地球にて…。

女神『海渡様！赤い月の情報を入手することができました！』

海渡『ありがとう女神。ところで、どうやって？』

女神『私の友人が、何かを分析する機会を何年か前に発明していて、それを使わせていただきました！もちろんのこと、許可ありですよ。』

海渡『助かるよ女神。』

やはりいろんな発明家が異世界にもいるようだ。地球もいろんな発明家がいるが、もしかしたら異世界はまだ地球が知らない発明があるのかもしれない。

俺は分析結果を女神に尋ねた。

海渡『それで、分析結果はどうなったの？』

女神『あれはやはり何者かの手によって仕組まれたもので、月光は特定のものに効く効果的な光であることもわかりました。』

女神『それに該当する人は一人しかいません。』

海渡『…リュヌ。』

女神『…はい。あの月光で力を強めているようです。今地球にいるのかはわかりませんが…。』

海渡『リュヌは異世界の生物だから、異世界にいることが多いとは思うけれど。どうかな。』

女神『けれども相手が強敵なのは確かです。』

俺らはたくさんの明かりに照らされた道を歩いていた。ずっと夜になったせいか、電灯が多く付くようになった。けれど、太陽光発電は全くできなくなり、いろいろ生活も不便なところが多いだろう。

その時だった。後ろから、声をかけられた。幼くて可愛い女の子の声だった。

？？？『…お忙しいところ、失礼します。』

女神『？…どなたですか？』

黒色の綺麗な髪をした女の子。光っている黄色の目。耳には特徴的なイヤリングを身に纏っている。

オカリナ『私は、ディファン家５代目当主。オカリナ・ディファンです。あなたたちに声をかけました。』

オカリナ『あなたたちに、とても強そうなオーラが見えるからです。』

海渡『強そうなオーラ？』

オカリナ『だいぶ前のショッピングモールの件、異世界ではあなたが倒したと、一部の界隈での話題となっていましたよ。』

海渡『ショッピングモール…？ああ、あれか。(※第三章で登場しました)』

オカリナ『ぜひあなたたちに頼みたいことがいくつかあるのですが、よろしいでしょうか。』

オカリナ…と名乗るものはそう聞く。こんな幼い子が当主だなんて。一方で女神は口をポカーンと開けている。唖然としている。

俺は逆にオカリナに聞いてみた。

海渡『どういう頼み事かを教えてくれたら考えるよ。』

オカリナ『…、実は戦って欲しい相手がいます。』

海渡『それは誰？』


オカリナ『私の執事たちです。執事の相手をしてもらうだけで良いのです。』