夏夢side

前から予想はしていたけれど、本当に魔留が犯人だと改めて聞くと心が重くなる。
僕が抱えている死莵を見た。魔留は彼にとって相棒的な存在。そして兄的な存在だった。今は能力で眠らせているけれど、起きたら多分、落ち込む…ところではない。また精神的にとても大きいショックを受ける。
あの美しい夜空は空は木によって消されている。

（乃琉楽）「夏夢、色々……ごめん」

そう彼女は下を向いてつぶやく。彼女が僕に謝ってくるのは初めてだった。僕は大丈夫、と言い、死莵を降ろした。彼女は罪悪感で満ちた目をしている。

（夏夢）「そろそろみんなのところへ戻ろうか」

そういうと彼女は首を横に振った。

（乃琉楽）「私は兄さんのことを自分で解決したい」

（夏夢）「君、1人で？」

彼女は頷く。
僕は迷った。そのまま彼女に任せるべきか、仲間を呼んで行動するか。その状況を見た彼女は、来たかったら来ていい、と言い、後ろ姿を向けながら歩いて行った。
ゆっくりと死莵を抱える。自分の考えは決まった。

彼女……乃琉楽についていこう。