味方はいないと思っているあなたへ届きますように。
陸空目線
「しゅう、がく、りょ、こう、じっこう、いいん、ひる、やす、み、に、6の2しゅう、ごう?」
海斗が、一生懸命何かを読んでいる。俺の幼馴染で親友の海斗は、見かけによらず、とっても、感じが苦手である。海斗はたぶん、『修学旅行実行委員、昼休みに6の2集合』って学年のホワイトボードに書いてあるのを読みたかったんだと思う。
「実行委員って、誰だっけ?」
海斗はそういうと、各実行委員の名前が書いてある場所へ、早足で行ってしまった。マイペースなやつめ…俺も、海斗についていく。
「修学旅行実行委員、誰だった?」
海斗にそう聞くと、これ以上ないんじゃないかってくらいの満面の笑みで、答えた。
「俺だった!」
「お前かいっ」
修学旅行実行委員は、まさかの、海斗本人だったらしい。他の人は誰だろうと、実行委員用紙を覗くと、とてもよく知っている人の名前が、書いてあった。
【松永ゆずか】
そう、俺のもうひとりの幼馴染、柚歌だった。柚歌の歌の字なんて、もうとっくに習っているのに、わざと、柚歌はひらがなで書いている。
『えー?なまえをひらがなで書いてる理由?そんなの決まってるじゃん!柚も歌も画数多いからだよ!だって柚を一文字書くのと、ゆずかって三文字書くのがおんなじ画数なんだよ!?ひらがなで書いたほうが断然お得じゃん!!』
…とか、この前よくわかんないこと言ってた気が…
この書き方、昔から変わってないなぁ…好きなんだよなぁ…
女子ってみんな丸文字に憧れてんのか知らないけど、同じ書き方だ。だけど、柚歌はちがって、書くスピードは早いのに雑な感じではない書き方…なんというか、落ち着く。
陸空がこんな穏やかな気持ちになっているとき、海斗が何かに向かって鋭い視線を送っているのに、陸空は気づいていない。
春桜が柚歌の消しゴムを、ゴミ箱に捨てているところを、海斗は、見逃して、いなかった………
「しゅう、がく、りょ、こう、じっこう、いいん、ひる、やす、み、に、6の2しゅう、ごう?」
海斗が、一生懸命何かを読んでいる。俺の幼馴染で親友の海斗は、見かけによらず、とっても、感じが苦手である。海斗はたぶん、『修学旅行実行委員、昼休みに6の2集合』って学年のホワイトボードに書いてあるのを読みたかったんだと思う。
「実行委員って、誰だっけ?」
海斗はそういうと、各実行委員の名前が書いてある場所へ、早足で行ってしまった。マイペースなやつめ…俺も、海斗についていく。
「修学旅行実行委員、誰だった?」
海斗にそう聞くと、これ以上ないんじゃないかってくらいの満面の笑みで、答えた。
「俺だった!」
「お前かいっ」
修学旅行実行委員は、まさかの、海斗本人だったらしい。他の人は誰だろうと、実行委員用紙を覗くと、とてもよく知っている人の名前が、書いてあった。
【松永ゆずか】
そう、俺のもうひとりの幼馴染、柚歌だった。柚歌の歌の字なんて、もうとっくに習っているのに、わざと、柚歌はひらがなで書いている。
『えー?なまえをひらがなで書いてる理由?そんなの決まってるじゃん!柚も歌も画数多いからだよ!だって柚を一文字書くのと、ゆずかって三文字書くのがおんなじ画数なんだよ!?ひらがなで書いたほうが断然お得じゃん!!』
…とか、この前よくわかんないこと言ってた気が…
この書き方、昔から変わってないなぁ…好きなんだよなぁ…
女子ってみんな丸文字に憧れてんのか知らないけど、同じ書き方だ。だけど、柚歌はちがって、書くスピードは早いのに雑な感じではない書き方…なんというか、落ち着く。
陸空がこんな穏やかな気持ちになっているとき、海斗が何かに向かって鋭い視線を送っているのに、陸空は気づいていない。
春桜が柚歌の消しゴムを、ゴミ箱に捨てているところを、海斗は、見逃して、いなかった………
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