「私が今日からこの国の王、アマン・フォルテだ！」
白いボリューミーなドレスのスカートがふわりと揺れる。
「フォルテ様、このような手紙が…」
「どれどれ…」
「フォルテ様？」
「…………………嘘だろ…動物たちの…逆襲…？！」
「どうしましょうか？」
「私達も戦うしかないだろ！すぐに兵器と兵隊を用意しろ！」
「はい！」
「動物なんかに負けてたまるか！」

しかし、動物は予想以上に強かった。ゾウの鼻で人が持ち上げられ、キリンは首で攻撃、サイは突進。兵隊はボロボロになるか、動物たちが作る牢獄に入るしかなかったのだった。

「なぜ、このような争いが起きるのですか？」
「私にはわかりません。それは、動物たちしか。」

「痛いっ！ここはどこだ！」
「ここは牢獄だ。お前ら兵隊にはこうだ！」
兵隊は謎の箱に閉じ込められ、当たるか当たらないかギリギリのところでナイフを刺される。
「おい、なんのつもりだ！」
「そこで一生静止してろ。恨むなら人間を恨め。」

「お前らが動物か…なぜこのようなことをするのだ！」
「お前がアマン・フォルテか。」
「ああ、なんてことをするんだ！」
「もとは人間のせいですよ。人間が私たちの仲間を食べるからだ。それで全部食べて人間と共に生きれるならいい。しかし、残してそいつらの命を無駄にするのを、私達は許せない。お前らには、一生をかけて償ってほしいのだ。これを発動すれば、人間と動物の立場が逆転する。お前の前でやりたかったのさ。3,２,1,発動！！」
「やめろぉぉぉぉぉ！！！！！！！！」

「いっただっきまーす！」
「あら、挨拶して偉いわね。そんなにたくさん食べて、残さないでよ。私はアレルギーで食べられないから。残したら命を無駄にしてしまうし、限りある資源を使ってしまうからね。」
「残さないよ！だって、美味しいもん！」

「あら、安いわぁ、買っちゃおうかしら。これも安い、これも安い、たっくさんかっちゃうわ～」

「お母さん、食べれない。」
「お母さんアレルギーだから食べれないわよ。廃棄するしかないのね。」

「あら、痛んじゃったわー。しょうがない、お金がもったいないけど捨てるしかないわ。」


「お前ら…」
「あら、市民の格好をして世の中を見ていたのですね、アマンさん。」
「お前…」
「あなたには実験をしてもらいます。」
「は？！」

「さあ、ここに立て。」
「イヤ！」
「立たなければ…ﾋﾞﾘﾋﾞﾘﾋﾞﾘﾋﾞﾘ」
「わかりました…」
「さあ、こいつの手を縛れ。」
「はい。」
「離せっ！」
「そしたら間に縄をかけて、ペットのような精神的ストレスの実験だ。」
「そしたらここに縄を縛って放置でいいですかね？」
「ああ。」
縄の上にハンカチを掛けられ、動物たちは去った。
「脱出しなきゃ…！今すぐに！」

「もしかしてそなたはミナ国の王のアマン・フォルテ？」
「はい。あなたは…」
「私は隣の国、キタ国のアモ・フォルツァーノです。」
「フォルツァーノさん！」
「一緒に倒しましょう！」
「はい！」

「勝った…！！」
「勝ちましたね！」
「よかった…」
「あの…お願いです！結婚してください！」
「…？！はい！」

そして、キタ国とミナ国は合体したのだった。

「お母さん！ごちそうさまでした！」
「あら、ちゃんと食べて偉いわね。」