果実戦争
(この結界に入った時、何かが起きるのか…)
目の前の見えない結界に、マキハタは思う。
敵の能力は大体つかめたが、未だに敵の姿は見つからない。
(…一体どこなんだ…?)
周りを見渡してみた。
ベンチの奥にある生い茂った木、ベンチの隣の公衆トイレ、近くに隠れられる場所はある。
(そもそもの話、敵はこの公園にいるのか……公園にいないと、ピンポイントにケイトを狙えないはずだ………しかし敵は[太字]ケイトが来るタイミングを認識して結界を張っている[/太字]。やはり、この公園に敵がいる!)
[太字]一つの確信、敵は公園のどこかに潜んでいる。[/太字]
[太字]二つの確信、敵は公園内を見渡せる。[/太字]
敵の居場所を考えている間にも、新たな異変がマキハタを襲う。
結界に触れた左手の指が、茶色く変色し、枝のような細さに縮んでしまったのだ。
変色は止まらない。
左手の甲にまで進み始める。
(一体……何が起きているんだ…? オレの左手……[下線]水分が完全に抜け落ちた[/下線]みてーだ……そういえば……[太字]人間の体内には水分がある[/太字]……そうか、そういうことなのか…)
新たに敵の能力について分かったマキハタ。
(……この結界に入った者は、[太字]すべての水分が乾いてしまう[/太字]……)
止まらない乾き、マキハタの左手を枝のように変えてしまい、ケイトの体はミイラのようになっている。
枝のような左手では、能力を使うことさえままならない。
左手の変色は、腕にまで進み始めている。
(…オレにも時間がない……このままじゃ敵の思い通りになる……どうすりゃ良いんだ……………ちょっと待てよ…思いついたけど…逆に[下線]乾くようなこと[/下線]したらどうなるんだ?)
変色は、左半身まで来ている。
一か八かマキハタは、その場に座り込むと、砂を全身に塗り込んだ。
[太字][大文字]「やっぱりだぜ…!」[/大文字][/太字]
その通りだった。
変色が止まったのである。
(……全て分かったぜ……あの結界を触れたものは、[下線]潤うときに乾き[/下線]、[下線]乾くときに潤う[/下線]……全ては[太字]逆[/太字]だった…!)
(だとしたら……敵が隠れられる場所は……)
[太字]「あそこだな…!!」[/太字]
マキハタは、変色した唇を引きつらせて、確信の笑みを浮かべた。
目の前の見えない結界に、マキハタは思う。
敵の能力は大体つかめたが、未だに敵の姿は見つからない。
(…一体どこなんだ…?)
周りを見渡してみた。
ベンチの奥にある生い茂った木、ベンチの隣の公衆トイレ、近くに隠れられる場所はある。
(そもそもの話、敵はこの公園にいるのか……公園にいないと、ピンポイントにケイトを狙えないはずだ………しかし敵は[太字]ケイトが来るタイミングを認識して結界を張っている[/太字]。やはり、この公園に敵がいる!)
[太字]一つの確信、敵は公園のどこかに潜んでいる。[/太字]
[太字]二つの確信、敵は公園内を見渡せる。[/太字]
敵の居場所を考えている間にも、新たな異変がマキハタを襲う。
結界に触れた左手の指が、茶色く変色し、枝のような細さに縮んでしまったのだ。
変色は止まらない。
左手の甲にまで進み始める。
(一体……何が起きているんだ…? オレの左手……[下線]水分が完全に抜け落ちた[/下線]みてーだ……そういえば……[太字]人間の体内には水分がある[/太字]……そうか、そういうことなのか…)
新たに敵の能力について分かったマキハタ。
(……この結界に入った者は、[太字]すべての水分が乾いてしまう[/太字]……)
止まらない乾き、マキハタの左手を枝のように変えてしまい、ケイトの体はミイラのようになっている。
枝のような左手では、能力を使うことさえままならない。
左手の変色は、腕にまで進み始めている。
(…オレにも時間がない……このままじゃ敵の思い通りになる……どうすりゃ良いんだ……………ちょっと待てよ…思いついたけど…逆に[下線]乾くようなこと[/下線]したらどうなるんだ?)
変色は、左半身まで来ている。
一か八かマキハタは、その場に座り込むと、砂を全身に塗り込んだ。
[太字][大文字]「やっぱりだぜ…!」[/大文字][/太字]
その通りだった。
変色が止まったのである。
(……全て分かったぜ……あの結界を触れたものは、[下線]潤うときに乾き[/下線]、[下線]乾くときに潤う[/下線]……全ては[太字]逆[/太字]だった…!)
(だとしたら……敵が隠れられる場所は……)
[太字]「あそこだな…!!」[/太字]
マキハタは、変色した唇を引きつらせて、確信の笑みを浮かべた。
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