迷子から始まる下手が紡ぐ物語
美空Side
零「他に質問は?」
気になることが多すぎるわ。少し考えてから、質問する。
優「あのトランプってなんですか」
あの謎の男も、目の前の男、篠山零も、それを必死に探してた。2人の成人男性がトランプを一枚一枚めくる光景には傍からみたら変な人に見える。正直笑っちゃう。
零「あぁダイヤのQのことだな?」
私は無言で頷く。
零「…Qの意味は知ってるか」
優「クイーン、女王」
零「そうだ。ではダイヤの意味は?」
優「…んー…?知らない、かもです」
零「金、だな」
優「へぇ」
そうなんだ。
零「まぁあわせて「金にがめつい女」的な意味になるんだけどな、我が家では違う意味で使われる」
優「違う意味?」
零「これを持っていた娘もしくは息子の嫁が、相続権を手にする」
優「…?つまり、女性しか相続権ないということですか?」
零「あぁ」
優「なんで…?」
零「家族内では女性が主権を握っている、そういう家系だからな」
だからクイーンなのか。ダイヤは相続を意味する…ということかな。
零「でも男しか生まれなかったからな、実質相続権を我が物にしようと兄弟で争ってるわけだ。本来は兄が継ぐべきものなのに…」
優「ええ…………ん???」
零「なのであれは俺の弟だ」
ええええ〜…あの謎の男は、この男の弟〜〜っ!?!?!?そ、そんなことよりも……!
優「きょきょきょきょきょ兄弟で争うなんてななななななななななそんな悲しいことある!?!!?!???!」
あの人普通にナイフ投げてきたよね!?実の兄狙ってたよね!?!?
零「うるさい。」
一蹴され、ちょっと冷静になる。
零「兄弟といえど血を分けただけの他人だ。別に仲良くある必要はない。」
少しだけ悲しそうな横顔。
感情とは場違いな美しさが、そこにあった。
零「他に質問は?」
気になることが多すぎるわ。少し考えてから、質問する。
優「あのトランプってなんですか」
あの謎の男も、目の前の男、篠山零も、それを必死に探してた。2人の成人男性がトランプを一枚一枚めくる光景には傍からみたら変な人に見える。正直笑っちゃう。
零「あぁダイヤのQのことだな?」
私は無言で頷く。
零「…Qの意味は知ってるか」
優「クイーン、女王」
零「そうだ。ではダイヤの意味は?」
優「…んー…?知らない、かもです」
零「金、だな」
優「へぇ」
そうなんだ。
零「まぁあわせて「金にがめつい女」的な意味になるんだけどな、我が家では違う意味で使われる」
優「違う意味?」
零「これを持っていた娘もしくは息子の嫁が、相続権を手にする」
優「…?つまり、女性しか相続権ないということですか?」
零「あぁ」
優「なんで…?」
零「家族内では女性が主権を握っている、そういう家系だからな」
だからクイーンなのか。ダイヤは相続を意味する…ということかな。
零「でも男しか生まれなかったからな、実質相続権を我が物にしようと兄弟で争ってるわけだ。本来は兄が継ぐべきものなのに…」
優「ええ…………ん???」
零「なのであれは俺の弟だ」
ええええ〜…あの謎の男は、この男の弟〜〜っ!?!?!?そ、そんなことよりも……!
優「きょきょきょきょきょ兄弟で争うなんてななななななななななそんな悲しいことある!?!!?!???!」
あの人普通にナイフ投げてきたよね!?実の兄狙ってたよね!?!?
零「うるさい。」
一蹴され、ちょっと冷静になる。
零「兄弟といえど血を分けただけの他人だ。別に仲良くある必要はない。」
少しだけ悲しそうな横顔。
感情とは場違いな美しさが、そこにあった。
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