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運命の天秤

#2

第一章 混迷の王家

アドニア王国は緑豊かな国だ。争いとは無縁で、たまに農民と遊牧民の牧草を巡る悶着が起こるくらい。軍隊もそれほど大きくない。北の大陸の強国たちも、この小さな国のことなど眼中にないようだ。放っておいて損になることも、特になることもないだろう。今のところは。もしかすると近い未来、侵略の危機に面しているかもしれないが。

そういえばこのアドニア王国。ちょっとした[太字]”噂”[/太字]があった。
 
[中央寄せ][太字]”混迷の王家”[/太字] 怪事件[/中央寄せ]

そう名付けられたこの一連の事件は、国中を騒がせた。何でも王家の一族たちが不可解な事件に巻き込まれたというのだ。

あるものは散歩中に落とし穴にかかり、ひどい怪我を負ったらしい。

ほかにも好物のデザートを食べていたら砂糖と塩が間違えられていたり…。

はっきり言ってくだらないのだが、こういった不幸なことが何度も重なり、”呪い”なのではないかという噂が広まった。簡単に言うと王家の一族は[太字]”呪われている”[/太字]というのである。

先ほどの二つの様に不運なことに見舞われることもあれば、もっと恐ろしい場合もある。突然多額の借金を負うことになったり、財宝が盗まれたり(侵入した形跡がない)といった怪事件が起こったのだ。

まず突然の借金について。これは本当に謎だらけだ。見覚えのない契約書が出てきたかと思うと、借金取りが現れて財産を奪い去っていったらしい。

次に財宝が盗まれたことについて。こちらも意味が分からない。常に衛兵が見張っている宝物庫から、財宝がすべて盗まれていたのだ。侵入の形跡もなし。中に入るには何人もの衛兵の監視をかいくぐる必要があるのだ。それに宝物庫は何十にも鍵がかかっている。

いったいこの一連の事件は誰の仕業なのだろうか?
 

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作者メッセージ

ご拝読、ありがとうございましたm(_ _)m

2024/03/25 13:31

月夜の番人(月乃彩) ID:≫upQ3AkZQvvQPM
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