オタクは今日も恋をする 3
「結月ちゃん、あけましておめでとう!」
「おめでとう。ごめん、遅れた」
「そんなことないよ! 私たちもさっき来たばっかりだから!」
今日は、慎二と遥、由依、光、明、淳司と一緒に初詣に行く。
「ってか……」と慎二はなぜか顔を赤らめながらぼそっと呟いた。
そんな彼を見て、私は不思議に思い「どうしたの?」と彼の顔を覗き込んだ。
「い、いや、なんでもない」と彼はしどろもどろに答えて視線を逸らした。
すると、「モジモジしてたら分からねーよ!」と光は叫びながら、慎二の肩をポカポカと小突いた。
「やめろっ……光。地味に痛いっ……」
光は攻撃を止めるどころか、さらに顔を近づけて慎二の顔を覗き込んだ。
「じゃあ、はっきり言えよ」
「二人とも、とりあえず落ち着け」
横から冷めた声がして、二人の動きが止まった。
──淳司だった。
「光はやりすぎ。慎二は……はっきり言え」
「お前もかよ……」
慎二の顔は更に赤くなる。
「いやっ……その……き、着物姿、可愛いなって……思っただけ」
「誰のだよ!」
全員で突っ込む。
「言わなきゃ、ダメかよ……」
「ダメだ!」
そう言うのは光。やっぱり気になるんだな。
「ゆ……[小文字]づ[/小文字][小文字]き[/小文字]……」
慎二はぼそっと言ったが、私ははっきりと聞こえた。
私の顔はどんどんと赤くなっていく。必死に隠そうとし、私は目をそらせた。
みんなは慎二に注目していて、私のその変な行動には気づかない。
「ありがとう」と私は心の中で彼に感謝をした。
すると「聞こえないよ」と珍しく由依が彼を煽った。
「……っ。だから、結月だって!」
からかわれ続け、ついに限界がきて、彼はそう言った。
「へぇー」とみんなは意地悪そうに彼を見つめる。私は苦笑いすることしかできなかった。
慎二は「早く行こう」と遮るように言った。
やってきたのは[漢字]波館[/漢字][ふりがな]なみだて[/ふりがな]神社だ。
私たちの家に最も近い神社だ。
「やっぱ、混んでるねー」
もう少し時間をずらせば良かったと思った。
「あー! 待って! 屋台出てる!」
光は脇目も振らずに屋台へと向かった。
「しょうがないなぁ」と私たちは屋台の隅で光を待つことにした。
数分後、彼は両手が塞がった状態で帰ってきた。
「なにその量……」
遥はそう呟いて呆然としていた。
「お土産! みんなの分も買ってきたからさー、こんな量になったんだよ」
光は笑いながら言うが、お土産の半分以上が彼のものだった。
「まあ、気にせず! ほら!」
彼は、私たちにお土産? であるチョコバナナを渡した。
「あ、ありがとう」
彼の理由には納得しなかったが、私は受け取った。
隅で食べていると、人が増えてきたように感じた。
「ねえ、混んできてない?」
私がそういうと、全員が頷いた。
「早く行こうぜ!」
光が急かした。
「お守りとか売り切れそうだしね」
私たちは、急いで食べ、屋台の隅を後にした。
「時間かかりそうだねー」
遥は両方を擦りながら言った。
前後を見ると長蛇の列ができていることが分かる。
数十分後、やっと拝殿が見えてきた。
「やっとだー!」
「でも意外と待たなかったね」
「みんな、五円玉あるー?」
「あるよー」
一斉にお金を賽銭箱の中に入れる。
二回お辞儀をした後に、パチン、パチンと軽く手を叩いた。
(慎二とずっと一緒にいられますように)
私は何度も心の中で唱えた。
一礼した後、私たちはお守りを買うことにした。
全員同じお守りを買った。
「やっぱ合格守だろ!」
「そうだよね」
帰り道、私たちは願い事について話した。
光と淳司、明、遥、由依の五人は「合格しますように」だった。
「慎二と結月は?」
遥が訊いてきた。
「え……。言わなきゃ、駄目?」
「ごめん、言いづらいよね」
「いや、大丈夫。えっと……。私は……。し、慎二とずっと一緒にいられますように[小文字]……って[/小文字]」
「え⁉︎ お、俺も[小文字]なんだけど……[/小文字]」
慎二は顔を紅く染めて言う。
「え?」
みんなは首を傾げる。
「お、俺も、結月とずっと一緒にいられますようにって[小文字]……さ[/小文字]」
「それ、絶対叶うじゃん!!」
「いや、もう叶ってね?」
「確かにー!」
す明るい空気に入れ替わったように盛り上がっていた。
