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登場人物が死ぬ描写があります。
そして、話が進むにつれて過激な表現が含まれますのでさらにご注意ください

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果実戦争

#28

ep28 スパンダー・バレエ④

[太字]「あそこだな…!」[/太字]


敵の居場所を確信したマキハタは、何かを準備するために、水道に向かう。
水道の近くには[下線]緑色のゴムホース[/下線]がとぐろを巻いていた。

蛇口をホースにはめ込むと、勢いよく蛇口を捻る。

ホースは、[太字]『砂場』[/太字]の方向に向けられていた。


「いくぜェ…[太字]ファイヤーァ!![/太字]……[小文字]じゃなくて、[/小文字][太字]ウォーターァァ!![/太字]」

大量の水がホースから飛び出した。
砂に水が染み込み、茶色く変色していく。

そのときだった……。








[大文字]「テメェ! 何しやがるッ!! オレを濡らすんじゃねェ!!」[/大文字]

砂場が崩れ、中から砂だらけの男が飛び出してきた。

「……その反応から察するに、自分にも効果が出てしまうようだな…」

なおさらマキハタは、蛇口を捻りまくる。

[太字]バッシャバッシャ[/太字]と音を立てながら、男の体に水がブチ当たった。

「……ウオぁぁぁ……!!……結界を……解除……する」

男は体に力が入らなくなり、砂場に背中から倒れる。
それと同時に、見えない結界も解除された。

男が倒れたことを確認すると、まずマキハタはケイトの元に駆け寄る。

茶色く変色した体は見るに耐えない。
「……少し遅れちまった……すまない……」
まずは、ケイトの体に水をかける。

すると、ケイトの体が潤いを取り戻した。
しばらくすれば、目覚めるだろう。

次にマキハタは、ホースを持って敵の男の近くに向かう。

「聞きたいことがあるんだ……頭が無事なうちに…」

マキハタは威圧感を纏って、男に問いただす。

「果実について…知っていることを話せッ! 話さなかったら、分かってるよな〜?」
ホースをブンブン回して、威圧感を放つ。

男は無言を貫こうとしていたが、威圧に負けて嫌々ながら話し始める。

「クソッ……分かった………果実のある場所が知りてェのか?……それならこの近くにある」

男の口から出てきた言葉は、果実のある場所について。
それも意外に身近なところだった。








「……[太字]『くろめだか』[/太字]……この街で一番デカい[太字]スーパーマーケットだ[/太字]……お前も知ってるはずだろう…」


「…証拠はあるのか?」


「もちろんある……俺はそのスーパーで働いている……[太字]果実は全て、うちのボスが『栽培』している物だ[/太字]…! 出来上がった果実は、海外に輸出している……これがオレの知ってる全てだ…!」

果実について明かされた真実、
[下線]『禁断の果実』とは、敵の男たちのビジネス道具だった[/下線]のだ。
そして、浮かび上がる[太字]ボス[/太字]の存在。

「そうか…分かった……じゃ、サイナラ」
[太字]『狂気』[/太字]を目に纏い、血も凍えそうな冷たい声で終わりを告げる。
マキハタは躊躇なく、男の口にホースを突っ込んだ。

残酷に見えるが、この敵の能力はあまりにも危険。
新たな被害を防ぐためでもあった。

水に溺れ窒息死した男の体は、茶色い砂となって砂場と同化する。
(こいつは……砂なのか…)

とにかく、次に行くところは決まった。

[大文字][中央寄せ]スーパーマーケット『くろめだか』[/中央寄せ][/大文字]


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作者メッセージ

次の章から色々なことが起こります!
最後まで見てってください!!

人物紹介
名前:張干(バルカン)年齢不詳
彼もまた、特殊な生命体。『くろめだか』というスーパーで働いていたことがある。

能力名:【スパンダー・バレエ】
自分から半径4mの範囲内に、『潤いと渇きを逆に変換させる』エリアを作る。自分も効果の対象になってしまうため、工夫が必要。

2024/08/26 22:58

ドレミファ・ソラティド ID:≫4pM7EL77DoodU
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