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あの春の日、手に取った花 編集版

#36

まどろみの中

“全く!どうしてこんな起きるの遅いのよー!”
奏が僕の前で膨れている。昨日は服を着てからなかなか寝付けず、明け方に寝たから起きるのが遅くなった。
“ごめんごめん。なかなか寝付けなくて、明け方に寝たからなんだよ。許してくれ!”
奏の前で手を合わせる。奏は、顔をしかめて、許すか、許すまいかという顔をしている。
“奏ちゃん、私も同罪ってことで。ね?”
お、さすがに奏も大女優には逆らえない。
“ぐぬぬー……” 

“恭、昨日の夜、トイレ行ったあと、どこ行ってたの?”
“……え”
お皿洗いをしているとき、奏にそう言われた。背筋が強張る。
“……え、っと。ちょっと、喉が渇いて……それで、さ……遅かったんだ……”
“………………、ふぅん……”
“恭さ、わたしのこと、好き?”
“好きだよ!当たり前だよ!”
確かにほんねだった。でも凪さんが好きなことだって本音だ。
最近は頭の中がおかしい。色々なものが絡まっている。あぁ、僕はどうしたらーー。

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2023/08/25 11:49

礼舞 ID:≫5pGdECtpkmy/Y
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