好きな子は恋心をわかってない!
青坂Side
まあ、その後は二人でソフトクリームを食べたり、おしゃれな服屋さんを見たり(値段が高かったので見るだけで逃げてきた)、ちょっと景色の良い公園に寄ってみたり。そんなことをしていたらあっという間に約束の時間になっていた。二人でお誕生日会会場(晴崎HOUSE)に向かう。その途中で、彼女が手をいじる。僕はそっと手を差し伸べてみる。顔を真っ赤にした彼女の手は、温かく僕の手を包んだ。
晴崎の家についた頃にはアオイは顔を真っ赤に、僕は緊張と幸福で全てが抜けていた。桜井さんと晴崎に茶化される。吉永さんは後ろでにやにやしている。余計恥ずかしいのでやめてほしい。
家に入るなりクラッカーがなり、折り紙で彩られた晴崎の部屋に案内される。それから、小さいケーキと、オレンジジュースと、クッキーをみんなで食べた。プレゼントは、2人おそろいのちょっといいシャーペンをもらった。
幸せだった。
桜井Side
テーブルを端っこに寄せながら、晴崎が呟く。
晴崎「幸せそうだったな」
アオイと青坂くんは台所で皿を洗っている。ユメはなんだか私にウインクを投げて部屋を出ていった。どっかを掃除してるのだろうか(適当)。なので仕方なく晴崎と二人で、クラッカーだの壁に貼っつけた飾りだのを片していた。
桜井「そうね」
晴崎「青坂もさぁ、控えめでバカ真面目な性格だから、孤立しがちだったから」
なんか安心したわ、とでも言いたげな声色で呟く。
桜井「あんた、なんだかんだ言って人のこと見てたりするのよねぇ…たまに」
晴崎「たまにとはなんだよ、俺はいつも空気読める系男子だろ!?」
へいへい、と適当に促す。コイツとはなんだかんだ小さい頃の付き合いだ。気が楽と言えば嘘じゃない。でも。
桜井「晴崎はさ、恋愛に興味とかないの?」
一呼吸置いてから、彼はいつもの顔と声で答える。
晴崎「俺は恋とかよくわかんねぇし」
桜井「―……」
桜井「まあそうよね、あんたには縁のないものだわ」
晴崎「馬鹿にしてんのかこのやろー、やんのかこのやろー、」
桜井「ん?かかってきなさいよ」
晴崎「辞書の角で殴られそうだからやめときます」
桜井「あら弱いわね」
晴崎「弱いとはなんだ、このやろー、やんのかこのやろー」
桜井「ループしてるけど大丈夫?」
晴崎「大丈夫だ問題ない」
ずるいなぁ。
こいつと話してるといつもギャグになってしまう。面白おかしいコメディになってしまう。そんな彼が。明るい彼が。
好きだなぁ。
まあ、その後は二人でソフトクリームを食べたり、おしゃれな服屋さんを見たり(値段が高かったので見るだけで逃げてきた)、ちょっと景色の良い公園に寄ってみたり。そんなことをしていたらあっという間に約束の時間になっていた。二人でお誕生日会会場(晴崎HOUSE)に向かう。その途中で、彼女が手をいじる。僕はそっと手を差し伸べてみる。顔を真っ赤にした彼女の手は、温かく僕の手を包んだ。
晴崎の家についた頃にはアオイは顔を真っ赤に、僕は緊張と幸福で全てが抜けていた。桜井さんと晴崎に茶化される。吉永さんは後ろでにやにやしている。余計恥ずかしいのでやめてほしい。
家に入るなりクラッカーがなり、折り紙で彩られた晴崎の部屋に案内される。それから、小さいケーキと、オレンジジュースと、クッキーをみんなで食べた。プレゼントは、2人おそろいのちょっといいシャーペンをもらった。
幸せだった。
桜井Side
テーブルを端っこに寄せながら、晴崎が呟く。
晴崎「幸せそうだったな」
アオイと青坂くんは台所で皿を洗っている。ユメはなんだか私にウインクを投げて部屋を出ていった。どっかを掃除してるのだろうか(適当)。なので仕方なく晴崎と二人で、クラッカーだの壁に貼っつけた飾りだのを片していた。
桜井「そうね」
晴崎「青坂もさぁ、控えめでバカ真面目な性格だから、孤立しがちだったから」
なんか安心したわ、とでも言いたげな声色で呟く。
桜井「あんた、なんだかんだ言って人のこと見てたりするのよねぇ…たまに」
晴崎「たまにとはなんだよ、俺はいつも空気読める系男子だろ!?」
へいへい、と適当に促す。コイツとはなんだかんだ小さい頃の付き合いだ。気が楽と言えば嘘じゃない。でも。
桜井「晴崎はさ、恋愛に興味とかないの?」
一呼吸置いてから、彼はいつもの顔と声で答える。
晴崎「俺は恋とかよくわかんねぇし」
桜井「―……」
桜井「まあそうよね、あんたには縁のないものだわ」
晴崎「馬鹿にしてんのかこのやろー、やんのかこのやろー、」
桜井「ん?かかってきなさいよ」
晴崎「辞書の角で殴られそうだからやめときます」
桜井「あら弱いわね」
晴崎「弱いとはなんだ、このやろー、やんのかこのやろー」
桜井「ループしてるけど大丈夫?」
晴崎「大丈夫だ問題ない」
ずるいなぁ。
こいつと話してるといつもギャグになってしまう。面白おかしいコメディになってしまう。そんな彼が。明るい彼が。
好きだなぁ。
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