# 師匠が死んで数百年 、今になってそっくりさんが現れました 。
「 俺はッ、お前を信じてる ... !! 」
ふとした瞬間に脳裏をよぎる昔の記憶 。
これは何百年も前。人間の彼は吸血鬼の僕にも分け隔て無く接してくれた
僕の大好きな人 。
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あれはよく晴れた日のこと 。普段は穏やかな彼が声を荒げて言った 。
[大文字][太字][中央寄せ]「 逃げろ 」[/中央寄せ][/太字][/大文字]
と 。
そう言った彼の上には暴走した吸血鬼 。助けられる距離だったのに 、手を伸ばせば届いた筈なのに 。
僕は貴方を助けられなかった 。
もう一度、貴方に会いたい 。
偽物だっていい。僕はもう一度 、貴方に叱られたい 。
「 お前が誰にも愛されてなくても 、俺がお前を愛してやる !! 」
そう言って僕に向けられた目は常に優しかったんだ 。
そして師匠の死からちょうど100年経った頃のことでした 。
「 なぁに 、お前が誰にも愛されてなくてもお前には俺が着いてるサ 」
突然僕の目の前に現れた師匠そっくりの人間 。
その時は師匠が帰ってきたと思っていたけれど今では違いがハッキリ分かります 。
何故かって?もう5年も一緒に旅をしてるからね 。
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1人の人間しか知らない吸血鬼の青年と師匠にそっくりの人間 。
心温まるファンタジー物語が 今 、始まる 。
__師匠の死から数百年 、今になってそっくりさんが現れました。