ぼっちの日常
「今日は転校生がきます!」
朝、教室に入ってきた担任の一言目がこれ。
先生は明らかにワクワクしたみたいな表情。で、クラスメイトたちはというと、ふーん、へー、あっそ、まあどうせ関係ないしなー。そんな声が聞こえてきそうな目をしていた。転校生がきたって、ぼっちはぼっちだ。
「え、何?もっと盛り上がって?」
ほらほら、と先生が言うも、ぼっちが大きな声を出すことなどない。当然、クラスはさらに静まり返った。
先生はしゅんとすると、「入ってきてー」と廊下に立っているであろう転校生に声をかけた。転校生、こんな空気の中入ってくるの、気まずいだろうな。
ガラリ、扉が開く。そこには陰気くさそうな顔の…いや違う…めっちゃニコニコしてる……?転校生が立っていた。
「こんにちはっ足立ミオです!アイドルになるのが夢です!よろしくお願いしますっ!」
アイドルになるのが夢、と語るだけあってか、ミオ(馴れ馴れしく下の名前で呼んでごめんなさい心の中だけど)明るかった。笑顔が輝いてる。すっごく可愛いってわけじゃないけど、笑顔は顔面偏差値を上げてくれるらしい。
と、そんなふうに考えてしまうくらい思考が歪んでいるのも、ぼっちのせいだ。何でもかんでもぼっちのせいにする。すると大抵の人は踏み込んでこない。ぼっちかぁ、なんて言ったらいいんだろう。スルーでいいか。なんてことを考えるからだ。
「足立さんの席は水川さんの隣ね」
げ、よりにもよって私の隣!?…なんて驚くことは無い。私の隣はいつもは机なんてなかったのだが、今日は置いてあったからだ。転校生でもきて私の隣に座るんだろうなぁと容易に想像できた。
「よろしくね、えーと、水川…七海ちゃんっ!」
ミオは私の名札を見ていった。話しかけてこないでくれよー!と内心悲鳴を上げながら、無視することはできない。
「ぁ、はい、よろしく……ね」
小さく頭を下げる。敬語なのかタメ口なのかどっちなのかわからないような口調で返事をした。もちろん声はすごく小さい。いつぶりだろう、学校で声を出したのは……いや昨日英語の授業で声出してた。昨日ぶりだ。
朝、教室に入ってきた担任の一言目がこれ。
先生は明らかにワクワクしたみたいな表情。で、クラスメイトたちはというと、ふーん、へー、あっそ、まあどうせ関係ないしなー。そんな声が聞こえてきそうな目をしていた。転校生がきたって、ぼっちはぼっちだ。
「え、何?もっと盛り上がって?」
ほらほら、と先生が言うも、ぼっちが大きな声を出すことなどない。当然、クラスはさらに静まり返った。
先生はしゅんとすると、「入ってきてー」と廊下に立っているであろう転校生に声をかけた。転校生、こんな空気の中入ってくるの、気まずいだろうな。
ガラリ、扉が開く。そこには陰気くさそうな顔の…いや違う…めっちゃニコニコしてる……?転校生が立っていた。
「こんにちはっ足立ミオです!アイドルになるのが夢です!よろしくお願いしますっ!」
アイドルになるのが夢、と語るだけあってか、ミオ(馴れ馴れしく下の名前で呼んでごめんなさい心の中だけど)明るかった。笑顔が輝いてる。すっごく可愛いってわけじゃないけど、笑顔は顔面偏差値を上げてくれるらしい。
と、そんなふうに考えてしまうくらい思考が歪んでいるのも、ぼっちのせいだ。何でもかんでもぼっちのせいにする。すると大抵の人は踏み込んでこない。ぼっちかぁ、なんて言ったらいいんだろう。スルーでいいか。なんてことを考えるからだ。
「足立さんの席は水川さんの隣ね」
げ、よりにもよって私の隣!?…なんて驚くことは無い。私の隣はいつもは机なんてなかったのだが、今日は置いてあったからだ。転校生でもきて私の隣に座るんだろうなぁと容易に想像できた。
「よろしくね、えーと、水川…七海ちゃんっ!」
ミオは私の名札を見ていった。話しかけてこないでくれよー!と内心悲鳴を上げながら、無視することはできない。
「ぁ、はい、よろしく……ね」
小さく頭を下げる。敬語なのかタメ口なのかどっちなのかわからないような口調で返事をした。もちろん声はすごく小さい。いつぶりだろう、学校で声を出したのは……いや昨日英語の授業で声出してた。昨日ぶりだ。
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