夏夢side

（乃琉楽）「また今度教えるよ。……で、私はどうすればいい？」

（夏夢）「……モノカラメンバーのところに送るからちょっと僕の能力、使わせてね」

（乃琉楽）「……分かった」

僕は能力を使い、2人を眠らせた。
昔も同僚を車に乗せるときこんなことがあったっけ。
ついでに襲って来た敵は意識があったから手刀で気絶させた。

（魔留）「準備できましたよ〜！」

彼は手をゆっくりと振りながら言った。後ろには大きな箱があり、「ここに入れてください」と付け足した。

（夏夢）「魔留、ありがとう」

僕は乃琉楽達を箱の中に入れ、箱が向こうへ瞬間移動をした。
……マジックの域超えていると思う。

（魔留）「さて、ワタシ達も行きましょうか！」

（夏夢）「うん、そうだね〜」


乃琉楽side

目が覚めると私は大勢の人に見られていた。ライと同じ耳をした人や、私と同じ人間もいる。私は彼らに自己紹介し、モノカラに入ることを伝えた。すると、色々な人が名前を言い、歓迎してくれて、場は最初と違って明るい雰囲気になった。
私はライを見る。ライはもう目が覚めていて、両手を合わせて仲間に謝っている。……本当は匿わずにいたら良かったのだろうか。そんな疑問を抱きながら、新しい仲間と話していた。

（夏夢）「ただいま〜」

（魔留）「ただいま戻りました〜」

彼らはそう言い、夏夢は赤いロングヘアの子に近づき、もう1人は小柄で黒髪の子へ話しかけに行った。私はその光景をボーっと見ていると、目のところを包帯で巻いてある子……サウが私の服を引っ張って来た。

（サウ）「お前さん、少しよいか？」

彼女は私を少し睨み訊いて来た。

（乃琉楽）「ああ、いいよ」

（サウ）「……お前さん、ミユちゃん達に追いかけられていた奴か？」

私は言おうか少し迷った。が、嘘をついてもバレるだろう。

（乃琉楽）「そうだよ」

（サウ）「ほう……。よし」

サウは少し間をとり、私のことをじっと見つめ

「お前さんのこと気に入ったのじゃ！」

そう言った。予想外だった。

（サウ）「ワシに嘘をつかない奴はとても良い奴なのじゃ。よってお前さんは良い奴という判定になるのう」

（乃琉楽）「そっか……」

私は無邪気な子に急に気に入られ、少し戸惑った。
けど、サウは色々質問してきて私がそれを答える。そのことだけで心があったかくなった。