雄英高校1年、ヒーローに興味なぞないわ。
__自分の席に着いて、私はとりあえず、先生が来るまで待つことにした。
「にしても、すごいわ…」
辺りを見渡すと、いかにも強い個性を持ってそうな人たちばかりだった。個性に興味はないが、ここまで来ると「すごい」と思うばかりだ。
「…あ、そうだ。隣の席は誰かしら?」
見てみると、隣は「[漢字]麗日[/漢字][ふりがな]うららか[/ふりがな]」と「[漢字]轟[/漢字][ふりがな]とどろき[/ふりがな]」という人だった。前の席は「[漢字]口田[/漢字][ふりがな]こうだ[/ふりがな]」という人。
「なんか、すごい名字ね」
なんでもない感想を抱きつつ、とりあえず、近くの席の誰かが来るのを待とう。
「……」
「あ、ウチの席ここか〜…!」
暇で歌を口ずさんでいると、さっそく誰かが来たようだ。
その子は右隣の席に座った。どうやら、この人が「麗日さん」らしい。
「ふぅ…緊張するなぁー…!」
丸い顔で、見るだけに活発さが伝わる彼女。声をかけないのも失礼だと思うので、とりあえず話してみる事とする。
「…ねぇ、あなた」
「ん?あぁ!こんにちは〜!」
「うん、おはよう。今日からよろしく」
「よろしく〜!ウチ、[漢字]麗日[/漢字][ふりがな]うららか[/ふりがな]お[漢字]茶子[/漢字][ふりがな]ちゃこ[/ふりがな]!普通にお茶子でいいよ!あなたは?」
「[漢字]小宮[/漢字][ふりがな] こみや[/ふりがな] [漢字]美世[/漢字][ふりがな]みよ[/ふりがな]よ。呼び方は、なんでも構わないわ」
私は、なんとなくで仲良くなった。彼女__麗日さんの屈託ない笑顔は、本当にこれからカッコいいヒーローになるのか、と思わせてくれる。
「ねぇねぇ、小宮さんの個性って何?」
「個性は『パーム』よ。五分間だけ、任意の相手を手のひらサイズにできる。人間にしか効かないわ。複数人をまとめてっていうのもできるけど、使いすぎると意識障害が起こる」
「へぇー…!強いね!」
「そう…ありがとう」
微笑んでみたが、本音を言うと別にそこまで嬉しくはない。いや、褒めてくれたのはありがたいが、個性に興味はないのだ。こだわっていたり、重要じゃないものを褒められると、気分は複雑だ。
「麗日さ…お茶子ちゃんの個性は?」
「うん!ウチは『[漢字]無重力[/漢字][ふりがな]ゼロ・グラビティ[/ふりがな]』っていうんだ!触れた物全部無重力になる!でも使いすぎると、酔って吐いちゃうんだよね…。お恥ずかしい!」
「へぇー…そっちも、強いじゃない?」
「そ、そうかな!ありがと!」
彼女と話していると、時間に気づかず、すぐに先生が来た。
「おいお前らー、静かにしろ…」
「にしても、すごいわ…」
辺りを見渡すと、いかにも強い個性を持ってそうな人たちばかりだった。個性に興味はないが、ここまで来ると「すごい」と思うばかりだ。
「…あ、そうだ。隣の席は誰かしら?」
見てみると、隣は「[漢字]麗日[/漢字][ふりがな]うららか[/ふりがな]」と「[漢字]轟[/漢字][ふりがな]とどろき[/ふりがな]」という人だった。前の席は「[漢字]口田[/漢字][ふりがな]こうだ[/ふりがな]」という人。
「なんか、すごい名字ね」
なんでもない感想を抱きつつ、とりあえず、近くの席の誰かが来るのを待とう。
「……」
「あ、ウチの席ここか〜…!」
暇で歌を口ずさんでいると、さっそく誰かが来たようだ。
その子は右隣の席に座った。どうやら、この人が「麗日さん」らしい。
「ふぅ…緊張するなぁー…!」
丸い顔で、見るだけに活発さが伝わる彼女。声をかけないのも失礼だと思うので、とりあえず話してみる事とする。
「…ねぇ、あなた」
「ん?あぁ!こんにちは〜!」
「うん、おはよう。今日からよろしく」
「よろしく〜!ウチ、[漢字]麗日[/漢字][ふりがな]うららか[/ふりがな]お[漢字]茶子[/漢字][ふりがな]ちゃこ[/ふりがな]!普通にお茶子でいいよ!あなたは?」
「[漢字]小宮[/漢字][ふりがな] こみや[/ふりがな] [漢字]美世[/漢字][ふりがな]みよ[/ふりがな]よ。呼び方は、なんでも構わないわ」
私は、なんとなくで仲良くなった。彼女__麗日さんの屈託ない笑顔は、本当にこれからカッコいいヒーローになるのか、と思わせてくれる。
「ねぇねぇ、小宮さんの個性って何?」
「個性は『パーム』よ。五分間だけ、任意の相手を手のひらサイズにできる。人間にしか効かないわ。複数人をまとめてっていうのもできるけど、使いすぎると意識障害が起こる」
「へぇー…!強いね!」
「そう…ありがとう」
微笑んでみたが、本音を言うと別にそこまで嬉しくはない。いや、褒めてくれたのはありがたいが、個性に興味はないのだ。こだわっていたり、重要じゃないものを褒められると、気分は複雑だ。
「麗日さ…お茶子ちゃんの個性は?」
「うん!ウチは『[漢字]無重力[/漢字][ふりがな]ゼロ・グラビティ[/ふりがな]』っていうんだ!触れた物全部無重力になる!でも使いすぎると、酔って吐いちゃうんだよね…。お恥ずかしい!」
「へぇー…そっちも、強いじゃない?」
「そ、そうかな!ありがと!」
彼女と話していると、時間に気づかず、すぐに先生が来た。
「おいお前らー、静かにしろ…」
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