もしも、一時間だけ、自分の望んだせかいに行けるなら。
波瑠Said
??「ぅぅ……ぅうぁ…っ…」
??「はる、波瑠………!!!」
私のお母さんは私の名前を呼びつつ泣きじゃくっている。
母「波瑠、……ぅゔっ…」
髪もボサボサになった母の周りには、私の小さい頃のアルバムや、ずっと昔にあげた折り紙なんかが散らかっていた。
母「なんで…親より先に死ぬの……っ…」
母「代わってあげられるなら……!」
母「ぅぅゔっ…」
そこにお父さんがきて、そっと母の背中をさすった。父の目にも涙が浮かんでいた。
ここは、お母さんと、お父さん、私(波瑠)が暮らしている家である。昔はおばあちゃんも暮らしていた。
とっくの昔に死んでしまったけど。
おばあちゃんは、私に鏡をくれた。
祖母『その鏡はね、一度だけ、一時間、自分の望んだせかいに行ける魔法の鏡だよ。波瑠ちゃんはどこに行く?』
波瑠(幼少期)『うぅん、宿題しなくていいせかいとか?』
祖母『ははっ!そうか、この鏡、いつかあげるからねぇ…』
そうして何年後かに、おばあちゃんは死んだ。がんだった。悔いはないようだった。私は遺品として鏡をもらった。魔法の鏡なんて信じてなかったけど、ある日、私は知りたいことがあった。とても、しょうもないこと。知りたくて気になって怖くて、鏡に触れて、行きたいせかいを呟いた。目の前の景色は光り輝き白くなり、
気づいたら、ここにいた。
ポケットからそっとタイマーをだす。1時間に設定しておいたタイマーの残り時間は、56分47秒だった。
知りたい。確かめたい。その衝動に駆られ続けていた。
……行かなくては。あそこへ。
??「ぅぅ……ぅうぁ…っ…」
??「はる、波瑠………!!!」
私のお母さんは私の名前を呼びつつ泣きじゃくっている。
母「波瑠、……ぅゔっ…」
髪もボサボサになった母の周りには、私の小さい頃のアルバムや、ずっと昔にあげた折り紙なんかが散らかっていた。
母「なんで…親より先に死ぬの……っ…」
母「代わってあげられるなら……!」
母「ぅぅゔっ…」
そこにお父さんがきて、そっと母の背中をさすった。父の目にも涙が浮かんでいた。
ここは、お母さんと、お父さん、私(波瑠)が暮らしている家である。昔はおばあちゃんも暮らしていた。
とっくの昔に死んでしまったけど。
おばあちゃんは、私に鏡をくれた。
祖母『その鏡はね、一度だけ、一時間、自分の望んだせかいに行ける魔法の鏡だよ。波瑠ちゃんはどこに行く?』
波瑠(幼少期)『うぅん、宿題しなくていいせかいとか?』
祖母『ははっ!そうか、この鏡、いつかあげるからねぇ…』
そうして何年後かに、おばあちゃんは死んだ。がんだった。悔いはないようだった。私は遺品として鏡をもらった。魔法の鏡なんて信じてなかったけど、ある日、私は知りたいことがあった。とても、しょうもないこと。知りたくて気になって怖くて、鏡に触れて、行きたいせかいを呟いた。目の前の景色は光り輝き白くなり、
気づいたら、ここにいた。
ポケットからそっとタイマーをだす。1時間に設定しておいたタイマーの残り時間は、56分47秒だった。
知りたい。確かめたい。その衝動に駆られ続けていた。
……行かなくては。あそこへ。
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