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登場人物が死ぬ描写があります。
そして、話が進むにつれて過激な表現が含まれますのでさらにご注意ください

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果実戦争

#26

ep26 スパンダー・バレエ②

「ふんふ〜ん♪はは〜ん♪」
鼻歌を鳴らして、堂々と道を歩いているマキハタ。
喉の乾きを、自慢の鼻歌で誤魔化しているように見える。

突然、マキハタは鼻歌を止めた。周りも静寂に包まれる。

それも当然、目の前の公園に[漢字]自販機[/漢字][ふりがな]オアシス[/ふりがな]があったのだ。


[大文字](あったァ〜〜〜!!)[/大文字]

声にならない嬉しさ、マキハタは心の中で叫んでしまう。

急いで自販機の前に走り飛んだ。

自販機の目の前に立ったマキハタ。
ふと下を向くと、なぜか見覚えのある金色のコインが落ちていた。

「…これって、ケイトのコインだよな…何でここに?」

底しれぬ違和感を感じ、公園を覗いてみる。

衝撃的な光景が、マキハタを驚愕させた

「おいおい…マジかよ……!」

そこには、公園のベンチに倒れているケイトがいた。

(まさか、熱中症か?)  

しかし、ケイトの側にはペットボトルの水がある。
それに、ベンチは木の陰に隠れているため、あまり熱中症とは考えづらい。

(いや、違う…)

熱中症よりも、一番考えられる可能性が頭に思い浮かんだ。

(敵の[太字]攻撃[/太字]か…?)

(だとしたら、[漢字]迂闊[/漢字][ふりがな]うかつ[/ふりがな]には近づけない……)


(それに思ったのだが……なぜ放置しているんだ? ケイトには懸賞金がかかっているって聞いた……オレが来るまでに隠すとか出来るはずだ……何か裏があるのか?)

この状況にたくさんの疑問を思い浮かべているマキハタ。

ベンチに倒れたケイトを観察していると、ある一つの違和感を感じ取った。

(………筋肉が[漢字]痙攣[/漢字][ふりがな]けいれん[/ふりがな]している……[下線]筋肉の痙攣は、熱中症の症状だ[/下線]……やはり、熱中症なのか…?)

二つの可能性が頭に渦巻いている。

(……ただ…熱中症だとしたら、コインを投げる意味が分からない……敵の攻撃か……)

これは[太字]『敵の攻撃』[/太字]なのか、単なる[太字]『熱中症』[/太字]なのか。

散々悩んでいるが、自身の水分不足のせいもあって頭が働かない。
このままでは自身も倒れてしまう。

歯を噛み締めて、悩み抜いたのち、ある一つの可能性にたどり着いた。


(もしかしてこれ…[太字]どっちも[/太字]か……[太字]相手を水分不足の状況に追い詰める[/太字][漢字]能力[/漢字][ふりがな]シン[/ふりがな]みたいなのがあったら、この状況にも無理はない)


公園の入口付近で考えていたマキハタだったが、このままではケイトの命も危ない。そこでマキハタは、ゆっくりと近づいてみることにした。

左手を前に出して、ゆっくりと進む。
これにも、マキハタなりの考えがあった。

(色んなパターンを複数考えた結果……これが一番無難だ)

もし何かが起きても左手の指が犠牲になるだけ、手のひらさえ残っていればマキハタの[漢字]能力[/漢字][ふりがな]シン[/ふりがな]は使える。






進む。


(ケイト……絶対に救ってやるからな……)






進む。






(………まだ範囲ではない……あと2mぐらい近づければ……)


進む。







[大文字](……ん!?)[/大文字]

ベンチまで4mのところで、突然左手の指だけに力が入らなくなった。

(……そういうことか……これはある種の[下線]結界[/下線]だ……一定の距離に近づいた時、その効果を発揮する……)


このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

いい文を書こうとして時間がかかっちゃうんですよ〜〜
遅くなっても許してね

2024/08/20 22:34

ドレミファ・ソラティド ID:≫4pM7EL77DoodU
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