ホシを求める旅路
[中央寄せ]エレベーターを降り、ボスに向かう一本の廊下を歩いている。
驚くほど静かで、人の気配も死体もない。[/中央寄せ]
ヒスト「…不思議な気分だ。こんなあっさり来れて良いものなのか。」
ヨウ「平和に来れるんなら本望だけどね。」
ミケ「ん~~どーなるんだか…罠かもしんないし、もしかしたらボスも死んでたり!?」
ヒスト「…見なきゃ分かんねぇな。」
[中央寄せ]すると、正面に扉が見えた。
そこには質素すぎるほどの白く小さな看板に「頭領室」と、書いてあった。[/中央寄せ]
ヒスト「おいおいこれで合ってんだろうな?あまりに質素すぎやしないか…」
ヨウ「いいや、合ってるよ。ここの頭はあまり自分をひけらかすタイプじゃないしね。」
ミケ「ふぅ…ちょっと緊張するわ~…」
ヒスト「開けるぞ」
[中央寄せ]ガチャリ。[/中央寄せ]
???「……やぁ、旅人たちよ。」
[中央寄せ]教会のような神聖で光に満ちた部屋。牧師がいるであろう教壇に、彼は座っていた。[/中央寄せ]
ミケ「旅人?」
ハズ「君たちのような者を旅人と言うんだ。」
「嗚呼、名乗るのが遅れたね。私は[太字]ハズ・リンリー[/太字]。ここの御頭だよ」
[中央寄せ]ハズと名乗った彼はとても一つの組織のボスとは思えないほど若かった。
だが、にこやかな表情の裏にはどこかカリスマ性や威厳がある気がした。[/中央寄せ]
ヒスト「ではヒズさん、ホシについて教えてくれるか?」
ハズ「…うん、そうだね。分かった。」
ハズ「君たちは、全員なにか蘇らせたい人がいるのかな?」
ヒスト「…俺はいる。」
ミケ「私はお金目的だね~」
ハズ「ヨウ君は?」
ヨウ「!…[小文字]おか[/小文字]、、、お金…?」
ハズ「うん、ありがとう。」
3人「…?」
ハズ「では、ホシの仕組みと、君たちに吐いた”嘘”の答え合わせをしよう。」
ヒスト「はっ…??嘘?」
ハズ「そうだよ。でも、もう間もなく君たちの情報屋君が私たちをハッキングしてバレちゃうけどね。」
「キミたちはとても優秀だ。まだここが生きてるうちに手に入れたかったよ」
「さて、如何やら君たちは私からホシの情報が欲しかったようだけど私が与えれるのは殆ど無い。」
「代わりに質問に答えてあげるよ。」
ヨウ「し、質問、、」
ヒスト「…じゃあ質問だ。」
「道中に落ちていたあの大量の死体はなんだ?」
ハズ「ああ、それは[太字]私を偲んで自害した者たち[/太字]だよ。」
3人「!?」
ヨウ「ああ、そうだ…。」
「ここの人は…皆、御頭への忠誠心が異常な人ばかりだった。」
「でも、偲んで自害って…まさかっ」
ハズ「ヨウ君の思う通り。」
[中央寄せ]ハズ「私は、あと数十分の命だよ。」[/中央寄せ]
3人「?!!?!?!?」
ハズ「突然の裏切りに合ってね…毒を盛られてしまったのさ。」
「だから今のうちに成せることを成したいんだ。」
ミケ「へぇ…じゃあケイトは?」
ハズ「…あの子の忠誠心は他の子より強かった。」
「だからこそ、最後まで務めを果たそうと、君たちを足止めしていたんだ。」
ヒスト「…ハズさん」
「寂しくは…悲しくはないのか?」
ハズ「…私だって、もっと生きていたい。」
「仲間と、仕事をしたい。喋りたい。」
「私も、私もッ………」
ハズ「ングッゴフッ!!」
[中央寄せ]その瞬間、ハズの口から血があふれ出した。
溶けたような内臓も出てきているようだ。[/中央寄せ]
ヨウ「!!御頭!!!」
ハズ「どうやら、時間のようだね……」
ヒスト「…最後に教えてくれ。」
ヒスト「お前は…ハズにとって、ホシは何なのだ…?」
ハズ「…私、、いや僕にとってホシとは……」
[中央寄せ]ハズ「[大文字]希望の星、そのものだ…!![/大文字]」[/中央寄せ]
ハズ「じゃあね、[太字][漢字][下線]ホシを求める者[/下線][/漢字][ふりがな]旅人[/ふりがな][/太字]たちよ。」
[中央寄せ]彼は、毒に侵されてなお、最後まで仲間たちの事を思って去ったのだろう。
