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あの春の日、手に取った花 編集版

#17

キッチンにて①

奏が台所に行くと凪がいた。奏に気づいて振り向く。
“奏ちゃん、いま夕飯作ってるの”
笑顔でそう言う。
“ボディーガードさんは?”
奏が周りを見回しても姿が見当たらなかった。
“いま、お風呂沸かしてる。”
凪は言いながら包丁を動かす。奏はその動きをよく見ていた。
“一緒に作る?”
“えっ…!?”
奏は驚いて一歩引いてしまった。
“そんな…凪ちゃんと一緒になんて……!…あ…”
彼女にとって、凪は複雑な存在だろう。
恋人の義母でもあり、情熱的な女優として尊敬している人でもある。
“いいよ。凪ちゃんで。なんなら凪でも”
優しく朗らかな声で言う。
さっき観ていた芯の強いかぐや姫とは思えない柔らかな声。
“おいで”
凪は包丁を置いて手を洗ってから、奏の手を引く。
“あっ、あの…!”
“本当に良いんですか?”
奏は真っ赤になって下を向いている。凪は微笑んで
“うん。恭君に、美味しい料理作ってあげよう。”
と言った。
その言葉を聞いた奏は、明るい顔で顔を上げて、
“はっ、はい…!作りましょう!一緒に!”
と元気よくキッチンに入った。

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2023/07/28 17:23

礼舞 ID:≫5pGdECtpkmy/Y
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