アオさんの業務日誌〜人の不幸は蜜の味〜
目覚めると。
どこか、暗くて、じめじめとした、不気味な場所に閉じ込められている。
「痛っ」
ほうきが倒れる。
きっと、物置に閉じ込められたのだろう。
ドアを叩いたり、叫んだり、ひたすらに助けを呼んだ。
その時、聞き覚えのある声達が、こう言った。
「葵!あんたみたいな粗悪人間、いるだけで家族の恥だわ!」
「おいおいwwクソ人間の葵が相手だろうとそれは言い過ぎだろw」
擁護してくれる家族は、この家に居ない。
ただ1人のおばあちゃんを除いて。
おばあちゃんは、親とは正反対であった。
こんな僕を、人間として見てくれた。
最早、おばあちゃんに会うことが、たった1つの生き甲斐と成っていた。
そんなおばあちゃんは、1ヶ月前。
[太字][大文字][中央寄せ]交通事故で死んじゃった。[/中央寄せ][/大文字][/太字]
とても悲しかった。
生き甲斐を失った僕は、お面のように表情が変わらなかった。
思えば、それがきっかけだったのかな。
自分にとってのゴミを、大切にする人が、居なくなったから。
それからというもの、僕は、動く粗大ゴミみたいな扱いをされてきた。
ご飯は貰えないし、レベルに合わない勉強を強要してきた。何か言うだけで叩かれてきた。
物置からやっと出してもらった。
その時だ。「お父さん」いいや。「憎むべき者」が包丁で刺してきた。
お腹が燃えるように熱い。立ち上がれない。
謎の声がこう囁く。
「こんな人生捨てればいいじゃん。」
ああ、そうしよう。
その瞬間。体が軽くなった。痛みも無くなった。
まばゆい光が体を包む。
「ようこそ。魔界へ。」
目が覚めると。
さっき、葵を連れてきた、人間?が立っていた。
「ここは、魔界。人間はここには来れない。
つまり、オマエも俺も元人間っていうこった。」
魔界ということは元人間にとってさぞ粗悪な場所なんだろう。だが、そんなのは前と比べて絶対マシだ。
「ああ、そうだ。ここは日本を基に創られたエリアだから住心地いいよ。」
思っていた魔界とはなんだか違う。
古い考えは捨てて、新しい物を受け入れよう。
きっとそういうことだ。
自分をここへ連れてきた悪魔はここでの仕事を教えてくれた。
「不幸集め」だ。
人間を不幸にして自分の心の穴を埋める。
ポーカーフェイスに慣れている自分にぴったりの天職だ。
「ま、詳しいことはいつか分かるさ。」
そう言って、魔界での先輩は帰っていった。
どこか、暗くて、じめじめとした、不気味な場所に閉じ込められている。
「痛っ」
ほうきが倒れる。
きっと、物置に閉じ込められたのだろう。
ドアを叩いたり、叫んだり、ひたすらに助けを呼んだ。
その時、聞き覚えのある声達が、こう言った。
「葵!あんたみたいな粗悪人間、いるだけで家族の恥だわ!」
「おいおいwwクソ人間の葵が相手だろうとそれは言い過ぎだろw」
擁護してくれる家族は、この家に居ない。
ただ1人のおばあちゃんを除いて。
おばあちゃんは、親とは正反対であった。
こんな僕を、人間として見てくれた。
最早、おばあちゃんに会うことが、たった1つの生き甲斐と成っていた。
そんなおばあちゃんは、1ヶ月前。
[太字][大文字][中央寄せ]交通事故で死んじゃった。[/中央寄せ][/大文字][/太字]
とても悲しかった。
生き甲斐を失った僕は、お面のように表情が変わらなかった。
思えば、それがきっかけだったのかな。
自分にとってのゴミを、大切にする人が、居なくなったから。
それからというもの、僕は、動く粗大ゴミみたいな扱いをされてきた。
ご飯は貰えないし、レベルに合わない勉強を強要してきた。何か言うだけで叩かれてきた。
物置からやっと出してもらった。
その時だ。「お父さん」いいや。「憎むべき者」が包丁で刺してきた。
お腹が燃えるように熱い。立ち上がれない。
謎の声がこう囁く。
「こんな人生捨てればいいじゃん。」
ああ、そうしよう。
その瞬間。体が軽くなった。痛みも無くなった。
まばゆい光が体を包む。
「ようこそ。魔界へ。」
目が覚めると。
さっき、葵を連れてきた、人間?が立っていた。
「ここは、魔界。人間はここには来れない。
つまり、オマエも俺も元人間っていうこった。」
魔界ということは元人間にとってさぞ粗悪な場所なんだろう。だが、そんなのは前と比べて絶対マシだ。
「ああ、そうだ。ここは日本を基に創られたエリアだから住心地いいよ。」
思っていた魔界とはなんだか違う。
古い考えは捨てて、新しい物を受け入れよう。
きっとそういうことだ。
自分をここへ連れてきた悪魔はここでの仕事を教えてくれた。
「不幸集め」だ。
人間を不幸にして自分の心の穴を埋める。
ポーカーフェイスに慣れている自分にぴったりの天職だ。
「ま、詳しいことはいつか分かるさ。」
そう言って、魔界での先輩は帰っていった。
このボタンは廃止予定です