選バレタ未来ハ　＊ナイフを奪う　デシタ。
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〜ビット視点〜
「ナイフで一突きは…苦しめてしまうか…」
ビットはどのようにして苦しませずに少女を殺すかで悩んでいた。周りが見えなくなるほど悩んでいた。
ふと横を見ると。
さっきの少女の目の色は、じわじわとどんな色も屈してしまいそうな黒になった。
「ﾋｯ……」
ビットはそれを見て、怯んでしまった。
彼女はその隙を見て、素早く手を伸ばし、ナイフを抜き取った。
そして、ビットのお腹にそのナイフを刺した。
朦朧とする意識。ナイフを刺された所が燃えるように痛い。
ゆっくりと閉じていき、もう2度と開くことのない瞼を涙が触る。
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〜ちよめ視点〜
ほんの少し遡って。
（もう自分は死んで罪を滅ぼすしかないのかな…）
覚悟は決めた。
だが、実際に死ぬとなるととても怖い。
その時、突然まばゆい光がちよめを襲う。
その光で、ちよめは段々と意識が遠のいていく。
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そして、今に至る。
「え？」
突然の事態に泣き笑いするしか無かった。
目の前には胸にナイフが突き立てられ死んでいるビットがいた。
なんで？なんで？どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
自分が意識を失っている間にビットを殺してしまった。その罪悪感に駆られてちよめは自分にナイフを刺した。
これでせめてもの罪滅ぼしになるだろうか。
そして、目を開けると。



そこには。
「お兄…ちゃん…？」
言葉を失うちよめをお兄ちゃんはぎゅっと抱きしめた。