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登場人物が死ぬ描写があります。
そして、話が進むにつれて過激な表現が含まれますのでさらにご注意ください

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果実戦争

#41

ep41 盗賊、『疾走る』

[中央寄せ]時刻:8月18日11時20分
場所:くろめだか駐車場[/中央寄せ]

煙のように現れたバイク、匡斌は决意を固めた。

[太字]「盗賊ナメんなッ!!」[/太字]

匡斌はシートに腰を置く、それと同時に激しい排気音が騒ぎ始める。細いハンドルを両手で握りしめ、アクセルをグルっと捻った。

合図に応答するように、バイクがスタートを切る!

風を切り開き、スピードはグングン加速していく。まるで、[下線]誰かが投げた石[/下線]のような速度だ。

しかし男は、冷静に向かってくる黒いバイクを見つめて不思議そうにしていた。

「なぁんで一般人が能力持っちゃってるわけ? でも、勝つのはボクさ……! [漢字]『鋁金主義』[/漢字][ふりがな]”アルミニズム”[/ふりがな]……」


男が口走ったその時、男の両手が[太字]銀色[/太字]に染まった。金属に見られる光沢もある。信じがたいが男は、[太字]手を金属に変化させた[/太字]。

まさか身一つで爆速のバイクを受け止めるとでもいうのか。

「………やってみろよ…! [太字]お前の思い通りには行かせないッ!![/太字]」

イラついてる匡斌は更にアクセルを手首から捻り回した。この一発で勝敗を決める!

[太字](僕はこの馬鹿みたいな世界で生きていくって、アイツらと誓ったから!!)[/太字]

[大文字]「うおおおあああァ!!!!」[/大文字]


自身の覚悟を叫び散らし、バイクと共に男へ衝突した。金属を金属で叩いたような鈍い音が耳の中で[漢字]木霊[/漢字][ふりがな]こだま[/ふりがな]する。


気づけば、男はバイクのヘッド部分を握り押さえつけていた。たったこれだけの力で、[下線]バイクは進むことが出来なかった[/下線]。エンジンと共に振動する手が、底知れない絶望を漂わせる。

[太字]「ざんねん…」[/太字]

この上ない本能的な喜びを声色に乗せ、男は嬉しさを見せつける。しかし、喜びを見せていたのは男だけではなかった。


「[太字]『武器』は、バイクだけじゃないんだぜ…![/太字]」


男をバカにするように言うと、匡斌は素早くシートの上に立ち上がる。そしてそのまま前へ飛び上がった。


飛んでいる最中、匡斌はあご紐のストラップをパチっと外し、黒いヘルメットを脱ぐ、ヘルメットから垂れ下がるあご紐を握りしめ、男の真後ろに着地した。

男は反応しようとするが、[太字]何故か[/太字]バイクが誰も乗っていないのにアクセルがかかっているため、手を離そうにも離せない状況だった。

匡斌は着地して振り向く。ヘルメットを大きく振りかぶり、今までの怒りを力に変えた。


[大文字]「くたばれゴラアアアアァァ!!」[/大文字]

地面に投げつけるように男の後頭部をブッ叩いた。今までに聞いたことが無いぐらい鈍い音、確実に後頭部は凹んだろう。

「ロ……ロアァ…!」

男はあまりの衝撃に気を失い、糸が切れたように倒れた。匡斌は息を切らしながら勝利を叫ぶ。


「ハァ…ハァ……[太字][大文字]勝ったァァーーッ!![/大文字][/太字]」

昔の情けない自分を乗り越え、仇を取ることができた。
匡斌の勝利だ。

作者メッセージ

ついに、決着!!

キャラ紹介
名前:竹代 匡斌(タケシロ キョウビン)
詳細:叩鬼盗賊団の団員
能力:【アンダークロス・ヒーロー】
   意思のある黒いバイクを生み出す。
   一緒に生み出されるヘルメットは、ダイヤよりも固いらしい。 
もしカジノに行ったら?:土壇場で大逆転するが、そのあと沼るタイプ

2024/12/16 18:22

ドレミファ・ソラティド ID:≫3p6uB4x4cRRX.
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