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登場人物が死ぬ描写があります。
そして、話が進むにつれて過激な表現が含まれますのでさらにご注意ください

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果実戦争

#15

ep15 黒く、平面的な……⑤

敵の男の手には黒く光るロケットランチャーが握られていた!

そのロケットランチャーも黒く、平面的。これも男の能力で作られた物のようだ。
一体、いつ描く時間があったのだろうか。そんなことはどうでもいい!

男の右手は銃弾を打ち込まれ、ペンなんて掴めないような状態。まだ無事な左手で二人に見えないように描いたのだろうか。

ロケットランチャーを握る男の目は、明らかに普通じゃなかった。
「オマエらッ! そこを動くなよ…少しでも動いたらあのビルにコイツをぶち込んでやるッ!」

男が取ったのは明らかな人質だった。これで容易く動くことはできなくなってしまう。

ただ一連を見ていただけのケイトは冷や汗を流す。
「……ヤベー…何もしてない……だけど、動かなきゃ…! アイツを止めなきゃ…!」
両手の拳は固く握られた。

茶色いブーツの男も一瞬だけ悩む表情を見せたが、すぐに歯を出してニヤリと笑いながら話す。

「そういや〜、言っとくけどよォ〜……そんなことしたら、あの青年が[漢字][太字]本気[/太字][/漢字][ふりがな]マジ[/ふりがな]になっちゃうぜ……」

茶色いブーツの男が、ケイトに目線を送る。
おそらく、こう送ったのだろう。

(お前が殺っちまえッ!)

この目線の全ての意味が分からくとも、大体の意味は理解できたケイト。

敵の男は、ロケットランチャーの引き金に指をかけている。いつでもブッ放す準備ができている。
ケイトも、拳を岩みたいに握っている。いつでも水弾をブッ放す準備ができている。

それはまるで、ガンマンの決闘。
先に撃った方が勝つ。たったそれだけのシンプルなルール。

再び、緊張感が周りにギッシリと張り詰められる。

そんな緊張感を真正面に受けながら、茶色いブーツの男がゆっくりと両手を横に移動させる。
両手を叩いて決闘の合図を担当しようと考えているのだろうか。

それは、唐突だった。

[太字]パンッ[/太字]

ブーツの男が両手を叩く。
ケイトは腕を後ろへ勢いよく振りかざし、前へ素早く拳を振るう。拳から水の弾が飛び出した。

向かってくる水に、敵の男は反応できなかった。それはあまりにも速すぎた。
水が男の顔に、爆発したかのような音を立てて飛び散った。

敵の男は衝撃で後ろにぶっ飛ぶ。左手に持っていたロケットランチャーも宙を舞い、風に吹かれた煙のように消失した。

敵の男は両手をついて、喋るのが苦しいほどに息を荒くしている。
これで脅威は消え去った。
ケイトは敵の男に近づく。

敵の男は、近づいてくるケイトを見ると情けない声で命乞いをしてきた。
「…待ってください! どうか命だけは!」
しかし、それはケイトには届かない。

ケイトの目には黒すぎる炎が写っていた。
もうケイトに、躊躇はない。

「すまないが…お前を許すことは出来ない……さっき銃で撃っただろ……あまりにも人を撃つことに躊躇がない。一体何人の人を殺した?」

「…わ…忘れました……」

曖昧な答えを聞いた、そのときだった。

「…ふざけるなよ…罪もない人を殺すお前に生きる資格はない!」

ケイトは両手を振りかぶる。
右の拳を振るった、次に左の拳を振るった。
それの繰り返しだった。

数多の水弾が、男の体にぶち当たった。
「グゴォアアア!」
およそ人ではない叫び声を撒き散らしながら体をうねらせている。

「これで最後だァァアア!!」
ケイトは、思い切り右の拳を振るった。

水と拳が同時にぶつかり、男は宙を舞う、そのときの体はすでに茶色かった。
信じられないかもしれないが、男は宙を舞いながら体を土に変化させていたのだった。

灰色のコンクリートに降り掛かったのは茶色い土だけ、人の形はない。

見覚えのある光景。茶色いブーツの男が近づいてくる。

「お前さん…驚かないのか? その土を見て__」
ブーツの男は、少々驚いた表情を見せながら聞いてくる。

「え〜っと…2回目です」
冷静に返したケイト。

「ふ〜ん……じゃ、オレの自己紹介でもするか!」
茶色いブーツの男は、唐突に元気よく話し始めた。


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作者メッセージ

あ〜難しい〜〜
クルマキさん…死亡

2024/06/15 17:24

ドレミファ・ソラティド ID:≫3p6uB4x4cRRX.
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