調べて下さい。目ん玉飛び出るくらい麗しい十一世紀の末生まれのじじいが見れるので｡
まぁ兎も角、私は鏡に映った自分の見た目にデジャヴを感じて前世の記憶を思い出したのだ｡

それからはあっと驚くスピヰド展開｡
弟が生まれたと思ったら、弟の月彦もまさかの転生者で容姿は三日月宗近(ショタ Ver.)。前世は弟が居なかったので、ちょっといや、かなり嬉しかったです｡

だって誰でも将来はイケメン確定の弟が生まれたら嬉しでしょォォォ！？

という心の叫びは置いといて｡
母は弟を産んだ日を界に体調が崩れて風邪でぽっくり逝ってしまい、父は出張先で起こった戦争に巻き込まれて行方知れず……
あたまりの急展開に私は放心してしまった｡

しかし、私には弟がいます｡

弟は転生者といえど、肉体はまだ未熟な赤ん坊。一人では何もできない可弱く、儚い存在｡


そして、たった一人残った私の肉親。私が守らないといけなっかった。

たった五つの娘に出来ることなど高が知れているが、そんなもの考えている暇はない｡
弟につきっきりで世話をして、全力で親戚の悪意から守って、愛を注ぎました｡

私は[漢字]弟至上主義[/漢字][ふりがな]ブラコン[/ふりがな]とよばれても否定できないくらい弟を愛していたし、弟も愛を返してくれた｡

嗚呼、思想相愛！美しきかな姉弟愛！！！