自由気ままに生きたい冒険者は重力魔法で無双する
ほんとに人生どうなるかわからない。そう、予測不可能な不運は対処しようがないのだ。交通事故で転生することになったのも、突然起きたことだ。もちろん、転生してものの3分で王国の一番偉い王様の前にたつことも、予測なんてできない。
[水平線]
〜遡ること1時間前〜
「少年よ、城まで来てもらうぞ」
「え?」
おかしい、それはあんまりだよ。たった数分、、、まだ転生したばっかだよ?目開けて、息しただけだよ。
周りを見渡せば、数十人の鎧を着た人が僕を囲うように剣を構える。恐らくだが、国の騎士団なんだろう。
そして今僕に話しかけてきたこの人。身長170後半である僕の身長を軽く超え、さらに肩を掴む力強さと胸筋から推測するにこの騎士団のリーダーだろう。
茶色い髪の毛に額の傷がとても印象深い。そんなことを考えているとササッと僕の腕に手際よく冷たい手錠をかける。
「あの、、、僕なにかしましたか」
「なにかしただってか?おうおう、兄ちゃんちっとは自分の足元見てみなよ」
「足元、、、?ゲッ!!!!!」
どうも言い逃れできないようだ。転生の影響からか、巨大な魔法陣と大きなヒビが刻まれていた。
「おまけに、その格好。お前ここの人間じゃないだろう?」
「うっ、、、」
「大人しくついてきてもらうからな。無駄な抵抗はするなよ?」
「はい、、、」
そして、いま僕は王国の王様と対面しているわけだ。早いんだよ!展開がいきなり終盤すぎないか!まだ何もしてないってば!
「リュグナーご苦労だった。下がって良いぞ」
「はっ、、」
左右に数十本の白い柱。床から天井までで15mはあるだろう。柱の前に立つ数十人の騎士。広場で出会った騎士のリーダーをふくめ恐ろしい顔してる。リュグナーって言ったっけ?
そして赤いレッドカーペットの先にある玉座に座る、筋肉ムキムキの王様。
おかしい、王様のはずだよな。僕の知ってる王様はぽっちゃりした長いひげのイメージなんだけど、、なんであんなに逆三角形のボディービルダーみたいな体してるんだ。
ここからでも確認できる体の傷跡から推理するに元々貴族や王族の血ではないことが分かる。王様があんな傷だらけだったら国的に大問題だろ。
よくよく考えれば、今のところ筋肉質な人しか見てないぞ。強いて言うなら王様の隣りに立つ、眼鏡の男性は痩せ型で美形だ。立場的に大臣とかか?
「名を名乗れ。異国のものよ」
異国?僕が転生者だってバレてるのか?いや、この格好をしていたらこの国の人間でもないことは一目瞭然。
「カケル・サゴウ、、、ある遠い森に住んでいたんですけど、謎の転移に巻き込まれてしまいこの国にきました」
半分ホントで半分嘘。今はこれくらいしか言えない。てんせいしゃがほかにいるのかもわからないし、それに、この世界の転生者の立ち位置がわからない。
この世界の転生者が迫害や、差別されているかのせいだってある。そこら辺の区別がわかるまではなるべく目立たないようにしておかないと。
って、もう目立ってるんだよなあ。どうやってこの状況を切り抜ければいい?
「遠い森からだと?カケル・サゴウよ、お主はもしや魔の森から来たのではあるまいな?」
魔の森?なにそれ、、、明らかにヤバそうなところなんですけど。流石にそんな森からは来た設定にはできないぞ、、、
「すみません、、、住んでいた森がどんな呼ばれ方していたのかも、どこにあるのかも把握しておりません。田舎者なので、、、」
「ふむ、、、」
顎に手を当てて、じっと見つめてくる王様に僕はつばを飲み込む。
「我が名は、テルス・スレイユ。この国の王、、、カケル・サゴウよ一つ問う。この世界でどう生きていくか?」
この世界でどう生きていくか、、、まさかそんなことを聞かれるとは。
「スレイユ王、僕が求めるのは一つです。それは力でも、名誉でもないです。求めるのは自由です。僕はこの世界を見てみたい、、、この世界の未知に触れてみたい。この国に転移してきたのもなにかの縁です。このせっかくのチャンスを逃したくありません」
本心だ。生前の僕は両親から見放されて生きる意味を失っていた。だけど、こうしてやり直せるチャンスが来たんだ。
やれることは全部やる。後悔して死にたくはないから、、、
「懐かしいものだな。我もお主のように若かりし頃、自由を求めて旅に出た。だが、こうして年を取ってくればそのような感情もなくなってくる。久しぶりに面白いものに出会った」
遠い目で何処かを見つめるスレイユ王は、とても寂しそうに見えた。
「サザンカ、サゴウに金貨30枚を用意してやれ」
「え?」
「わしが関与するのはここまでだ。あとは好きに生きるがいい!!カケル・サゴウよ!世界はお主の想像を超える広さを持っている!心して行け」
「はい!」
[水平線]
「じゃあ、俺はここまでだ」
「ありがとうございました。いろいろご迷惑かけてすみませんリュグナーさん」
「気にすんな。王もああ言っているのだ。あと俺のことは呼び捨てでいい。対して年も離れていないだろう」
「えっ、、、」
「おいおい、おれはまだ24だぞ?」
なんだろう、もはやここの常識がわからなくなってきた、、、
[水平線]
〜遡ること1時間前〜
「少年よ、城まで来てもらうぞ」
「え?」
おかしい、それはあんまりだよ。たった数分、、、まだ転生したばっかだよ?目開けて、息しただけだよ。
周りを見渡せば、数十人の鎧を着た人が僕を囲うように剣を構える。恐らくだが、国の騎士団なんだろう。
そして今僕に話しかけてきたこの人。身長170後半である僕の身長を軽く超え、さらに肩を掴む力強さと胸筋から推測するにこの騎士団のリーダーだろう。
茶色い髪の毛に額の傷がとても印象深い。そんなことを考えているとササッと僕の腕に手際よく冷たい手錠をかける。
「あの、、、僕なにかしましたか」
「なにかしただってか?おうおう、兄ちゃんちっとは自分の足元見てみなよ」
「足元、、、?ゲッ!!!!!」
どうも言い逃れできないようだ。転生の影響からか、巨大な魔法陣と大きなヒビが刻まれていた。
「おまけに、その格好。お前ここの人間じゃないだろう?」
「うっ、、、」
「大人しくついてきてもらうからな。無駄な抵抗はするなよ?」
「はい、、、」
そして、いま僕は王国の王様と対面しているわけだ。早いんだよ!展開がいきなり終盤すぎないか!まだ何もしてないってば!
