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レヴィトラスの書〜ソノ本の謎を暴いてはいけない〜

#7

第七話 入学準備

フォイド 「ところで、ジンさん、ここまで変装したりするかそろそろ詳しく教えてくださいよ!」
ジン 「そうだな、その前にまずはジェームズの家に行くか。」
フォイド 「家!?」
ジェームズ 「そうだね、試しにこの高級車を使って僕の家に行こうか!」
4人は540番に停めてあったピカピカの高級車に乗ってジェームズの家へと向かうことになった。
ジェームズ、心強い仲間が増えたようだ。これから、一体どうなる!?
フォイド 「これがジェームズの家!?」
ジェームズ 「そうだよ。」
ミラ 「このでかい城・・・全部あなたの!?」
ジェームズ 「もちろん!」
ジン 「お前・・・!また家変えたのか!?前見たときはタワーマンションだったけど!」
ジェームズ 「いや・・ねぇ・・・城に住んでみたくなったのよ。」
フォイド 「すげぇ!俺の家とは格が違いすぎる!」
ジン 「それは俺たちも一緒だよ。」
ジェームズ 「さぁ、中に入って、門を開けるよ。」
とジェームズが言うと、勝手に正門が開いた。その中には広い庭園があり、中心には美しい噴水があった。更に奥に進むと、大きい扉があって、四人はジェームズの家に入っていった。扉を開けると、長く続く廊下が正面にあり、右にはリビングらしき部屋、左には二階への階段があった。とにかく広い!!上にはシャンデリアが飾ってある。フォイドたちが呆気にとられていると、広い部屋に案内された。
ジェームズ 「君たちの部屋は用意してある、しばらくはここを使ってもいいよ。」
ジン 「マジで、サンキュ!」
ミラ 「これ・・・私達の基地の何倍の広さよ!?」
フォイド 「これは、恐ろしい広さだ。」
ミラ 「なんでジェームズさんはこんなおもてなししてくれるの!?」
ジェームズ 「昔、僕は貧乏だという理由でいじめられてね、そんなときにジンが助けてくれたんだ。」
フォイド 「昔は貧乏だったんですか!?」
ジェームズ 「ああ、だから大人になったら必ずジンに恩返しをしようと思ってね。」
ジン 「恩返しってレベルじゃねぇけどな。」
ジェームズ 「助けてくれたことをきっかけにジンと友達になれてね、そのときに初めて友達が出来たんだ。」
ミラ 「意外とそんな人だったんだ。私そんなの知らないんですけど!」
と言って、ミラがジンの方を向くと、ジンが
ジン 「うるせぇ、うるせぇ!はずいわ!」
ジェームズ 「じゃ、ゆっくり過ごしてね。僕は資産家同士のパーティに行ってくるよ。」
そう言うと、ジェームズはいなくなった。
ジン 「どうだ?俺たちについてきてよかったろ?」
フォイド 「まぁ・・・。」
ジン 「おっと、お前に大事なことを話すのを忘れてたぜ。」
フォイド 「あ!そうですよ!なんでここまでするんですか!?」
ジン 「レヴィトラスの書はギルスシティのインフィニティ倉庫にあるって言っただろ?」
フォイド 「はい、そうですけど。」
ジン 「インフィニティ倉庫から正面突破することは非常に困難だ。」
フォイド 「じゃ、どうするんですか?」
ジン 「インフィニティ倉庫の右隣にはグレイム学園中等教育学校がある。ここの先生の中に管理者がいてな、そいつがインフィニティ倉庫のセキュリティ管理をしてるんだ。毎回その管理者がセキュリティを突破するのは危険だろ?だから・・・」
フォイド 「だから?」
ジン 「その管理者専用のインフィニティ倉庫に直接つながる隠し部屋があると思うんだ。」
フォイド 「どこからそんな情報を?」
ジン 「こう見えてミラはな、ハッキングが得意なんだ。」
ミラ 「インフィニティ倉庫のデータをハッキングすることは出来なかったけど、試しに隣りにあるグレイム学園の校内図をハッキングしてみたの。そしたら、地下に謎の空間があって、それがインフィニティ倉庫に繋がってたの。」
ジン 「でもその空間に繋がる道はどこにも書いてない。しかも、管理者が誰かも分からない。そこで、お前だ。」