その日の空はとても綺麗だった。
「おめでとう。ごめん、遅れた」
「そんなことないよ! 私たちもさっき来たばっかりだから!」
今日は、慎二と遥、由依、光、明、淳司と一緒に初詣に行く。
「ってか……」と慎二はなぜか顔を赤らめながらぼそっと呟いた。
そんな彼を見て、私は不思議に思い「どうしたの?」と彼の顔を覗き込んだ。
「い、いや、なんでもない」と彼はしどろもどろに答えて視線を逸らした。
すると、「モジモジしてたら分からねーよ!」と光は叫びながら、慎二の肩をポカポカと小突いた。
「やめろっ……光。地味に痛いっ……」
光は攻撃を止めるどころか、さらに顔を近づけて慎二の顔を覗き込んだ。
「じゃあ、はっきり言えよ」
「二人とも、とりあえず落ち着け」
横から冷めた声がして、二人の動きが止まった。
──淳司だった。
「光はやりすぎ。慎二は……はっきり言え」
「お前もかよ……」
慎二の顔は更に赤くなる。
「いやっ……その……き、着物姿、可愛いなって……思っただけ」
「誰のだよ!」
全員で突っ込む。
「言わなきゃ、ダメかよ……」
「ダメだ!」
そう言うのは光。やっぱり気になるんだな。
「ゆ……[小文字]づ[/小文字][小文字]き[/小文字]……」
慎二はぼそっと言ったが、私ははっきりと聞こえた。
私の顔はどんどんと赤くなっていく。必死に隠そうとし、私は目をそらせた。
みんなは慎二に注目していて、私のその変な行動には気づかない。
「ありがとう」と私は心の中で彼に感謝をした。
すると「聞こえないよ」と珍しく由依が彼を煽った。
「……っ。だから、結月だって!」
からかわれ続け、ついに限界がきて、彼はそう言った。
「へぇー」とみんなは意地悪そうに彼を見つめる。私は苦笑いすることしかできなかった。
慎二は「早く行こう」と遮るように言った。
やってきたのは[漢字]波館[/漢字][ふりがな]なみだて[/ふりがな]神社だ。
私たちの家に最も近い神社だ。
「やっぱ、混んでるねー」
もう少し時間をずらせば良かったと思った。
「あー! 待って! 屋台出てる!」
光は脇目も振らずに屋台へと向かった。
「しょうがないなぁ」と私たちは屋台の隅で光を待つことにした。
数分後、彼は両手が塞がった状態で帰ってきた。
「なにその量……」
遥はそう呟いて呆然としていた。
「お土産! みんなの分も買ってきたからさー、こんな量になったんだよ」
光は笑いながら言うが、お土産の半分以上が彼のものだった。
「まあ、気にせず! ほら!」
彼は、私たちにお土産? であるチョコバナナを渡した。
「あ、ありがとう」
彼の理由には納得しなかったが、私は受け取った。
隅で食べていると、人が増えてきたように感じた。
「ねえ、混んできてない?」
私がそういうと、全員が頷いた。
「早く行こうぜ!」
光が急かした。
「お守りとか売り切れそうだしね」
私たちは、急いで食べ、屋台の隅を後にした。
「時間かかりそうだねー」
遥は両方を擦りながら言った。
前後を見ると長蛇の列ができていることが分かる。
数十分後、やっと拝殿が見えてきた。
「やっとだー!」
「でも意外と待たなかったね」
「みんな、五円玉あるー?」
「あるよー」
一斉にお金を賽銭箱の中に入れる。
二回お辞儀をした後に、パチン、パチンと軽く手を叩いた。
(慎二とずっと一緒にいられますように)
私は何度も心の中で唱えた。
一礼した後、私たちはお守りを買うことにした。
全員同じお守りを買った。
「やっぱ合格守だろ!」
「そうだよね」
帰り道、私たちは願い事について話した。
光と淳司、明、遥、由依の五人は「合格しますように」だった。
「慎二と結月は?」
遥が訊いてきた。
「え……。言わなきゃ、駄目?」
「ごめん、言いづらいよね」
「いや、大丈夫。えっと……。私は……。し、慎二とずっと一緒にいられますように[小文字]……って[/小文字]」
「え⁉︎ お、俺も[小文字]なんだけど……[/小文字]」
慎二は顔を紅く染めて言う。
「え?」
みんなは首を傾げる。
「お、俺も、結月とずっと一緒にいられますようにって[小文字]……さ[/小文字]」
「それ、絶対叶うじゃん!!」
「いや、もう叶ってね?」
「確かにー!」
す明るい空気に入れ替わったように盛り上がっていた。
その日の空はとても綺麗だった。