「リュグナーご苦労だった。下がって良いぞ」
「はっ、、」
左右に数十本の白い柱。床から天井までで15mはあるだろう。柱の前に立つ数十人の騎士。広場で出会った騎士のリーダーをふくめ恐ろしい顔してる。リュグナーって言ったっけ?
そして赤いレッドカーペットの先にある玉座に座る、筋肉ムキムキの王様。
おかしい、王様のはずだよな。僕の知ってる王様はぽっちゃりした長いひげのイメージなんだけど、、なんであんなに逆三角形のボディービルダーみたいな体してるんだ。
ここからでも確認できる体の傷跡から推理するに元々貴族や王族の血ではないことが分かる。王様があんな傷だらけだったら国的に大問題だろ。
よくよく考えれば、今のところ筋肉質な人しか見てないぞ。強いて言うなら王様の隣りに立つ、眼鏡の男性は痩せ型で美形だ。立場的に大臣とかか?
「名を名乗れ。異国のものよ」
異国?僕が転生者だってバレてるのか?いや、この格好をしていたらこの国の人間でもないことは一目瞭然。
「カケル・サゴウ、、、ある遠い森に住んでいたんですけど、謎の転移に巻き込まれてしまいこの国にきました」
半分ホントで半分嘘。今はこれくらいしか言えない。てんせいしゃがほかにいるのかもわからないし、それに、この世界の転生者の立ち位置がわからない。
この世界の転生者が迫害や、差別されているかのせいだってある。そこら辺の区別がわかるまではなるべく目立たないようにしておかないと。
って、もう目立ってるんだよなあ。どうやってこの状況を切り抜ければいい?
「遠い森からだと?カケル・サゴウよ、お主はもしや魔の森から来たのではあるまいな?」
魔の森?なにそれ、、、明らかにヤバそうなところなんですけど。流石にそんな森からは来た設定にはできないぞ、、、
「すみません、、、住んでいた森がどんな呼ばれ方していたのかも、どこにあるのかも把握しておりません。田舎者なので、、、」
「ふむ、、、」
顎に手を当てて、じっと見つめてくる王様に僕はつばを飲み込む。
「我が名は、テルス・スレイユ。この国の王、、、カケル・サゴウよ一つ問う。この世界でどう生きていくか?」
この世界でどう生きていくか、、、まさかそんなことを聞かれるとは。
「スレイユ王、僕が求めるのは一つです。それは力でも、名誉でもないです。求めるのは自由です。僕はこの世界を見てみたい、、、この世界の未知に触れてみたい。この国に転移してきたのもなにかの縁です。このせっかくのチャンスを逃したくありません」
本心だ。生前の僕は両親から見放されて生きる意味を失っていた。だけど、こうしてやり直せるチャンスが来たんだ。
やれることは全部やる。後悔して死にたくはないから、、、
「懐かしいものだな。我もお主のように若かりし頃、自由を求めて旅に出た。だが、こうして年を取ってくればそのような感情もなくなってくる。久しぶりに面白いものに出会った」
遠い目で何処かを見つめるスレイユ王は、とても寂しそうに見えた。
「サザンカ、サゴウに金貨30枚を用意してやれ」
「え?」
「わしが関与するのはここまでだ。あとは好きに生きるがいい!!カケル・サゴウよ!世界はお主の想像を超える広さを持っている!心して行け」
「はい!」
[水平線]
「じゃあ、俺はここまでだ」
「ありがとうございました。いろいろご迷惑かけてすみませんリュグナーさん」
「気にすんな。王もああ言っているのだ。あと俺のことは呼び捨てでいい。対して年も離れていないだろう」
「えっ、、、」
「おいおい、おれはまだ24だぞ?」
なんだろう、もはやここの常識がわからなくなってきた、、、