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オタクは今日も恋をする
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オタクは今日も恋をする〜続編〜
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オタクは今日も恋をする3

こう読んだ方が◎


作者のテンションが異常になる時がありますが温かい目で見てやって下さい。

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オタクは今日も恋をする 3

#72


「ーーー」
先生が何か喋っているが内容が頭に入ってこない。
休み時間、私は「はぁーーー。」と深いため息を吐いた。
「[漢字]元島[/漢字][ふりがな]もとじま[/ふりがな]先生、許さない……」とぎゅっと手を握りしめてドン、と音を立てて台パンする。
「ん?」と明が気にかけた。
それでも私は気にせずに「許さない……」と呟く。
「ちょ、ちょっと怖いぞ……」と明が引く。
「え?」と私は我に返り、「ああ」とついさっきやった事を思い出した。
「どうした?朝から元気ないけど……」と明が心配してくれる。
「えっと……」私は元気が無い理由を言おうとしたが、明は「ああ、あれのことか」と察した。
「多分、そう。」
「……慎二のことだろ?」と明は周りを気にして私の耳元でささやいてくれた。
「そう。」私もつられて小声で言った。
「……」
気まずい空気が流れたので、私は「ちょっとトイレ行ってくる」と嘘を吐き、逃げた。
「はぁ。」再びため息を吐く。
何でこんなについていないのかな……
運悪いのかな……
そう思いながら廊下を歩く。
窓は少し開いていて、春を知らせる風が廊下内に入ってきた。
目の前を見ると、慎二と由依がいた。
2人は楽しそうに話していた。
慎二は私といる時よりも自然な笑顔でいた。
「あ……」
私は声が出なかった。
拳を握り締め、走って教室に向かった。
もうやだ。
私はうつむきながら教室に入った。
「大丈夫か?」と明が心配してくれる。
「大丈夫。」と私はそっぽを向いて言った。
ほっといて。
私は人が嫌いになった。
誰かを好きになったり、裏切ったりして。
ーーー
数日後、一件のメールが届いた。
慎二からだった。
“明日の休み時間、結月のクラスに行く”と書いてあった。

翌日、慎二は約束を破らず、私のクラスに来た。
「ごめん、誤解させて。」と慎二はうつむきながら言う。
私は何の事かさっぱり分からなかったので、「何の事?」と控えめに言った。
「由依と話してた時。」
「……何の話をしてたの?」とおそるおそる訊く。
「これ……」と照れくさそうに慎二は言い、紙袋を渡した。
「何これ。」と私は疑問に思いながら開けた。
それは私が前から欲しかった靴だった。
「由依と考えてたんだ。本当は3月9日に渡そうと思ってたけど、風邪引いてて……」
「何で3月9日……?」
私の誕生日は10月だし……何の日だろう?と思っていたら、「サンキュー」と答えた。
3月9日……サンキュー……。
「感謝の日か。」
「正解。」と慎二は笑顔で言った。
よく、慎二といるが、ぎこちない笑顔を浮かべるだけだ。
だが、今の笑顔は自然な笑顔だった。
「まぁ、仲直りってことで。」と後ろから明が登場する。
「うわっ!」と私は声をあげて驚いた。
「ビビリすぎだよ」と慎二は今度も笑みを浮かべる。
「あはは」

作者メッセージ

寝落ちした

2025/01/09 06:29

貴志柚夏 ID:≫92AMLsj.b0ZNg
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