異世界から帰ってきたら、最強になったことに気づいてしまいました。
女神『あ、そうそう。海渡様にお伝えしたい事があったんですよ…。』
女神『実は…。』
優『実は?』
女神『…魔王が…、復活…いたしまして…。』
海渡『…魔王…!?』
女神『また…もう被害が…』
海渡『…』
海渡『終わりじゃなかったってことかよ…。』
海渡『また変なことするんじゃねえか…?』
[水平線]
これは、初めて魔王と戦った時のお話…。
海渡『はぁ…!はぁ…!やっと、最上階につくぞ女神…!』
女神『そ、そうですねっ…!疲れたぁあ…!』
海渡『全く…悪さしといて体力的にもダメージ与えやがって…。』
魔王がいる城は、階段が何百段…何千段もある。それを登らないと魔王には会えなかった。瞬間移動などを使って魔王のいる城の最上階に移動できることはできたのだが、昔の草野海渡は今と違ってあまり魔法を習得できていなかった。なんせ、異世界に来て2年で魔王と戦わされた。魔法習得もそんなに簡単ではない。
女神『あ、見えてきましたよ〜!!』
女神は魔王がいる部屋の扉を思いっきり開けた。
その部屋の中には、魔王がただ一人ぽつんと立っていた。
女神『ああ、誰も仲間いないんですか?召喚すればいいのに…。もしかして、もうそんなこともできない?』
ヴィンディン『………。』
海渡『おい女神。煽るのはよせ。』
女神『まあでもこれぐらいの刺激は与えないときついですよ〜?』
海渡『うっせえ!わかってる。』
その時の草野海渡は口がやけに悪かった。…いや、異世界で魔王を倒すことになり、巻き込まれたから少し怒っているのかもしれない。やけに疲れている。
ヴィンディン『……、来たんだなぁ、決戦の時が。』
ヴィンディン『いやぁ、まさか君らが来るとは思わなかったよ。もっともっと、遥かに強いやつが来るかと思った。食べてしまいたいと思った。…でも、…男の方、そっちは強そうだなぁ。』
女神『え"っ、私は…!?』
ヴィンディン『お前は弱すぎるだろ。魔法もほぼ使えないくせに。一桁ぐらいしか使えないだろ。』
女神は魔法がほとんど使えなかった。使えても少し。俺より魔法が使えてなかった。それも少し理由があるが、話すのはまた今度___
ヴィンディン『男の方。名は』
海渡『草野海渡だ。』
ヴィンディン『くさの かいと?変な名前だなぁ。あんまりないなこの名前は。』
海渡『人間だから、じゃないか?』
ヴィンディン『んん〜?人間…人間…あああ、そんな名前してたなあ。余計に倒したくなってきたじゃないか。海渡。』
ヴィンディン『まずは…、さっき戦ったから回復してないんだよな。ヒール。』
ヴィンディンは回復魔法『ヒール』で回復した。…ヴィンディンを倒す計画は、何千人ものの人たちが参加した、俺らもその参加した人たちに入っていた。まあしょっちゅう攻撃されるのは仕方がない。というか仕方がないというか、攻撃しないといけない。
彼は酷いことをした。初級者の居場所を奪うし、畑は荒らすし、他の人の土地を勝手に自分のものにしてるし、呆れるほど沢山悪さをしている。
ヴィンディン『海渡。よければ俺に一発、魔法で攻撃してくれ。力を漲らせたい。』
海渡『…そんなこと言わなくてもなあ!!』
海渡『攻撃ぐらいするわヴィンディンよ!!!』
海渡『アクア・アロー!』
ヴィンディン『魔法無効。』
ヴィンディンは、魔法無効を使って、俺が使った『アクア・アロー』を一瞬にして無効にさせた。
そもそも魔法無効とは、魔法無効を使った人より弱い人の魔法を無効にできる魔法だ。つまり、その時は俺よりヴィンディンの方が強かった。俺が弱かったのだ。
でも魔法無効にも弱点はある。魔法無効は、自分が"みえている"魔法しか無効にできない。だから、こそっと裏から攻撃したり、罠で攻撃したりすることは可能だった。
海渡『は…!』
女神『う、うぇええ!?ど、どういう…!?これじゃあ勝ち目なし…!?』
ヴィンディン『お前は俺より弱い!!!それは自覚しておいた方がいいなぁ。…女神、もしかしてサポートしてるくせに魔法無効という魔法を知らないのか…?サポートできてないじゃないか。な?』
女神『ッ…、いちいち人の仕事に口挟まないでくださいよ…!』
