あなたは誰かに飴を踏まれて、飴はぐちゃぐちゃになってしまいました。そこに“魔女”と名乗る人が通りかかりました。
“目をつぶって”
と言って、潰れた飴をあなたから貰い、
“目を開けて”
と言われて目を開けると奇麗な元の飴に戻っていました。
これは手品なのか。魔法なのか。
大人だったら手品、子供だったら魔法って答える人が多いかも。
実はこれ、手品って答えるか魔法って答えるかで魔法が効くか効かないか変わってくるの。
先にトリックを明かしちゃうけど、もちろん魔女と名乗る女Aは、同じ飴を持ってたんだよね。だからそれを利用した。
このAはもちろん普通に
“これ、新しいのあげる”
とも言えたはずだ。しかし、あなたが求めているのは“粉々になってしまった飴”の前の姿だから新しく作られた飴を貰っても嬉しくないわけだ。いくら同じ味、同じ見た目でも、ね。
だから魔法で直したと見せかけて夢を見させた。この“夢”が魔法だよ。相手に優しい嘘をついて夢を見させる。この世にはついて言い嘘とついちゃいけない嘘があるからね。
そのあとの解釈はあなたに委ねられる訳だ。
あなたが手品と解釈したら魔法は解ける。夢を信じてないのと一緒だからね。
あなたが魔法と解釈したら、それが現実だと夢を持てる。Aさんの気遣い（魔法）も無駄にならないね。
子供は良く、幽霊などが見えるというよね。あれも残酷な現実を吹き込まれず、まだ盲目な魔法にかけられているからなのかもしれない。