たとえ祈りが届かなくても
#1
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狭い空間の中で笑い合う二人。ああ、こんな毎日がいつまでも続けば良かったのに。
なのに___
[水平線]
俺の名前は[漢字]和泉蒼斗[/漢字][ふりがな]いずみあおと[/ふりがな]。まあ、ごく普通の高校生だ。そんな俺に、最近彼女が出来た。
名前は[漢字]長浜紬[/漢字][ふりがな]ながはまつむぎ[/ふりがな]。天真爛漫で少しおっちょこちょい。いつも向日葵のような明るい笑顔を見せてくれる。そんな彼女の笑顔は誰よりも素敵で大好きだ。
今日は学校帰りに俺の家でまったりすることになった。
「はぁ・・・!今日も疲れたねー。」
「そうだな。」
「「・・・。」」
間が空く。
そしてお互いを見る、距離が縮まる。
しかし彼女は目を逸らした。
「・・・ごめん、今のはそんな雰囲気だったのに。」
「・・・いや、別に大丈夫だよ。紬が謝ることはない、から。」
「ありがと。」
俺達は軽く微笑んだ。
「あ、そだ。私飲み物買ってくるね!あおくん何か飲みたいのある?」
「うーん・・・、じゃあコーラで。」
「おっけー!じゃあ行ってくるね。」
あの時俺が一緒に行っていたら。あんなのことには____
数分後。
「あれ、紬遅いな。」
その時だった。
「[小文字]____やばくない?[/小文字]」
「[小文字]_____呼ばないと。[/小文字]」
え?呼ばないと・・・?
「[小文字]大丈夫、もう呼んだ。[/小文字]」
下から何やら声が聞こえる。
[中央寄せ]ん?下って・・・[/中央寄せ]
「・・・っ、つむ…」
そんなこと考えている暇はなかった。
頭より先に身体が自然と動いた。
「・・・っはぁはぁっ、紬・・・つむぎ・・・っ。」
転びそうになりながらも俺は必死に走った。
[水平線]
来た時にはもう救急車が来ていた。
でもまだわからない。まだ、紬という可能性は・・・
「・・・っえ。」
一瞬で頭が真っ白になった。
少し黄色掛かった茶色いセミロングの髪。少し白い整った肌。
ずっと一緒に居たから分かる。まさしく、彼女だった。
俺は呆然としていた。何も考えられなかった。
「あ、君この子の彼氏さん?」
救急隊員の方が俺に声を掛けた。
「・・・っ、あはい…。」
俺は救急隊員に誘導され、大人しく救急車に乗り込んだ。
[水平線]
静かな待合室でぽつんと俺は座っていた。薄暗い蛍光灯が俺を照らしていた。
「和泉さん、こちらへ。」
「あ、はい。」
医師に呼ばれ、俺は紬の待つ病室に向かった。
すると、先に医師が言った。
「先に言っておきますと、紬さんは無事一命を取り留めました。」
「・・・っ!?ホントですかっ!?」
「ですが・・・」
医師がドアを開ける。
「・・・っ、紬っ・・・!」
俺はすぐさま紬に駆け寄った。
しかし、紬はこちらを見ると少し戸惑った様子を見せた。そして口を開いた。
「[太字]・・・あの、どちら様ですか・・・?[/太字]」
なのに___
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俺の名前は[漢字]和泉蒼斗[/漢字][ふりがな]いずみあおと[/ふりがな]。まあ、ごく普通の高校生だ。そんな俺に、最近彼女が出来た。
名前は[漢字]長浜紬[/漢字][ふりがな]ながはまつむぎ[/ふりがな]。天真爛漫で少しおっちょこちょい。いつも向日葵のような明るい笑顔を見せてくれる。そんな彼女の笑顔は誰よりも素敵で大好きだ。
今日は学校帰りに俺の家でまったりすることになった。
「はぁ・・・!今日も疲れたねー。」
「そうだな。」
「「・・・。」」
間が空く。
そしてお互いを見る、距離が縮まる。
しかし彼女は目を逸らした。
「・・・ごめん、今のはそんな雰囲気だったのに。」
「・・・いや、別に大丈夫だよ。紬が謝ることはない、から。」
「ありがと。」
俺達は軽く微笑んだ。
「あ、そだ。私飲み物買ってくるね!あおくん何か飲みたいのある?」
「うーん・・・、じゃあコーラで。」
「おっけー!じゃあ行ってくるね。」
あの時俺が一緒に行っていたら。あんなのことには____
数分後。
「あれ、紬遅いな。」
その時だった。
「[小文字]____やばくない?[/小文字]」
「[小文字]_____呼ばないと。[/小文字]」
え?呼ばないと・・・?
「[小文字]大丈夫、もう呼んだ。[/小文字]」
下から何やら声が聞こえる。
[中央寄せ]ん?下って・・・[/中央寄せ]
「・・・っ、つむ…」
そんなこと考えている暇はなかった。
頭より先に身体が自然と動いた。
「・・・っはぁはぁっ、紬・・・つむぎ・・・っ。」
転びそうになりながらも俺は必死に走った。
[水平線]
来た時にはもう救急車が来ていた。
でもまだわからない。まだ、紬という可能性は・・・
「・・・っえ。」
一瞬で頭が真っ白になった。
少し黄色掛かった茶色いセミロングの髪。少し白い整った肌。
ずっと一緒に居たから分かる。まさしく、彼女だった。
俺は呆然としていた。何も考えられなかった。
「あ、君この子の彼氏さん?」
救急隊員の方が俺に声を掛けた。
「・・・っ、あはい…。」
俺は救急隊員に誘導され、大人しく救急車に乗り込んだ。
[水平線]
静かな待合室でぽつんと俺は座っていた。薄暗い蛍光灯が俺を照らしていた。
「和泉さん、こちらへ。」
「あ、はい。」
医師に呼ばれ、俺は紬の待つ病室に向かった。
すると、先に医師が言った。
「先に言っておきますと、紬さんは無事一命を取り留めました。」
「・・・っ!?ホントですかっ!?」
「ですが・・・」
医師がドアを開ける。
「・・・っ、紬っ・・・!」
俺はすぐさま紬に駆け寄った。
しかし、紬はこちらを見ると少し戸惑った様子を見せた。そして口を開いた。
「[太字]・・・あの、どちら様ですか・・・?[/太字]」
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