女神、神に生まれた人は、魔法を使える初級者や中級者をサポートするという役目がある。
でも女神は魔法を使えない人を選んだ。それは自分も魔法をほぼ使えないから。
海渡『…あのさあ、今は戦ってるんだけど。女神より俺に集中してくんない?うるせえ。』
ヴィンディン『…わかった。わかった、じゃあ俺はお前に命令をする。…犬みたいにな。』
海渡『…はあ?何ごちゃごちゃ言ってんだよ。』
ヴィンディン『説明はもうしない。女神からしてもらってくれ。…でも女神じゃわからないか!特殊すぎる魔法でなぁ。…わかっただろ、勉強しないとサポートできないよ。』
ヴィンディン『コントラクト・奴隷契約』
…コントラクト、この小説でも一回出たことあるだろう。契約魔法だ。魔法を使った人が誰かと契約し、その契約した人の行動などを制限したりすることが可能。つまり一つの洗脳と考えてもいいだろうか。
俺は、しょっぱなから洗脳されたのだ。奴隷にされた。
俺はその魔法を受けた瞬間、倒れた。
何も考えれなかった。俺の頭の中は、ヴィンディンでいっぱいだった。全て嘘の情報かのように情報がどんどん頭の中に流れてくる。頭の中が整理しきれない、しきれるかどうかすらわからない。ヴィンディン様は素晴らしくていいお方…?何言ってんの意味わかんない。そんな情報が沢山と頭の中に入ってくる。
…今の記憶が、ヴィンディンが俺の頭の中に入れた嘘のような情報に押しつぶされそうだった。
これじゃあもう戦えない、俺は全く強くなかったんだ。…これもヴィンディンがいれた情報かもしれない。でも、それは一つの真実であった。
奴隷なんていやだ。あいつの奴隷を何でしなきゃいけないんだよ。俺が悪いことしたか?なにか。いや、したかもしれない、でも、ヴィンディンより別に悪いことそんなにしてない、それだけは言えた。
ヴィンディン『…声も出なくなったか、海渡よ。』
女神『海渡に、触れるなあああ!』
ヴィンディン『なあに、なあにw、こいつ、ね、海渡はもう、俺の奴隷だからさ。』
女神『そんなん無理!!海渡は、海渡はね、』
女神『私のたった一人のパートナーなの…ッ!』
女神の目から、一滴の涙がこぼれ落ちた。
女神『実は…。』
優『実は?』
女神『…魔王が…、復活…いたしまして…。』
海渡『…魔王…!?』
女神『また…もう被害が…』
海渡『…』
海渡『終わりじゃなかったってことかよ…。』
海渡『また変なことするんじゃねえか…?』
[水平線]
これは、初めて魔王と戦った時のお話…。
海渡『はぁ…!はぁ…!やっと、最上階につくぞ女神…!』
女神『そ、そうですねっ…!疲れたぁあ…!』
海渡『全く…悪さしといて体力的にもダメージ与えやがって…。』
魔王がいる城は、階段が何百段…何千段もある。それを登らないと魔王には会えなかった。瞬間移動などを使って魔王のいる城の最上階に移動できることはできたのだが、昔の草野海渡は今と違ってあまり魔法を習得できていなかった。なんせ、異世界に来て2年で魔王と戦わされた。魔法習得もそんなに簡単ではない。
女神『あ、見えてきましたよ〜!!』
女神は魔王がいる部屋の扉を思いっきり開けた。
その部屋の中には、魔王がただ一人ぽつんと立っていた。
女神『ああ、誰も仲間いないんですか?召喚すればいいのに…。もしかして、もうそんなこともできない?』
ヴィンディン『………。』
海渡『おい女神。煽るのはよせ。』
女神『まあでもこれぐらいの刺激は与えないときついですよ〜?』
海渡『うっせえ!わかってる。』
その時の草野海渡は口がやけに悪かった。…いや、異世界で魔王を倒すことになり、巻き込まれたから少し怒っているのかもしれない。やけに疲れている。
ヴィンディン『……、来たんだなぁ、決戦の時が。』
ヴィンディン『いやぁ、まさか君らが来るとは思わなかったよ。もっともっと、遥かに強いやつが来るかと思った。食べてしまいたいと思った。…でも、…男の方、そっちは強そうだなぁ。』
女神『え"っ、私は…!?』
ヴィンディン『お前は弱すぎるだろ。魔法もほぼ使えないくせに。一桁ぐらいしか使えないだろ。』
女神は魔法がほとんど使えなかった。使えても少し。俺より魔法が使えてなかった。それも少し理由があるが、話すのはまた今度___
ヴィンディン『男の方。名は』
