炎「……ジュリアス様、今日も執務室から出てこない……よし」
ここ最近、ジュリアスは執務時間を過ぎても執務室から出てこなくなった。それを確認したオスカーは、一つ、やることがある。
炎「よし、いいこだ」
そう、それはジュリアスの馬の世話だ。ジュリアスが執務室から出てこないと言うことは、餌をやったり可愛がっていないということだ。なんていう動物虐た……それ以上は言わないでおこう。
炎「すまないな、食べるのが遅くなると生活リズムも崩れるよな」
と、こんな具合にオスカーが馬の世話を夜中にしているのだ。

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そんなこんなで数日たったある日、クラヴィスの部屋にリュミエールは来ていた。いつものようにハープを奏でながら、クラヴィスの様子をうかがっている。
闇「……リュミエール」
水「はい、何でしょうか？」
ハープを奏でていた手を止める。
闇「……ハープは続けてくれ」
水「あ、かしこまりました……」
そう言ってまたハープをひきはじめる。
闇「……この前、ジュリアスの馬が脱走しただろう……」
クラヴィスが水晶玉を見ながら言う。
水「ええ……確か、その際に馬小屋も壊れてしまったんですよね」
闇「……真相を聞きたいか？」
水「真相を？」
リュミエールは少し黙った後、こう言った。
水「……それは、ちょっと興味ありますね」
闇「……これはだな」
クラヴィスは説明を始めた。

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炎「よし、いいこだ」
この日もオスカーはいつものように馬の世話をしていた。ジュリアスが執務室から出てこなかったためだ。だが、実は
光「……今日も食べないのか？」
と、オスカーが帰っていった後にちゃんとジュリアスは来ていた。ジュリアスがオスカーに相談した馬の異変は全部オスカーであり、オスカーも自分とはわかっていなかったのだ。

鋼「うおっやっべー！」
ゼフェルはエアバイクの運転を誤り、馬小屋を壊してしまった。
鋼「う、馬が逃げちまう……ん、いや待てよ？そっちの方が俺にゃ好都合か……」
そう言った後、ゼフェルは馬が好きなクッキーをぶん投げ、馬を脱走させた。そして、そそくさとエアバイクで逃走した。
セ「……面白いものを見てしまった」
物陰でひっそり息を潜めていたセイランはゼフェルのその行動を一部始終見ていて、思わずニヤけてしまった。
その後オスカーはゼフェルはすれ違い、セイランともすれ違った。
炎「！？た、大変だッ！」
オスカーは馬がいないことに気づきジュリアスに伝えに行った……

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水「……なんと…」
リュミエールはぐったりする。
闇「……ッフ」
クラヴィスは微笑んだ。