ボーダー試験の審査基準には、顔面偏差値も含まれているのだろうか
あの後、教室から走って出てきた私なのですが.......
「隠岐さんと付き合ってるって、本当ですか」
『んぅ..........えっと......?』
すみません、意味がわからない
約10分前、隠岐くんが追いかけて来て、私詰んでるくない?と考えながら走っていたら、急に腕を引かれた。
ドタバタっ
物が倒れる音がした
『ぅわっ.....』
「大丈夫ですか、○○先輩」
目の前にはイケメンの、見覚えがある知り合いが居り、私の後ろは壁だった。
『......あの、えっと.....』
退いてくれません?そう、声をかけようとしたとき、口を手で塞がれる。
『んぅ.....!?』
目の前のイケメンは人差し指を口に当て、静かに、と囁く
無駄に様になってんなぁ!退けや!
誰かの駆け足の音が聞こえた後、手を離された。
瞬間、横に退けた。
いやいやいや、少女漫画じゃないんで。後ろが壁で、どうしよう......じゃないんです。横があるんです。
『ナンデ、テヲヒイタンデスカ』
カタコトになったが許してほしい、関わりたくない。気まずい、ヤメテ
「隠岐さん来てたんで。そのままで良かったならすいません」
『ありがとうございますッ!!』
私は物凄い勢いで土下座をした。引かれる?好都合だ。女なんて捨ててっからな!
頭を上げると、鼻がくっつくんじゃないかって距離に烏丸が居て
『うぅわっ!?』
後ろに後ずさった。つもりだったんだけど.......烏丸に腰を抱かれ、出来なかった。無理無理無理!離して!!
『殺されるっ!』
「いや、殺さないですけど」
私が喚くと、鋭いツッコミが入る。もちろん至近距離でな!?
私は出来るだけ反り返っているが、その度腕の力が強くなる。支えてくれてるんだろうか。支えなくていいが?
「○○先輩、久しぶりですね」
『うん!この距離で話すことではないと思うかな!?久しぶり!』
そう、紹介したくないが紹介しよう!私の太刀川隊に居た時の、後輩っ!「烏丸京介」だ!!今はもう違うけどね!?
「○○先輩、俺のこと避けてますよね」
『エッ』
疑い深い目で私を見る烏丸。やめて!それと近い!
私はすぅーっと視線を横へずらした
『イヤ、まさか.......そんな、サケル、だなんてー........あはは......』
まさかの図星を突かれて、カタコトになる
避け方わかりやすかった.......!?
「図星、っすか」
『.......あはは、早くこの状況どうにかして欲しいな?』
こんな距離近くて得することねぇじゃん!?と言う思いを込めながら、ニコニコで言ったのだが
「じゃあ、俺の質問答えてくれますか」
『.......いや、そんぐらい答えるけど』
そんなんこの状況を解除するためだったら、すっげ安いもんだよ
そうしたら、烏丸が真剣な顔して、私の顎に人差し指と親指を乗せて、頬を掴む
「隠岐さんと付き合ってるって本当ですか」
『んぅ.........えっと........?』
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