海渡『草野海渡だ。』
ヴィンディン『くさの かいと?変な名前だなぁ。あんまりないなこの名前は。』
海渡『人間だから、じゃないか?』
ヴィンディン『んん〜?人間…人間…あああ、そんな名前してたなあ。余計に倒したくなってきたじゃないか。海渡。』
ヴィンディン『まずは…、さっき戦ったから回復してないんだよな。ヒール。』
ヴィンディンは回復魔法『ヒール』で回復した。…ヴィンディンを倒す計画は、何千人ものの人たちが参加した、俺らもその参加した人たちに入っていた。まあしょっちゅう攻撃されるのは仕方がない。というか仕方がないというか、攻撃しないといけない。
彼は酷いことをした。初級者の居場所を奪うし、畑は荒らすし、他の人の土地を勝手に自分のものにしてるし、呆れるほど沢山悪さをしている。
ヴィンディン『海渡。よければ俺に一発、魔法で攻撃してくれ。力を漲らせたい。』
海渡『…そんなこと言わなくてもなあ!!』
海渡『攻撃ぐらいするわヴィンディンよ!!!』
海渡『アクア・アロー!』
ヴィンディン『魔法無効。』
ヴィンディンは、魔法無効を使って、俺が使った『アクア・アロー』を一瞬にして無効にさせた。
そもそも魔法無効とは、魔法無効を使った人より弱い人の魔法を無効にできる魔法だ。つまり、その時は俺よりヴィンディンの方が強かった。俺が弱かったのだ。
でも魔法無効にも弱点はある。魔法無効は、自分が"みえている"魔法しか無効にできない。だから、こそっと裏から攻撃したり、罠で攻撃したりすることは可能だった。
海渡『は…!』
女神『う、うぇええ!?ど、どういう…!?これじゃあ勝ち目なし…!?』
ヴィンディン『お前は俺より弱い!!!それは自覚しておいた方がいいなぁ。…女神、もしかしてサポートしてるくせに魔法無効という魔法を知らないのか…?サポートできてないじゃないか。な?』
女神『ッ…、いちいち人の仕事に口挟まないでくださいよ…!』
女神、神に生まれた人は、魔法を使える初級者や中級者をサポートするという役目がある。
でも女神は魔法を使えない人を選んだ。それは自分も魔法をほぼ使えないから。
海渡『…あのさあ、今は戦ってるんだけど。女神より俺に集中してくんない?うるせえ。』
ヴィンディン『…わかった。わかった、じゃあ俺はお前に命令をする。…犬みたいにな。』
海渡『…はあ?何ごちゃごちゃ言ってんだよ。』
ヴィンディン『説明はもうしない。女神からしてもらってくれ。…でも女神じゃわからないか!特殊すぎる魔法でなぁ。…わかっただろ、勉強しないとサポートできないよ。』
ヴィンディン『コントラクト・奴隷契約』
…コントラクト、この小説でも一回出たことあるだろう。契約魔法だ。魔法を使った人が誰かと契約し、その契約した人の行動などを制限したりすることが可能。つまり一つの洗脳と考えてもいいだろうか。
俺は、しょっぱなから洗脳されたのだ。奴隷にされた。
俺はその魔法を受けた瞬間、倒れた。
何も考えれなかった。俺の頭の中は、ヴィンディンでいっぱいだった。全て嘘の情報かのように情報がどんどん頭の中に流れてくる。頭の中が整理しきれない、しきれるかどうかすらわからない。ヴィンディン様は素晴らしくていいお方…?何言ってんの意味わかんない。そんな情報が沢山と頭の中に入ってくる。
…今の記憶が、ヴィンディンが俺の頭の中に入れた嘘のような情報に押しつぶされそうだった。
これじゃあもう戦えない、俺は全く強くなかったんだ。…これもヴィンディンがいれた情報かもしれない。でも、それは一つの真実であった。
奴隷なんていやだ。あいつの奴隷を何でしなきゃいけないんだよ。俺が悪いことしたか?なにか。いや、したかもしれない、でも、ヴィンディンより別に悪いことそんなにしてない、それだけは言えた。
ヴィンディン『…声も出なくなったか、海渡よ。』
女神『海渡に、触れるなあああ!』
ヴィンディン『なあに、なあにw、こいつ、ね、海渡はもう、俺の奴隷だからさ。』
女神『そんなん無理!!海渡は、海渡はね、』
女神『私のたった一人のパートナーなの…ッ!』
女神の目から、一滴の涙がこぼれ落ちた。
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