「[漢字]美月[/漢字][ふりがな]みつき[/ふりがな]、[漢字]月彦[/漢字][ふりがな]つきひこ[/ふりがな]。ここへ」
「はい、お爺様」

名前を呼ばれ、幼い弟の手を引いて厳しい顔つきのお爺様の元へ向かう。ここ２ヶ月のお爺様は手帳や古い写真を見ては眉に皺を寄せて何か悩んでらっしゃる｡

別に、お爺様のことなので最終的に(肉体言語の)話し合いで解決するとは知っているが、最近の悩みようはかなり酷い｡

何について悩んでいるのかと問うても、曖昧に[漢字]暈[/漢字][ふりがな]ぼか[/ふりがな]されてしまうので最近は問うことすら辞めたが、悩みを話してくれないのは心配だし寂しい｡

私達姉弟とお爺様には血縁関係こそないが、本当の祖父のようにお爺様を慕っている。其れは[漢字]屹度[/漢字][ふりがな]きっと[/ふりがな]、お爺様も同じだと思う｡

あと、こんな好みど真ん中のイケオジの孫ポジションをみすみす逃す訳にはいかないと姉弟一同誓っておりますので｡


改めてまして。私は[漢字]三条[/漢字][ふりがな]さんじょう[/ふりがな] [漢字]美月[/漢字][ふりがな]みつき[/ふりがな]。此方の弟は[漢字]三条[/漢字][ふりがな]さんじょう[/ふりがな] [漢字]月彦[/漢字][ふりがな]つきひこ[/ふりがな]｡
姉弟揃っての転生者で御座います｡