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・この作品は戦争美化を目的にはしていません
・この作品は、あくまで二次創作です。原作、または現実とは違う点があるかもしれませんが、お許しください。

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空母いぶき~新第五護衛艦隊、始動~

#2


「それで、パイロットは?」
「確認しましたが……死んだものと…」
「総理‼もう分かっただろう!防衛出動を下令するべきだ!でなければこの戦、ほんとに負けるぞ‼」
「外務大臣……今まで日本では数多くの政治家が、この国会議事堂で議論を重ね、必死に戦ってきました。しかし、今まで数多くの政治家たちが一人残らず全員で守ってきたものがあります。それは、この国は、日本は絶対に戦争はしないという国民との約束です!…外務大臣。軽々しく、戦という言葉を使わないでください」
「……」
「官房長官。話があります…」




---
国会議事堂内 トイレにて

手洗いをし、顔に水をかける総理がいる
「アメリカが日本を攻撃……安保条約とはなんだったのやら……」
「はは、まったく。誰かと思えば……アジア太平洋局長…」
「諸外国は協力しないでしょうね。戦争に巻き込まれるのを怯えてる」
「ああ、アメリカと戦うかもしれないと思うと、協力する気なんか失せるだろうな」
「アメリカは、東亜連邦を早急に消し去りたいでしょう。時間をかければ、より危険な行為にでてきます」
「……」
「この24時間が山です」
「ああ……。だが不安だな。外務大臣の考えが現実になったとき、戦局はどうなるか」
「外務大臣……ああ見えて正義感は人一倍強いんですがね」
「その正義感が、いい方向に傾くかどうか……」
「総理、この戦いが世界に及ぼす影響は計り知れません。どうか、慎重に」
「ああ。最善を尽くすよ…」






---
少し前 空母いぶき艦内

「本部に報告をしてくる」
そう言い、CICを出て通路を歩く艦長に、CICから出てきた副長が話しかける。
「艦長、聞きたいことがあります」
「どうした」
「……はは。やっぱり、お前に敬語でしゃべるのは、いつになっても慣れないな」
そういい、副長が帽子をとる。
「なあ、お前の言う、そのハードルってのはなんだ?」
「…我が国の主権をおびやかし、侵略しようとする者に対し、躊躇なく武力を行使するその覚悟だ」
「…防衛大学で誰とも関わろうとしないお前は、空自がお似合いだと思ってた」
「……」
「戦う時も、死ぬ時も、たった一人の戦闘機乗りが」
「……」
「…なるべく死者は出したくない。その思いは、同じと思っていいか?」
「……」
「我々自衛隊の誇りは、自衛隊設立以来、誰一人として戦死者を出していない事だろう?」
「いや違う。我々の誇りは戦後、誰一人として国民に戦死者がいない事だ。国民のために死ぬのなら、自衛官として本望だろう」
「……船乗りは、命を大切にする。なぜならば、同じ船に仲間が乗っているからだ。たった一人の、たった一つのミスで、仲間全員が死ぬ可能性があるからだ」
「そうか……。戦いはより激しいものになるだろう。気を引き締めろ」
艦長が静かに通り過ぎて行く。
「はぁ……今は平時ではなく有事か……」
「CICに戻ろう……」
その時、艦内に警報音が鳴り響く
「どうした⁉」
慌ててCICに戻った副長が聞く
「左135度、距離約15マイル、……ハープーンミサイルです!」
「各艦に達する。対空戦闘よーい」
いつの間にか戻っていた艦長が言う
「対空、戦闘よーい!対空、戦闘よーい」
「しかし、いったいどこから……」
「レーダーに反応はなかったのでステルス艦でも無いですね」
「おそらくは、潜水艦かと」
「ミサイル、迎撃間に合いません」
「現在、『もがみ』が主砲攻撃中です」
「おそらく抜かれるな」
「敵ミサイル、接近します」
「チャフ発射、CIWS、攻撃はじめ」 
※チャフ…レーダーを反射し、ミサイルなどを狂わせるもの
「了解」
CIWSの音が鳴り響いた後
「全弾撃墜」
「か、艦長!」
「どうした?」
「このミサイルはチャフ弾頭です!辺り一帯にチャフが!」
「⁉」
「レーダー使用不能!」
「やられた!」
「左舷から魚雷接近!」
「魚雷全弾、本艦を狙ってます」
「まずいな。水上の艦艇はレーダー使用不能、迎撃できるのは」
「潜水艦のみ、か……」
「もしもに備えて、MOD、FAJを用意しろ」
「はっ」






---
潜水艦 はやしお

「艦長、どうやら水上の艦艇は魚雷を迎撃できないらしいです」
「本艦で対処する」
「MOD(おとり魚雷)ですか?」
「敵の魚雷はおそらく直線魚雷だ。おとりは効かない」
「じゃあ、どうするんですか?」
「舷側(船の側面)で、弾き飛ばせ」
「弾き飛ばす⁉魚雷を⁉」
「こいつは、対大型艦用の遅発信管セットのはずだ。触れたって爆発はしない」
「もし、通常の磁器信管だったら?」
「それならもっと広範囲に撃ってるだろ」
「魚雷来ます!左舷前方!」
「面舵50度でぶち当てろ‼」
「面舵50‼」
「……弾き飛ばした!」
「魚雷一発、左舷通過‼回頭間に合いません‼」






---
空母いぶき艦内

「い、今の音は⁉」
「左舷中央部に被弾!」
「じゃあ不発か!」
「いや、対大型艦用の遅発信管セット……」
そう言っていると、時間差で突き刺さっていた魚雷が爆発する。
「各部被害報告!」
「……こちら応急長!爆発の影響で浸水が発生!航行は可能!しかし、電子系統、被害甚大!第一、第二、航空機発艦用エレベーター使用不能!航空機!発艦できません‼」
「航空機が発艦不能だと⁉」
「修理には…26時間…いえ、早くて24時間はかかります!」
「…12時間で終わらせろ」
「しかし、このタイミングで航空機が使用不能とは……」
「敵潜水艦は?」
「敵潜水艦、左舷前方」
「まだ撃ってくる気か⁉」
「レーダーは?」
「ダメです。まだ時間がかかります」





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潜水艦 はやしお艦内

「敵艦、いぶきに向かいます」
「トドメをさすつもりです」
「敵艦、魚雷発射!」
「今度は、二種類混ぜているはず……」
「魚雷戦よーい!MOD発射よーい」
「え、おとりは効かないんじゃ……」
「磁器信管を混ぜてるなら、今度はいぶき以外の艦も狙っているということだ。直線魚雷じゃない」
「魚雷発射!」
「敵魚雷8発のうち、4発が離れていきます!」
「残りが遅発信管セットだ!」
「敵魚雷直撃コースです!」
「取り舵40度!舷側をぶち当てろ!」
魚雷を3本弾き飛ばす。
「ダメです!魚雷1発、いぶきに直撃します!」
「これ以上撃たれるともう耐えれません!」
「分かってる‼」
「敵艦!速度を上げいぶきに接近!魚雷発射管が開いてます‼」
「⁉」
「機関全速‼アップトリム(上方向)最大‼」
「か、艦長!それでは敵艦と衝突コースです!」
「構わんぶち当てろーーー‼‼‼」

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作者メッセージ

こんにちわ。ヤギメ―です。前より短くてすみません。専門用語?的なのも多いので分からない所があればお伝えください。

2023/07/23 08:06

ヤギメ― ID:≫6pZrcTRg2Z7KA
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