優しい、青年だったから。[/中央寄せ]
驚くほど静かで、人の気配も死体もない。[/中央寄せ]
ヒスト「…不思議な気分だ。こんなあっさり来れて良いものなのか。」
ヨウ「平和に来れるんなら本望だけどね。」
ミケ「ん~~どーなるんだか…罠かもしんないし、もしかしたらボスも死んでたり!?」
ヒスト「…見なきゃ分かんねぇな。」
[中央寄せ]すると、正面に扉が見えた。
そこには質素すぎるほどの白く小さな看板に「頭領室」と、書いてあった。[/中央寄せ]
ヒスト「おいおいこれで合ってんだろうな?あまりに質素すぎやしないか…」
ヨウ「いいや、合ってるよ。ここの頭はあまり自分をひけらかすタイプじゃないしね。」
ミケ「ふぅ…ちょっと緊張するわ~…」
ヒスト「開けるぞ」
[中央寄せ]ガチャリ。[/中央寄せ]
???「……やぁ、旅人たちよ。」
[中央寄せ]教会のような神聖で光に満ちた部屋。牧師がいるであろう教壇に、彼は座っていた。[/中央寄せ]
ミケ「旅人?」
ハズ「君たちのような者を旅人と言うんだ。」
「嗚呼、名乗るのが遅れたね。私は[太字]ハズ・リンリー[/太字]。ここの御頭だよ」
[中央寄せ]ハズと名乗った彼はとても一つの組織のボスとは思えないほど若かった。
だが、にこやかな表情の裏にはどこかカリスマ性や威厳がある気がした。[/中央寄せ]
ヒスト「ではヒズさん、ホシについて教えてくれるか?」
ハズ「…うん、そうだね。分かった。」
ハズ「君たちは、全員なにか蘇らせたい人がいるのかな?」
ヒスト「…俺はいる。」
ミケ「私はお金目的だね~」
ハズ「ヨウ君は?」
ヨウ「!…[小文字]おか[/小文字]、、、お金…?」
ハズ「うん、ありがとう。」
3人「…?」
ハズ「では、ホシの仕組みと、君たちに吐いた”嘘”の答え合わせをしよう。」
ヒスト「はっ…??嘘?」
ハズ「そうだよ。でも、もう間もなく君たちの情報屋君が私たちをハッキングしてバレちゃうけどね。」
「キミたちはとても優秀だ。まだここが生きてるうちに手に入れたかったよ」
「さて、如何やら君たちは私からホシの情報が欲しかったようだけど私が与えれるのは殆ど無い。」
「代わりに質問に答えてあげるよ。」
ヨウ「し、質問、、」
ヒスト「…じゃあ質問だ。」
「道中に落ちていたあの大量の死体はなんだ?」
ハズ「ああ、それは[太字]私を偲んで自害した者たち[/太字]だよ。」
3人「!?」
ヨウ「ああ、そうだ…。」
「ここの人は…皆、御頭への忠誠心が異常な人ばかりだった。」
「でも、偲んで自害って…まさかっ」
ハズ「ヨウ君の思う通り。」
[中央寄せ]ハズ「私は、あと数十分の命だよ。」[/中央寄せ]
3人「?!!?!?!?」
ハズ「突然の裏切りに合ってね…毒を盛られてしまったのさ。」
「だから今のうちに成せることを成したいんだ。」
ミケ「へぇ…じゃあケイトは?」
ハズ「…あの子の忠誠心は他の子より強かった。」
「だからこそ、最後まで務めを果たそうと、君たちを足止めしていたんだ。」
ヒスト「…ハズさん」
「寂しくは…悲しくはないのか?」
ハズ「…私だって、もっと生きていたい。」
「仲間と、仕事をしたい。喋りたい。」
「私も、私もッ………」
ハズ「ングッゴフッ!!」
[中央寄せ]その瞬間、ハズの口から血があふれ出した。
溶けたような内臓も出てきているようだ。[/中央寄せ]
ヨウ「!!御頭!!!」
ハズ「どうやら、時間のようだね……」
ヒスト「…最後に教えてくれ。」
ヒスト「お前は…ハズにとって、ホシは何なのだ…?」
ハズ「…私、、いや僕にとってホシとは……」
[中央寄せ]ハズ「[大文字]希望の星、そのものだ…!![/大文字]」[/中央寄せ]
ハズ「じゃあね、[太字][漢字][下線]ホシを求める者[/下線][/漢字][ふりがな]旅人[/ふりがな][/太字]たちよ。」
[中央寄せ]彼は、毒に侵されてなお、最後まで仲間たちの事を思って去ったのだろう。
優しい、青年だったから。[/中央寄せ]