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登場人物が死ぬ描写があります。
そして、話が進むにつれて過激な表現が含まれますのでさらにご注意ください

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果実戦争

#29

ep29 LEADER PRIDE

[中央寄せ]8月18日 10時30分
ある路地裏[/中央寄せ] 


[漢字]叩鬼[/漢字][ふりがな]ハタキ[/ふりがな]盗賊団のリーダー[太字]『羽柴汪生』[/太字]は、町中で果実についての情報を集めていた。
色んな情報屋の元に出向き、得られた情報を紙に書き散らす。

「……本当か嘘かは分からないが……それでも出来ることはやらねば…!」

紙に向かってカリカリとペンを走らせた。
しかし、力が強すぎたのか芯が折れてしまう。

[下線]その手は汗で濡れて、震えていた。[/下線]

「……もしかして……[下線]焦ってる[/下線]のか……私は……?」

自分に自問自答してみたものの、その返事は一向に返ってこない。
[太字]『リーダー』[/太字]その言葉が心を締め付けていたのかもしれない。

「そんなはずはない……!!」

持っていたペンを地面に叩きつける。
地面に崩れたペンは、自分をあざ笑っているかのように感じた。

[太字]「……クソッ!」[/太字]

ペンを踏み潰した。

「私は…何をしているんだ……」

怒りのあとには、変な虚しさだけが残る。

同時に、自分の本当の答えが胸に帰って来た。

[太字](……私のやっていることは、彼らの夢の為だ…! どんな邪魔が入ろうが、全て爆破させれば良いだけの話……私は、決して止まらない)[/太字]

羽柴は、再び歩き出した。
刻んだ決意は光のように輝いている。

人気のない路地裏から出ようとした、そのときだった。
声が聞こえた。


[大文字]「なぁ、そこのアンタ!! 待ってくれ!」[/大文字]

突然響いた声の方向は上。
屋上から男が顔を出して覗き込んでいた。

「……誰だ、お前は?」
羽柴は噛みつくように名前を問う。


「オレに名乗るほどの名前はない……しかし、一つだけあるとしたなら……」

その時、男は名前を言いかけているにも関わらず、なぜか[太字]勢いよく屋上から飛び降りた。[/太字]


「お前…[太字]何をやっているんだ!?[/太字]」
男の謎の行動に、前へ転がり回避する羽柴。

ドシンと地面を揺らして着地した男。
上がった顔には、輝く笑みを浮かべていた。


「オレは[太字]『[漢字]石狩仁鼠[/漢字][ふりがな]イシカリジンネ[/ふりがな]』[/太字]…果実を探している者さ…」

石狩という男は笑みを浮かべていたが、羽柴は明らかに不機嫌だ。

「……一体何しに来た?」
汚れたズボンを叩きながら、目的を問う。

その答えは。


[太字]「アンタと同盟を組むためだ」[/太字]

羽柴は耳を疑った。
「……どういうことだ。なぜ組まないといけない…?」

「まあまあ~アンタも果実を探しているんだろ? どうせだから組んだ方が得じゃないか…」

どこか軽いノリの石狩の態度が鼻につく羽柴。

「……同盟の件については後だ。その前に一つ聞かせろ……お前も、[太字]能力を持っているのか?[/太字]」


石狩は不気味にほほ笑んだ。
「もちろんさ。それで……同盟の件についてだが、オレは果実のある場所を知っている。もしアンタがオレと同盟を組んだのなら、[下線]それ[/下線]を教えよう…」


「……本当か?」

羽柴にとって、石狩という男は他人以外の何物でもない。
しかし、果実の情報を知っているらしい。

色々と考えた。

(果実の場所を知っている、のか……仕方ない、ここは一旦同盟を組もう。断ったら逆に面倒だ)

答えは決まった。

「分かった、組もうじゃないか………石狩」


承認の返事を聞いた瞬間、石狩は目を光らせ、子供のように喜んだ。


[大文字]「え! マジか!? 良っしゃァア~~!」[/大文字]

(本当に大丈夫なのか……こいつ……?)
心の中といわず、心配になる羽柴だった。

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作者メッセージ

え~~~……頑張ります。

人物紹介
名前:羽柴 汪生(ハシバ オウセイ)20歳
叩鬼盗賊団のリーダー

能力名:アメリカン・シュプリーム
   触れたものにピンを付け、手榴弾にする能力。
   ピンを抜いたら、数秒後に爆発する。

2024/09/06 22:18

ドレミファ・ソラティド ID:≫4pS.9xylxaXHs
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