癒しの花びら
“私、バラは好きだよ”
“バラが?”
“うん、日菜子ちゃんは暑苦しいって言うけど、私は好きだな”
“ふぅん”
日菜子は不思議そうに黄色に照るバラと黄縁を交互に見つめた。
“もう、知り合って三ヶ月だね”
“うん。あっという間に仲良くなれちゃった”
二人は笑い合った。そして日菜子が嬉しそうに言う。
“良かった…。最近、私の方、LINEしつこいかなとか、思っちゃってた”
“え、そうなの!全然そんなことないよ”
“私、小学校のとき、全然友達いなかったから…”
〈付箋〉
私のお友達は本だけだった。休み時間も毎日図書室。でもそれは、本が好きだからじゃないのは…薄々気づいていた。図書室に行くのは、…一人だけ友達と喋ってなくて、…浮かないため。孤独な現実から逃げるため。もう、友達なんてどうでも…良かったのに………。
“ねぇ、……渚月君は黄縁ちゃんとも喋ったこと、あるの?”
“まぁ、ありますけど”
白香が笑顔になる。
“なんかさぁ、好きなことか、渚月君はいる?”
急に大人の話になって、渚月は恥ずかしそうにした。
“うーん”
“えへへ、悩むよね”
“…………、なんでそんなことを聞くんですか?”
“あはは……オウム返しは困ったな……。うーん、色々と、そう言うのに興味を持つようなことが……あってね”
“…………ごめんなさい”
“え、いや、そんなにヘコまないで!私が悪いし!”
“せめて好きなタイプ、答えます!”
“え、マジ……、凄いね”
“えっと、うーん。弱々しい人が好きかな。……ほら、守ってあげたくなるから、応援したく……なるし……。”
照れながら渚月はそう言った。
“白香のこと、どうして悪く言うの?”
“………………”
“あなたは……白香のこと理解してくれてるって……思ってたのに……”
勝助は黙り込む。もう何も返さない。
“バラが?”
“うん、日菜子ちゃんは暑苦しいって言うけど、私は好きだな”
“ふぅん”
日菜子は不思議そうに黄色に照るバラと黄縁を交互に見つめた。
“もう、知り合って三ヶ月だね”
“うん。あっという間に仲良くなれちゃった”
二人は笑い合った。そして日菜子が嬉しそうに言う。
“良かった…。最近、私の方、LINEしつこいかなとか、思っちゃってた”
“え、そうなの!全然そんなことないよ”
“私、小学校のとき、全然友達いなかったから…”
〈付箋〉
私のお友達は本だけだった。休み時間も毎日図書室。でもそれは、本が好きだからじゃないのは…薄々気づいていた。図書室に行くのは、…一人だけ友達と喋ってなくて、…浮かないため。孤独な現実から逃げるため。もう、友達なんてどうでも…良かったのに………。
“ねぇ、……渚月君は黄縁ちゃんとも喋ったこと、あるの?”
“まぁ、ありますけど”
白香が笑顔になる。
“なんかさぁ、好きなことか、渚月君はいる?”
急に大人の話になって、渚月は恥ずかしそうにした。
“うーん”
“えへへ、悩むよね”
“…………、なんでそんなことを聞くんですか?”
“あはは……オウム返しは困ったな……。うーん、色々と、そう言うのに興味を持つようなことが……あってね”
“…………ごめんなさい”
“え、いや、そんなにヘコまないで!私が悪いし!”
“せめて好きなタイプ、答えます!”
“え、マジ……、凄いね”
“えっと、うーん。弱々しい人が好きかな。……ほら、守ってあげたくなるから、応援したく……なるし……。”
照れながら渚月はそう言った。
“白香のこと、どうして悪く言うの?”
“………………”
“あなたは……白香のこと理解してくれてるって……思ってたのに……”
勝助は黙り込む。もう何も返さない。
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