フォイド 「俺?」
ジン 「そうだ、お前はグレイム学園の生徒として入学するんだ。そこで、管理者は誰なのか、隠し部屋はどこにあるのかを探してきてほしい。」
フォイド 「えーーーーー!?俺みたいな田舎もんが入学できるわけ・・・。」
ジン 「安心しろ。入学手続きは出来てる。お前のプロフィールを偽造し学校側に送って審査してもらった。」
フォイド 「いつ、そんなことしたんですか!?」
ジン 「まぁな、で、その審査が通ったんだ。お前のプロフィールカードはジェームズの友達に作ってもらった。」
ジン 「お前のプロフィール見てみるか?」
フォイド 「は・・・はい。」
すると、ジンはフォイドにスマホの画面を見せた。
フォイド 「エレマー・ゼイド、12歳、趣味はあらゆるものを数値化して暗号にすること、将来の夢は発明家、父親は天才発明家と評されるレクモ・ゼイド!?って年齢以外全部ウソじゃないですか!?」
ジン 「そうだな、でもこれで審査が通ったんだぞ。お前は今日から天才発明家の息子だ!」
フォイド 「まぁ、でも一応、審査が通って良かった。」
ミラ 「フォイド、まだ安心は出来ないわよ、審査が通った者は面接があるの。」
フォイド 「え!?もう終わりじゃないですか!?」
ジン 「このままだとウソがばれてしまう、天才発明家のレクモ・ゼイドに息子なんていないからな、でもとっておきの秘策がある。100%上手くいく!」
フォイド 「えぇ、信用できない・・・。」
ジン 「信用できないだとぉ!?あぁ、グレイム学園についてから話そうと思ったんだがな。まぁいいか!」
ミラ 「ジンは冒険家なんだけど、科学者もどきでもあるの。」
フォイド 「えぇ!?ジンさんが?」
ジン 「科学者もどきってなんだよ!・・・まぁ本業は冒険家だが、昔は科学者を目指そうと思ってた。」
フォイド 「兄妹そろって、頭いいですね!俺なんか、刃が立たないや。」
ジン 「まぁそう落ち込むなって!俺の秘策は、この薬だ!」
と言って、ジンはリュックから小さいスプレーのようなものを取り出した。
ジン 「この薬はな、本来動物を懐かせるためのものだ、それを俺が人間用に改造した。」
ミラ 「さすが!兄貴!」
フォイド 「その薬は人間にどんな効果があるんですか?」
ジン 「この薬を吸うとな、判断力が鈍って15分だけ頭が馬鹿になるんだ。それで、面接の審査員の頭をバカにさせて合格しようって作戦!」
フォイド 「本当に上手くいくんですか?」
ジン 「俺たちも保護者として、面接に参加するんだ。その瞬間に薬をシュ!っとかけるんだ。」
ミラ 「ここで、大事なのが私達もその薬を吸わないこと!私達も馬鹿になっちゃうからね。」
ジン 「だから、お前は俺のことをお父様、ミラのことをお母様って呼べよ!」
フォイド 「そっか!分かりました!」
ジン 「あと、その敬語もやめろ!」
フォイド 「OK!分かったよ!」
ミラ 「切り替えはやっ!!」
ジン 「この作戦がもしうまくいなかったら、俺たちは終わりだ。でも、大丈夫だ。作戦通りにやれば成功する!これで、なんで変装したか分かったか?」
フォイド 「何となくわかったけど、なんで今日変装する必要があるの?」
ミラ 「やっぱり切り替えはやっ!」
ジン 「なんでって・・・今日が面接の日だからだ。」
フォイド 「えーーーーーーーーー!?!?!?!?!?!?」
ジン 「待ってろよ、グレイム学園!必ず隠し部屋と管理者を見つけてやる!」
ミラ 「あと、1時間30分後には面接ね!」
フォイド 「そ、そんなぁ〜〜〜〜〜。無謀だよぉ!!!」
次回、新章突入。グレイム学園編スタート。

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作者メッセージ

新作です

2023/08/14 14:38

カルラ ID:≫upS8fnQcMQ86Q
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