「好きだなぁ……」

俺は今、『恋』をしている。
好きな子に会うたびに、顔が赤くなって。
好きな子と会えなかったら、すっげぇ落ち込んで。
恋は、人をおかしくするし、楽しませる。
俺が好きになったのは、後ろの席の女の子。
すっげぇ可愛い。たまに、狙ってるヤツとかもいるけどさ。
俺は、その中で一番、好きだっていう自身がある。
歩く姿も、笑う顔も、問題が分かんなくて俺に聞いてくる時も、帰るときに友達に見せる顔も、おはようって言って優しく笑う顔も、全部、全部、可愛い。
君を、愛してやまない。
俺だけの、ヒロインになってくれないかなぁ。
「本当に、好きだよな」
「好きだけど」
これが、本人にも言えたらいいのに。
放課後、部活で汗だくになってる。
「でも、可愛いとは思うよ。意外と、ミーハーだったり？」
「ちげぇよ」
そんなんじゃない。そうじゃなくて…
可愛いから、好きなんじゃない。好きだから、可愛いんだよ。
どんなに、テレビで可愛いって言われてるアイドルがいたって、俺は君のほうが可愛いと思うよ。だって、好きだから。
好きだから、他の人の100倍、いや100億倍可愛く見える。
「今日こそ起きる！」っていつも言ってるくせに、結局授業で寝てるとこ。
皆の前では、おてんばで、明るい性格なのに。感動して、すぐに泣いたりとか。
そうゆうとこ、大好き。全部、可愛い。
一緒にいたい。
勉強とか教えてあげたいし、一緒に映画とか見に行きたい。
放課後、友達と笑う君に「ばいばい。」ってひとりごと、言って。
君のストーリーに載りたいし、俺の彼女自慢もしてみたい。
告白なんか、できそうになくて。呆れる…
俺のほう、振り向いてほしい。俺のこと、意識してほしい。
ワックスをつけて、べとべとになって。
君が欲しい。君のものになりたい。
「もっと俺のほう見てよ…」
明日こそはって、自分に言い聞かせて。
布団の中で、またね。のシュミレーション。
大好きな君のことを考えて、今日も眠りについた。