果実戦争
[中央寄せ]時刻:8月18日 10時52分
場所:『くろめだか』に行く途中の交差点[/中央寄せ]
「あいつ……速すぎる……四足歩行であの速度は、もはや[太字]獣[/太字]だろ…」
石狩が通ったと思われる道を、必死に追いかけた羽柴。
完全に疲れ果てていた。足に疲れが溜まり、走る事さえままならない。
(まったく……走るのは得意じゃないんだ……)
足取りがギクシャクしながらも、早歩きで石狩の後を追っていく。
3分ぐらい息を荒くしながら歩いたのち、[下線]ある光景[/下線]が羽柴の目に飛び込んでくる。
「……あれは、[太字]石狩[/太字]……?」
そこには、道の途中で呆然と立ち尽くしている石狩の姿があった。
何をしているのだろうか、声を掛けてみた。
[大文字]「何かあったのか!?」[/大文字]
声に気づき、石狩は振り向いた。
しかし声は返さずに、右手で[太字]「こっちおいで」[/太字]と言わんばかりのジェスチャーで返してくるばかり。
やはり何かが起きたのだろう。
静かに、石狩の元に向かう羽柴。
羽柴が来たのを確認すると、石狩は[下線]この交差点の外れにひっそりとある、茶色いベンチ[/下線]を指さした。
そこには、[太字]頭の大きさが分からないほどに、帽子を深く被っている男[/太字]がベンチに座っていた。
小声で石狩が呟く。
「……分かるだろ? オレの言いたいこと……さっきの写真に写っていた男そっくりだ……」
確かに、そこにはさっき写真で見た男がいる。
帽子のせいで顔が隠れていたが、明らかに他とは一風変わった気配が渦巻いている。
「……確かにそうだな……でも、確定してないんだろ?……何をするつもりだ?」
石狩は、心の底から湧き上がるような笑顔で返してみせた。
「決まってるぜ、あの男を[太字]尋問[/太字]しにいく!……アンタは何かあったら助けに来てくれ!! じゃ、健闘を祈る!」
[太字]「ちょっと待て」[/太字]と言いたいところだが、羽柴はあえて言わないでいる。
なぜなら、そう思った頃には、すでに石狩はベンチに向かって走り出していったからだった。
(……石狩仁鼠、お前に[下線]ストップが無意味[/下線]だってことは、数十分で理解した……さあ、一体どうなるのだろうか?)
場所:『くろめだか』に行く途中の交差点[/中央寄せ]
「あいつ……速すぎる……四足歩行であの速度は、もはや[太字]獣[/太字]だろ…」
石狩が通ったと思われる道を、必死に追いかけた羽柴。
完全に疲れ果てていた。足に疲れが溜まり、走る事さえままならない。
(まったく……走るのは得意じゃないんだ……)
足取りがギクシャクしながらも、早歩きで石狩の後を追っていく。
3分ぐらい息を荒くしながら歩いたのち、[下線]ある光景[/下線]が羽柴の目に飛び込んでくる。
「……あれは、[太字]石狩[/太字]……?」
そこには、道の途中で呆然と立ち尽くしている石狩の姿があった。
何をしているのだろうか、声を掛けてみた。
[大文字]「何かあったのか!?」[/大文字]
声に気づき、石狩は振り向いた。
しかし声は返さずに、右手で[太字]「こっちおいで」[/太字]と言わんばかりのジェスチャーで返してくるばかり。
やはり何かが起きたのだろう。
静かに、石狩の元に向かう羽柴。
羽柴が来たのを確認すると、石狩は[下線]この交差点の外れにひっそりとある、茶色いベンチ[/下線]を指さした。
そこには、[太字]頭の大きさが分からないほどに、帽子を深く被っている男[/太字]がベンチに座っていた。
小声で石狩が呟く。
「……分かるだろ? オレの言いたいこと……さっきの写真に写っていた男そっくりだ……」
確かに、そこにはさっき写真で見た男がいる。
帽子のせいで顔が隠れていたが、明らかに他とは一風変わった気配が渦巻いている。
「……確かにそうだな……でも、確定してないんだろ?……何をするつもりだ?」
石狩は、心の底から湧き上がるような笑顔で返してみせた。
「決まってるぜ、あの男を[太字]尋問[/太字]しにいく!……アンタは何かあったら助けに来てくれ!! じゃ、健闘を祈る!」
[太字]「ちょっと待て」[/太字]と言いたいところだが、羽柴はあえて言わないでいる。
なぜなら、そう思った頃には、すでに石狩はベンチに向かって走り出していったからだった。
(……石狩仁鼠、お前に[下線]ストップが無意味[/下線]だってことは、数十分で理解した……さあ、一体どうなるのだろうか?)
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