はあ、いつまでこんな生活が続くんだろう…。
私は莉恵（りえ）。中2だ。私は、優秀で頭が良い一つ下の妹の亜莉沙（ありさ）と比べられて、贔屓される。私は一度も愛というものを感じたことがなかった。クラスでも私が出来が悪いから、いじめられている。全員にテストの点をみんなの前で見せたり、悪口を言われたり、告白ドッキリをされたりする。亜莉沙も、「こんなバカがお姉ちゃんなんて嫌だわｗｗ」と馬鹿にしてくる。先生も新任の先生で、初めて先生になったので、あまり信用できない。私には居場所なんてないんだ。私の趣味は小説を読むことだ。まあ、家や学校では読めないけど。
～家～
莉恵「ただいま。」
父「挨拶が気に入らない！挨拶もまともにできないのか！」と言ってきた。亜莉沙も、「お姉ちゃんって、挨拶もまともにできないの？かわいそｗｗ」と言ってきた。このような会話は日常茶飯事だ。
～翌日～
キーンコーンカーンコーン！とけたたましいチャイムが鳴った。そういえば、今日は転校生が来る日だ。先生が転校生を教室に連れてきた。転校生の名前は、水瀬 蓮（みなせ れん）君と言う。授業が終わると、一軍女子の一人が、「バカな莉恵がいるクラスに転校して来て、蓮君可哀想だよね～ww」と言ってきた。他の女子も、「てか、アンタ、ホントバカじゃない？ｗｗ」と畳みかけるように言った。
もう嫌だ。ﾀﾋたい。私はこの時強く思った。
給食の時間、私は、屋上に行った。私は、辛いことがあったら、晴れた日に屋上に行って、青空を見ていた。もういいかな。と思って、飛び降りようとしたとき、後ろから「ここで何してるの？先生が心配だからって見に来たけど。」と蓮君の声がした。私は泣きながら、私がされたことをありのまま話した。
～家～
ピーンポーン！と蓮君がチャイムを鳴らす。すぐに亜莉沙が出てきた。
亜莉沙「あれ、お姉ちゃんの彼氏？まあお姉ちゃんと付き合っているから、彼氏もバカでしょうね～ww」と言っていた。私は言い返せなかった。亜莉沙がどれだけ優秀か分かっているから。でも、蓮君は言い返した。
蓮「あなたは優秀だと思っているようだけど、あなたは本当に馬鹿ですね。だって、本当に優秀な人は、人を馬鹿にしないですから。」と呆れたように言った。彼氏じゃないのに、と思った瞬間、バタバタと、父と母が走って近づいてくる音が聞こえる。そして、父と母が亜莉沙をかばった。
父「お前、彼氏のくせにうちの可愛い亜莉沙をいじめてるんじゃない！」
母「そうよ！よくも可愛い可愛い亜莉沙をいじめて！莉恵とは世界が違うの！」
蓮「でも、あなたたちが妹さんばかり溺愛するから、理恵さんは自信をなくして、自殺までしかけたんですよ？それでも、莉恵さんを愛さないんですか？」といって、父と母を黙らせてくれた。翌日学校に行くと、みんな私の自殺未遂のことは知っていて、謝っていた。この一件で、みんなや蓮君と仲良くなれた。この後、蓮君たちと一緒に勉強して、遂にいい点数を取れた。家では、亜莉沙の成績はカンニングだったことが分かった。当然、父と母は今更「莉恵はすごいよ。」とか「帰っておいで。」と手のひら返ししてきたが、私は無視した。父と母は一度亜莉沙を選んだ。それだけだ。これからもそれは変わらない。それからは、クラスで小説を書いて、みんなを驚かせたこともあった。先生も優しい先生であることがこの一件で分かった。なんで相談しなかったんだろうと後悔した日もあった。ところで、いつも蓮君と話しているときに、顔が熱くなって、胸がドキドキしているのは何でだろう？