もしも、一時間だけ、自分の望んだせかいに行けるなら。
波瑠said
私には幼馴染がいる。海咲(みさき)。小学生から大の仲良しで、馬鹿なことを言っては笑い合い、悔しいことがあれば慰めて泣き合い、不満があれば愚痴りまくってきた、大切な友達だ。それは高校生になっても変わらなかった。私はこの子に用があって鏡に触れた。このせかいを作り出したのだ。
とはいえ一応このせかいでは死んだ人間なので、バレたらやばい。ので、私の趣味じゃない服を着て、メイクもして(今までしたことなんてなかったよ。むず。)、帽子を目深に被って変装してきた。別に様子を見るだけなのでバレないだろう。
外に出ると日差しが眩しかった。
今は下校時間だ。海咲は確かあっちの道を通るはずだから、あっちに行けば見れる。
と、私は、不運なことに嫌いなやつに出会ってしまった。向こうに気づかれてなさそうだ。
彼女は愛佳(あいか)。地味な子をいじめては楽しんで嘲笑っている、私の嫌いなやつ。私は苛められっ子を庇ってから、何かと敵対視されている。私もしてきた。向こうも私のこと嫌いだろう。私もだ。
愛佳は、もう二人の友達と、一緒に歩いている。私はスマホを見るふりをして立ち止まった。
愛佳「ってかさ、波瑠死んだじゃん?」
友達A「うん。」
愛佳「みんな悲しんでるけどさーぶっちゃけ正義ヅラしたあいつが消えて嬉しいんだけどw」
友達B「それなwうざいよね自分はヒーローとか思ってそうでw」
友達A「あははっww」
知ってた。別にいまさらどうも思わない。っつーかお前に悲しまれる方が気色悪いわ。友達に言われたら傷つくけどね。
そこに、来てしまった。
波瑠(海咲………)
私の親友が、震えながら愛佳を睨みつけていた。
私には幼馴染がいる。海咲(みさき)。小学生から大の仲良しで、馬鹿なことを言っては笑い合い、悔しいことがあれば慰めて泣き合い、不満があれば愚痴りまくってきた、大切な友達だ。それは高校生になっても変わらなかった。私はこの子に用があって鏡に触れた。このせかいを作り出したのだ。
とはいえ一応このせかいでは死んだ人間なので、バレたらやばい。ので、私の趣味じゃない服を着て、メイクもして(今までしたことなんてなかったよ。むず。)、帽子を目深に被って変装してきた。別に様子を見るだけなのでバレないだろう。
外に出ると日差しが眩しかった。
今は下校時間だ。海咲は確かあっちの道を通るはずだから、あっちに行けば見れる。
と、私は、不運なことに嫌いなやつに出会ってしまった。向こうに気づかれてなさそうだ。
彼女は愛佳(あいか)。地味な子をいじめては楽しんで嘲笑っている、私の嫌いなやつ。私は苛められっ子を庇ってから、何かと敵対視されている。私もしてきた。向こうも私のこと嫌いだろう。私もだ。
愛佳は、もう二人の友達と、一緒に歩いている。私はスマホを見るふりをして立ち止まった。
愛佳「ってかさ、波瑠死んだじゃん?」
友達A「うん。」
愛佳「みんな悲しんでるけどさーぶっちゃけ正義ヅラしたあいつが消えて嬉しいんだけどw」
友達B「それなwうざいよね自分はヒーローとか思ってそうでw」
友達A「あははっww」
知ってた。別にいまさらどうも思わない。っつーかお前に悲しまれる方が気色悪いわ。友達に言われたら傷つくけどね。
そこに、来てしまった。
波瑠(海咲………)
私の親友が、震えながら愛佳を睨みつけていた。
このボタンは廃止予定です