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あの春の日、手に取った花 編集版

#16

揺れる

僕たちは…この山荘に泊まることになった。
凪以外の役者は全員帰ってしまったから、残ったのは、僕と奏、凪とそのボディーガードさんだけだった。
“雨、やまないね。”
午後は大雨に注意ってかかれてたからしょうがないな。
僕は奏のそばで寝ていた。
最初は僕と奏とボディーガードさんだけで泊まるはずだった。
凪は役者のみんなとなぜ帰らなかったのだろう。みんなと一緒に帰ってしまえばゆっくり休めるのに。
………、昔と一緒…か。
僕が熱を出したときも、役者達と一緒じゃなくて、僕と一緒にいた。変わらないか。


“ねぇ、今日の夕飯どうなるのかな”
奏がベッドに座る。
そっか。雨だし、蒸し蒸ししてるし、買い物に出るのは面倒くさいか。
なんだか奏と同棲しているみたいだな。一度は考えたことがあったが、乗り気になりそうな奏が言わなかったから、……その話は長らくしてない。奏はどう思ってるのかな。
“凪さんが……作るんじゃない?”
さすがに奏の前で凪って呼ぶ訳にはいかない。奏に不信感をもたれるかも。まぁ……恋人には隠し事はしたくないけど。
奏はいい子だ。だから、……良いのかな。こんなことして。
ハンバーグとか王道かな。あたしも作りたいと奏は笑顔で言った。
“奏のハンバーグ、食べたいな”
久しぶりに奏の手作りをオーダーした。奏は恥ずかしそうにした。
なんだか、可愛いな。やっぱり。
……奏は可愛くて情熱的で、努力家でいい子だ。

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2023/07/28 17:04

礼舞 ID:≫5pGdECtpkmy/Y
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